ぷーこの家電日記

第352回

いつかの自分と夫と冷凍庫に感謝! ストック生活でご飯が捗る!

さすが11月中旬! 完全冬仕様になってきて、朝に目が覚めたときは鼻の頭が冷たくて寒いし、猫は床暖房をつけてもらって床に散らかってるし、犬は布団に包まっている。冬がやって参りました。私の趣味の家庭菜園はといえば、そら豆とえんどう豆の種をまいて、秋冬の種まきは終了といったところ。あとはぼちぼち収穫が始まっていく。

夏は私の体力を上回る勢いの雑草に追われるうえに、昼は暑すぎるので早起きしなきゃいけないけれど、冬は雑草もほぼ冬眠状態だし、朝早くは真っ暗なので、ゆっくりと朝寝坊し放題の休日だ。のんびり朝ごはんを食べて、さらに二度寝してお昼に起きてから畑に行ってもいいくらい(笑)。

夏野菜は茄子にしてもピーマンにしても、採っても採ってもポコポコと実をつけてくれるので、とても楽しい。冬野菜は白菜にしても大根にしても、一度の収穫で終わる野菜が多くて、「やっぱり夏野菜のほうが楽しいよなぁ」なぁんて夏場は思うのだけれど、小さな小さな種が少しずつ大きくなって、白菜やキャベツが巻きはじめて、ブロッコリーの小さな花芽がだんだんブロッコリーらしくなっていく姿を見ると、「なんて可愛いんだ!!!」と感動するし、「あの小さな種が!? 質量保存の法則とは!?」みたいな不思議も感じる。まぁ結局通年で楽しいのである(笑)。

家庭菜園を始めてから、私の野菜の単位の感覚が急に変わった気がしている。以前、特に独身時代なんかは、お野菜を買っても全部食べきれず悪くさせちゃうことなんてたびたびあったし、安かったからと、思わず白菜1玉なんて買っちゃった日には、必死で1週間とかで食べきって、「全部攻略したぞ!」なぁんて軽くガッツポーズだった。

ところがですよ、家庭菜園してたら、「はい、今週は大根3本と白菜1玉です!」なぁんて状況になる。家庭菜園脳としてはたっぷり採れてホクホク嬉しいけれど、料理作る脳としてはいかに食べ尽くすかの戦いが待っているわけです。しかもそれを食べ尽くしても、翌週末にはまた同じダンジョンが待ってたり(笑)。

白菜1玉で焦ってたあの頃の私って何なんだろうと思うくらいに結構食べられちゃうし、嫌でも野菜をたっぷり消費するメニューを考えるので、とても健康的だ。夫なんて、私がいないと焼鳥とうまかっちゃん(袋ラーメン)ばっかり食べようとするし(笑)。

それでもやっぱり食べきれないときとか、早く食べなきゃ悪くなっちゃう葉物が重なったときなどは、一気に調理してジップ付きの袋に入れて冷凍ストックする。大量の野菜を一気に料理して、収穫物を入れていた箱が空になったときの達成感ったら半端ない! 私にとって料理は家事じゃなくて趣味活動というか、ゲームに近いのかも。

夫が寝てからが私のゲームタイム。思いつくまま気が向くままに作ってはいくけれど、収穫時にある程度何を作ろうか考えてお肉や調味料などを買い揃えておかなければいけない。全材料をピシャッと使いきって冷凍庫の中に綺麗にジップ袋が並んだときの快感ったら、もう最高だ。夜なべというよりも料理廃。料理って基本マルチタスクだし、結構高度な脳トレに科学の要素まで入っているよなぁと思う。昔からパズルゲームとか好きだった私はハマる要素が多い料理! この趣味で作った料理が後日の自分を救ってくれるのがまたいいのだ!

私は料理自体嫌いじゃないし、むしろ大好きではあるんだけれど、「家事」としての料理は好きではない。仕事が遅くなって腹ペコなときには「我慢できないすぐ食べたい」ってなるし、疲れているときは「もう1歩も動きたくないし何もしたくない!」ってなってしまう。そういうときは、「冷凍庫に美味しい餃子がたっぷり入っております。カレーでもいいし、他にもいろいろあるよ。今日の私はもうダメです」と、夫に丸投げをしてしまうのだ。

そういうとき、夫は「はいよー!」と冷凍庫の中からストック惣菜を出してご飯を用意してくれる。ソファに座っているだけで食卓に野菜たっぷりの晩ご飯が揃って本当ありがたい。「作ってくれてありがとう!」と夫に感謝するとともに「いつかの私ありがとう!」と過去の自分にも感謝する。夫は特に餃子の焼き方がどんどん上手になっていって、今では私が疲れていなくても焼き担当だ(笑)。パリパリジューシーで、焼き色も完璧!

去年「今年買って1番良かった家電は冷凍庫」とこのコラムで書いていたけれど、2020年が終わりそうな今でも、その1番良かったが継続中。特に今年は家に籠ることが増えたので、ますます大活躍してくれている。家庭菜園で収穫したものだけじゃなくて、お肉やお魚も一度にたくさん買って冷凍庫へ。大きなお魚も丸っと買って捌いて小分けにしておくといつでも食べられて嬉しいし、もう1品欲しいときも、小腹が空いたときも冷凍庫を開けたら何かしら食べられるのがとても良い。時短調理家電よりも冷凍庫の方が今でも私と相性の良い家電だった! 趣味の料理(in)から苦痛の料理(out)と、どちらともをすっぽり受け入れてくれる懐の深さというか容量の大きさに感謝しきりなのです。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。