家電レビュー
Ankerの体組成計で体のヤバさ丸見え!? 健康を考え直すきっかけになった
2023年10月12日 08:05
40代の後半。体のあちこちにガタがきているのを日々感じている。毎年、健康診断の結果が届くと、個々の数値の詳細はあまり分からなくても、とにかく「悪い方向に向かっている」ことだけは分かる。そんな中でも特に気になっている数値が“体重”。この数値が示すことはシンプルだが、増減した時の気持ちへのインパクトが大きい。
30歳前後まで、身長168cmの60kg未満という比較的にシュッとしていたスタイルは、40歳まで毎年1kgずつ増えていくという著しい成長(?)をみせ、そこで止まってくれたが、現在は70kg前後。最後に自分で測った時に、72kgを記録し「え……まさか……」と思い、以来、怖くて健康診断以外に体重計に乗ることはなかった。
とはいえ健康診断の結果を見ると、まだハッキリと「肥満だぞ!」とは指摘されていないものの、肥満エリア……要注意エリアに突入し始めている。ということで、アンカー(Anker)から編集部へ提供されていた体組成計「Eufy Smart Scale P3」を自宅へ持ち帰って、とりあえずは体重まわりのデータという、痛い現実を直視してみることにした。価格は9,990円。
ちなみに、同機を使っていたら「体重がどんどん減っていった!」なんて理想的な結論にはなっていない。あくまで最初は“現状把握”に努めるのが目的だ。
しなくてはならないのは最初の設定だけで簡単
さっそく開梱して、本体を取り出す。けっこうズシッと重く、本体重量は約1.9kg。
同機は、いわゆる「スマート体組成計」といわれるもの。スマートフォンと接続させて、定期的に裸足で本機に乗って数十秒間ジッとした後に降りれば、測定した数値がどんどん対応アプリ「Eufy Life」に蓄積されていく。
ということで、まずは最初の設定が重要。
製品を取り出したら、単四形乾電池4本を本体裏側に入れる(お試し用の乾電池が同梱)。同じく本体裏側の起動ボタンを押して、アプリと連携させる。筆者はアプリをダウンロードしていないうちに起動ボタンを押して「え? もう設定するの?」なんて思ったが、アプリはあらかじめダウンロードしておくとよい。
アプリのユーザー登録を済ませてから、改めて本体裏側の起動ボタンを押して、ペアリング(連携)操作を開始。その際に、自宅の無線LAN(Wi-Fi)のパスワードも、すぐにコピペできるようにアプリのメモ帳などに控えておくと、よりスムーズに設定できる。
あとは、体重計を床に置いて、体を乗せるだけ。設定を済ませておけば、その都度アプリを開く必要はない。なお、Eufy LifeアプリはiPhoneなどAppleのヘルスケア、Google Fit、Fitbitの各アプリとも連携できる。
体重計に乗ると、一般的な体重計と同じように体重の数値がゆらゆらと変動して、ピタリと止まって確定する。様々な数値やグラフが表示され、最後に「See you」と表示されるので、そこで測定は完了する。
同機は、体重の他に体脂肪率や筋肉量、水分量、基礎代謝量など様々な数値が測定できるが、1つだけ「心拍数」(脈拍数)が、出荷時の初期設定(デフォルト)では「オフ」に設定されている。
なぜ初期設定でオフなのかといえば、オンにすると「測定時間が10~15秒ほど増加するため」と、説明書に記載されている。そのくらい長くなるのは良いから心拍も計測してほしい場合は、アプリの操作で「オン」に変更する必要がある。
手順は、「アカウント」画面を表示させたら、「デバイス」欄で「Smart Scale P3」を選択。この時に「切断しました」と表示されていても気にせずタップする。次の設定画面で心拍数の項目が「オフ」になっているので、続けて選択。心拍数設定画面で、心拍数をタップして「オン」にする。
「心拍数をオンにすると、計測時間が長くなるけどOK?」という主旨の注意書きがポップアップするので、「はい」と答えれば、次回から心拍数も計測してくれる。
実際に心拍数が計測されたのかを確認。体重計に乗ると、ハートマークがドックンドックンしているアニメーションが表示されたので、きちんと心拍数を測っている。
改めてアプリを開いてみると、しっかりと今回測定した心拍数が記録されていた。
様々なデータから、体の現状をイヤというほど把握できる
筆者は健康的な生活とは無縁なので、出てくる結果が悪いのは当たり前だと思っている。そのため今回は「とりあえず、毎日1度は体組成計に乗る! 絶対乗る!」というのが目標だった。ハードル下げないと続けられないので……。
