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[始めよう薬膳レシピ28]受験対策に「脳力UPスープ」、寒さ対策にも

受験シーズンが佳境に入ってきましたね。今回は、脳の働きを良くしてくれる「サバ」と、体を温める香味野菜をたっぷり使った、受験対策におすすめのスープレシピをご紹介します。サバのスープというと、生臭いと思う方もいると思いますが、下処理で湯引きをしたあと、お酒に漬けたり、ショウガや長ネギを使って臭みを消しています。また野菜を多めに使ったので、旨味を引き出しながらも、あっさりした味わいですよ。

 

「脳力UPスープ」の食材効果

今回ご紹介するのは、体力勝負の受験シーズンにぴったりな「サバ」を使った、「脳力UPスープ」です。

 

サバやアジなどの青魚に含まれる「DHA(ドコサヘキサエン酸)」や「EPA(エイコサペンタエン酸)」は、脳の活性化を期待できると言われる成分です。どちらも、人の体内では生成されないため、食事で摂取する必要があります。またどちらも、夜より朝に食べた方が効果的、というマウスでの実験結果が出ています。

 

また「脳力UPスープ」は、冷えや風邪対策になるショウガや、長ネギをたっぷり使っているので、の体力サポートにも使えます。抗酸化作用のあるビタミンEが豊富な「ゴマ」を振り掛けて、召し上がってくださいね!

 

◇魚油による脂質代謝改善効果が摂取時刻によって異なることをマウスで発見(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2016/pr20161101/pr20161101.html

 

「脳力UPスープ」の材料(3人分)

サバの切り身:400g(3枚おろし)
酒:適量
ゴマ油または食用油:ごく少量
玉ネギ:1/2個
キュウリ:1本
ショウガ:1カケ(増量可)
長ネギ:1本(増量可)
水:1000ml
顆粒の鶏ガラスープの素:大さじ2
塩:少々(なくても可)
ゴマ:適量

 

「脳力UPスープ」の作り方

1.サバは、包丁で胸ビレや尾っぽ、中骨を落とし、小骨は毛抜きで取ります。血合いをしっかり洗ったら、熱湯を掛けて湯引きし、5つほどに切り分けてボールへ入れ、酒に漬けます

2.玉ネギはスライス、キュウリは輪切り、ショウガは千切り、長ネギは斜め切りにし、長ネギの緑色部分は、最後に散らす分を輪切りにして、取り分けておきましょう3.ゴマ油を熱したフライパンで1.を焼き、油を切っておきます

4.大き目の鍋で湯を沸かし、2.と、鶏ガラスープの素をひと煮立ちさせたら、サバを加えて煮込み、アクを取り、塩で味を整えましょう

5.器へ盛り付け、長ネギ、ゴマを散らしたら出来上がりです

今回は生のサバを使っていますが、サバの水煮缶(1缶約190gほど)2缶でも代用できます。そのときは、湯引きはしなくて大丈夫です。

 

薬効1「サバ」

「サバ(鯖)」は、「」「」を補うので、気力や体力が落ちたとき、頼りになる魚です。血流を良くするほか、不足した「血液(血)」を補うため、生理痛が辛い方にもおすすめですよ。また含まれる「EPA」や「DHA」は、コレステロールが高い方にもおすすめです。

 

薬効2「キュウリ」

「キュウリ(胡瓜)」は、スーパーで1年中目にしますが、本来は夏野菜です。「水(水分)」を豊富に含み、体内熱を調整するので、普段から体にを溜めやすい方や、暑い季節に適した食材です。ですが、余分な水分や老廃物を体外へ排出する働きもあり、生食のほか、スープにすると「むくみ」に効きます。【旬の薬膳4】では、体内の熱を調節してくれる、キュウリのスープレシピをご紹介していますよ。

 

風邪の症状を和らげる野菜

風邪が大流行していますが、みなさんは元気にお過ごしですか。ゾクゾクするような寒気を感じたときにおすすめなのが、「長ネギ」や「ショウガ」で、どちらも体を内側から温めるほか、免疫力UPも期待できます。ともに、お味噌汁に入れるだけでもOKです。

 

また今の時季は、「レンコン」や「ゴボウ」で喉の痛みを和らげたり、乾燥から粘膜を守ることも大切です。そのほか「モヤシ」は、熱冷ましにもなる野菜なので、使ってみてくださいね!

 

 

A's Pumpkin(薬膳マイスター)

日々健やかに過ごしたいと考える、おばちゃまライターです。
薬膳マイスター資格を取得、自然由来食材のエネルギーをよりよく活かすことで、ひとりでも多くの方が健やかに過ごせるお手伝いが出来ればと思っております。国際薬膳食育師3級。