家電レビュー

水拭きもできるAnkerのスティック掃除機で別次元のサッパリ感!

アンカーが展開する、MACH(マッハ)ブランドのコードレス水拭き掃除機「マッハ V1 Ultra」

今回紹介するのはAnkerが展開する、MACH(マッハ)ブランドのコードレス水拭き掃除機「マッハ V1 Ultra」(以下、V1 Ultra)です。アンカーというと、モバイルバッテリーなどが有名で、掃除機のイメージがありませんでしたが、V1 Ultraは今年2月にクラウドファンディングサイト「Makuake」で先行販売され、掃除機カテゴリーで初日売上の歴代1位を獲得したという期待の一台です。

この一台で水拭き、吸引、さらに110℃の高温スチームを使った掃除までできるという高機能なモデルで、本体価格も119,900円と高額です。今回は製品をお借りして、自宅でしばらく使ってみました。

第一印象は「とにかく大きい!!!」

V1 Ultraの第一印象は「大きい」ということでした。本体サイズは278×254×1,178mm(幅×奥行き×高さ)。重さは約5.7kg。欧米で主流な「アップライト」タイプの掃除機で、大きなバッテリーと、ヘッド、モーターを備えています。

欧米で主流な「アップライト」タイプの掃除機で、大きなバッテリーと、ヘッド、モーターを備えています

特徴的なのはサイズだけではありません。全体的に近未来的なデザインで、かっこよさを感じられます。Apple Watchのようなカラー液晶が搭載されていて、運転モードや操作状況がいつでも確認できます。

Apple Watchのようなカラー液晶が搭載されていて、運転モードや操作状況がいつでも確認できる(右Apple Watch、左がV1 Ultraの画面)
液晶画面で運転状況を確認できる

V1 Ultraは一般的な掃除機とは異なる機能を備えており、本体には3つのモードが搭載されています。

1つ目は「スマートモード」。ゴミの「吸引」と「水拭き」を同時に行ないます。ヘッド部分についている大きな回転ブラシで拭き掃除しながら、ゴミを吸い取ってくれます。

2つ目は「スチームモード」。110℃の高温スチームを連続噴射することで、頑固な汚れもサッと落としてくれます。

3つ目は「吸引モード」。吸引のみを行ないます。

ヘッド部分
大きな回転ブラシが備えられている

水を使った掃除をするためにタンクに水を入れてから使い始めます。V1 Ultraでは、オゾンを生成するという「浄水タンク」を採用。水拭き掃除にオゾン水を用いているそうです。

オゾンを生成するという「浄水タンク」
使用前に水を入れておく

ベタつきやザラつきがほとんどない! 段違いの気持ちよさ

ゴミの「吸引」と「水拭き」を同時に行なう「スマートモード」で掃除してみると、確かに一般的な掃除機とは全然違います。

まずは操作感。5kg以上もある本体の操作ができるか不安だったのですが、ヘッドがグイグイ自走してくれるので、ただ手を添えているだけでOK。しばらく使っていても疲れを感じることはありませんでした。

スマートモードで掃除したあとの床は、ゴミはもちろん、表面の皮脂汚れまでしっかり取れていて、とにかくさっぱり! 素足で歩いた時の気持ちよさが全然違いました。

スマートモードで掃除すると、ゴミはもちろん、表面の皮脂汚れまでしっかり取れます

不安だったのが、水拭きで床がべちゃべちゃになってしまわないかということです。フローリングの種類によっては水分多めの水拭きは良くない場合もあります。V1 Ultraでは、ヘッド裏から乾燥のための送風も同時に行なっています。そのため、水拭き掃除のあとでもすぐに乾いてくれます。

水拭き、吸引、乾燥の工程を一度にできちゃうのは本当に便利! 運転音が大きめだったり、一般的な掃除機に比べて操作スピードがややゆっくりだったりするのは全然許容範囲です。

例えばキッチンの掃除だって、水拭き、吸引、乾燥を別々にやったら少なくとも15分はかかります。V1 Ultraを使えば、わずか2分でお掃除終了! 仕上がりも大満足でした。

お風呂や玄関など頑固な汚れはスチームモードで

110℃の高温スチームを連続噴射する「スチームモード」は、玄関やお風呂で使ってみました。

タイル張りの玄関はまず最初に掃除機をかけた後に、クイックルワイパーで水拭き掃除をしている場所。頑固な汚れがある時は雑巾を使ってゴシゴシ掃除をしていましたが、V1 Ultraがあれば一瞬で掃除が終わります。

高温スチームがシューシューと噴射されて、頑固な泥汚れなどもサッと落ちました。

高温スチームがシューシューと噴射されて、頑固な泥汚れがあっという間に落ちた

一般的な掃除機とは相性最悪の水回りのお掃除もV1 Ultraなら大得意! 高温スチームを使えば、除菌効果も期待できます。

特にスチームと相性がいいのは、タイルや大理石などの石材。スチームと相性が悪い床材もあるので、使用の際はご注意ください。

高温スチームを使ってお風呂の掃除

一般的な掃除機よりもメンテナンスはこまめに

水を使って掃除する製品なので、定期的なメンテナンスは必須です。ゴミと汚水が一緒に入っている「汚水タンク」はびっくりするくらい汚い水が入っていました。これだけの汚れが取れたと思うと満足度は高いのですが、ゴミと汚水が一緒になっているので、シンクに流しておしまい! というわけではありませんでした。

汚水タンクの水はびっくりするくらい汚れていました。髪の毛などのゴミも含まれています
フィルターや汚水タンクも水でよくすすいでお手入れします

髪の毛などのゴミも含まれているので、排水口のお掃除は必須。また汚水タンク自体も汚れているので、丸洗いをおすすめします。

残暑が厳しい時期に使ったということもあって、汚水タンクの水を捨てるときはニオイが気になりました。なるべくこまめにお手入れするようにしましょう。

V1 Ultraには、セルフクリーニング機能や回転ブラシのセルフドライ機能なども用意されています。使用後に毎回セルフクリーニング機能を使うことで、ニオイの発生などを抑えられるかもしれません。

回転ブラシは簡単に取り外しできます

水拭き必須という人におすすめ!

ひとつ、気になったのがヘッド部分を踏んだ時に出る「音」です。使い始める時に本体のヘッド部分を軽く踏んで、ハンドルを後方に倒してから使うのですが、その時に「ドン」という音と衝撃があります。マンション住まいだったら「下の階に響いてないかな」と気になるレベルの音です。

戸建てやマンションの一階だったら気になりませんが、運転音も決して小さくはないので、音に敏感な方は注意する必要があるかも。

本体サイズも一般的な掃除機に比べると大きくはありますが、高温のスチームを連続噴射できるという機能まで備えていると考えれば、納得できます。

ヘッド部分を踏んだ時に出る「音」が大きめで気になりました
一般的なスティッククリーナー(右)と比べるとサイズの違いは歴然

水拭きと吸引が一台でできるのはやっぱり便利。一般的な掃除機とは別次元のきれいさを実感できます。室内でペットを飼っていたり、重度の花粉症の方など、日常的に水拭き掃除をしている方にピッタリの一台です。

阿部 夏子