e-bike試乗レビュー
折りたためるVOTANIのミニベロ電動アシスト自転車で軽井沢を走ってみました
2023年9月11日 09:00
1年前に坂の多い街に引っ越し、初めて本気で電動アシスト自転車の購入を検討することになった筆者。しかし、今まで電動アシスト自転車に乗ったことがなかったのに、乗りこなせるのだろうかという不安もあったので、以前にBESV(ベスビー)が扱うセカンドブランド「VOTANI(ヴォターニ)」の電動アシスト自転車「Q3(キュースリー)」を試乗させていただきました。
そこで初めて、坂道が坂道ではなくなるという驚きの体験をし、「今までの苦労はなんだったんだろう」と愕然としてしまいました。さっそく同じものを購入しようと思ったものの、懸念点が1つ。わが家は、駐車場や駐輪場が道路面にあり、階段を上ったところに家があるため、電動アシスト自転車が盗難されてしまうのでは、と心配になったのです。
そんな相談をe-bike Watch編集部にしたところ、「VOTANIから折りたたみ式が出ているので、試乗してみますか」と提案していただきました。確かに折りたたみできるなら、上に運んで家の中にしまえるかも。
それが今回試乗した「F3(エフスリー)」。Q3と同じくタイヤサイズ20インチのミニベロですが、実際は「H3(エイチスリー)」という別モデルのイメージを活かしつつ折りたたみ式にしたモデルです。価格は208,000円。
折りたたむと収納や運搬がこんなにラク! Q3と変わらぬ快適な乗り心地
基本的な使い方や仕様は、Q3とほぼ同じでしたので、すぐに乗りこなすことができました。左ハンドルの小型ディスプレイで電源を入れ、アシストモードを「1(エコ)」「2(ノーマル)」「3(パワー)」「A(オート)」の4段階から選んだら、漕ぎ始めればOK。久しぶりの心地良いクルージング感を味わいました。タイヤが小さくて安定感があるし、坂道もスイスイ走るし、日常的に乗るにはピッタリ。
次はF3ならではの折りたたみにチャレンジしてみました。車体が真ん中から半分に折りたためるほか、ハンドル、ペダルも折りたためるので、かなりコンパクトになります。ただし車体重量が20.8kgあるので、全身を使いながら折りたたむことになりました。
結構な力はいるものの、どこがどのように動くか把握できれば、2回目以降は効率的にたためるようになります。注意しなければいけないのは、ケーブルを引っ張ったり、挟んだりしないこと。筆者も一度、乗ろうと思ったら全然アシストが効かずにエラーが出てしまい、「まさか壊した?」と焦りましたが、プラグが抜けていただけでした。おそらくたたむときに引っ張ってしまったのでしょう。
コンパクトになったから、さっそく階段の上に上げてみよう! と思いましたが、ここが誤算。車体重量約20kgで、非力の私には持ち上げることができませんでした……。ただ夫や息子が階段で持ち上げてくれたので、無事家の中に入れることができました。
これだけコンパクトになるなら、わざわざ上に持って上がらなくても、車庫の裏に入れてカバーをかけておけば、人目には触れません。防犯面から見ても、折りたためるメリットは大きいと思いました。
軽井沢でリゾートらしさを満喫!
お借りしている期間中、ちょうど軽井沢旅行へ行く予定があったので、F3を持って行ってみることにしました。これができるのも、折りたたみ式だからこそ!
軽井沢は、場所によっては坂が続くところが結構あります。リゾート地ゆえにレンタサイクルでサイクリングしている人が多くいますが、ときに坂道を苦しそうに上っている人もいて、「私もこの歳になると、もう無理だな」と諦めていました。でも今回は電動アシスト自転車がある!
筆者が宿泊したホテルは坂道が多い場所だったので、出たらさっそく坂道が続いていましたが、スイスイ気持ち良く走れました。駐車場を気にせず移動できるのは本当に快適です。中軽井沢駅前から、星のや軽井沢やハルニレテラスが並ぶ国道146号を上りました。
これまで何度も軽井沢には遊びに来ていましたが、いつもクルマで移動していたので、景色も車窓から楽しむのみでした。でも自転車なら心地よさが肌で感じられます。またハイシーズンは人気のお店は駐車場が満車だったりして、訪問を諦めざるをえないこともありますが、自転車で人気のパン屋さんにフラッと寄るとか、やってみたいですよね。
今回自転車が1台しかなかったので、移動というよりサイクリングを楽しむに留まりましたが、軽井沢の新たな楽しみ方を見つけてしまいました。これがふつうの自転車だったら、筆者は絶対にやろうと思わなかったはず(笑)。次に軽井沢に来ることがあったら、電動アシスト自転車のレンタルを探したいと思います。