ということで、旅行で自宅を不在にした時を除いて、毎日1回以上は測定した。その結果をあまりチェックすることはないが、見てみると……まぁ怖くなること(笑)。数値を見ても、ほとんど意味は分からないものの、「あと5年、生きられるかな?」なんていう気持ちになった(笑)。
これで「ヤバい! 改善しなきゃ!」と思える人には、ものすごく効果的な機器だと思う。
とにかく、体の中を徹底的に検査されているような、多彩なデータが自動でアプリに蓄積されていくのだ。
すべての画面をキャプチャして見せると大変な量になるので、一部を紹介していこう。基本のホーム画面では、直近で計測した数値と、「体重」、「体脂肪率」それに「筋肉量」の推移が見られる。
「カロリー摂取量」は、いわゆるダイエットアプリと同様に、食事した内容を入力していくと表示される。筆者は、きちんと記録し続けられずに中断している。
ホーム画面では、体重やBMIなど、主要な4項目の計測数値しか表示されていないが、「マイデータ」画面では、詳細に見ることも可能。
「マイデータ」で、それぞれの項目をタップすると、各数値が意味するところを簡単に解説する文章が現れる。また、自身が適正なのかどうかの目安も突きつけてくれる。
お見せする画像は、中でもけっこうシャレにならないくらいにヤバい状況なんだろうと思えた項目をピックアップしたもの。ピンクの下線は筆者が書き加えている。「何々(の数値)が適正な範囲を超えています。」と冷淡とも思える表記が、ズンッとくる。体脂肪率はまだ良いとして、内臓脂肪の数値は本当にマズいんだろうな……と途方に暮れた。
さらに、ちょっとドキッとしたのが「体内年齢」という項目。「えぇ……50歳かよぉ……すごく劣化してるな」と、少し心拍数が上がった。
だけれどよく考えれば、「あと数年で50歳なんだから、妥当な数値ってことじゃないか……」と、ポジティブに考えた。また、体重などよりも、この体内年齢を下げることを目標にした方が、筆者には良いような気がした。具体的には筋トレすることなどだろうか。
直近の測定結果だけでなく、日毎または週や月毎の推移が分かるグラフも見られる。グラフ表示をするには、画面上部の「概要・日・週・月」をタップする。
残念ながら「体内年齢」の推移をグラフ化できない。まぁ月単位でも、ほとんど変化を見込めないからだろうか。
ちなみに、以上のデータを画像データとして保存(ダウンロード)することもできる。これをどう使うのか、筆者には想像できなかったが、例えば個人的に健康状況を見てもらっている家族や友人などに報告用として送るといった使い方だろうか。
専用アプリでは食事内容/カロリーも記録できる
アプリのEufy Life内では、毎回の食事を記録する機能も備えている。今後、本格的な健康管理やダイエットを開始することもあるかもしれない。そうした時に、別のアプリを合わせて使わなくても、本機のアプリだけで記録していけるのは便利だろう。
使い方は簡単だ。ホーム画面を下にスクロールさせて、「カロリー摂取量」というエリアをタップする。「カロリー」という画面になったら、まずはアプリ画面の上部にあるカレンダーで、今日の日付を選択。料理名などを検索して、食べたものをどんどんタップして、記録に追加していく。検索して出てこない料理があれば、カスタマイズ(料理名/カロリーなどを手動登録)することもできる。
間違った料理を追加してしまった場合は、あとから削除することもできる。リストから該当する調理名の欄を、画面右から左へスライドさせると、「×」印が現れるので、その「×」をタップすれば削除された。
筆者は、初めの数日で記録していくのを断念してしまったが、これを機会に、できるだけ記録していくように心がけたい。とにかく食べたものの登録がさらに簡単になっていけ、より続けやすくなるかもしれない。
乗って降りるだけで、体の中まで丸見えに!
使い方の説明部分はほとんど専用アプリの話になったが、それだけ、ほかに本体ですることはほとんどない。なるべく毎日決めた時間に体組成計に乗って、1分弱の間、じっとしていることくらいだ。計測が完了したら、あとは本体を片づけるだけ。なお、本体の裏面4点には、ゴム製の突起がついているため、本体を床に置くと、ピタッと貼り付くように安定する。
今回、体組成計「Eufy Smart Scale P3」を使ってみて、体組成計とは、こんなにも体の色んなデータを集めてくれるものなんだなと、つくづく感心した。もう体の中が丸見えだな……と。計測できるだけでなく、連携アプリで記録を振り返れることにも、少なからず感動した。計測から記録までが、自動で行なわれるのは快適。
次のステップとしては、同機のデータをプレッシャーに感じつつ、健康管理や肉体改造などに役立てたいと思う。その時には「Eufy Smart Scale P3」が心強いトレーナー、とまではいえないが、相棒にはなってくれるだろう。