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【不調の薬膳22】「水太り」改善レシピで、寒くなる前に冷えない体を!

下半身がむくんだり、同時に冷えや下痢なども抱える「水太り」を、寒さが本格化する前に解消して、冷えにくい体を目指してみませんか?今回は「水」の代謝を良くして水太りを解消するレシピをご紹介します。また水太りが生じるときは、体内に「不要な水分」と一緒に「老廃物」を溜めて、「水毒」になっていることが多いので、併せて「水」の体質チェック(【基本の薬膳18】)も使ってみてくださいね!

 

水の偏りを治す「豆乳」を使ったスープ、「ネギ類」で代謝UP

水分の偏りを治す「豆乳」を使ったスープです。スライスした玉ネギとニンジンを少量の油で炒めたら、水を加えて煮立てます。弱火にして豆乳を加え、味噌で味を整え、長ネギを散らしたら完成です。豆乳が苦手な方は粉チーズをかけたり、コンソメを加えると食べやすくなります。

「豆乳」には必要な「水(津液・しんえき)」を補って、水分バランスを調整する効果があります。また「玉ネギ」(【不調の薬膳9】食材紹介)は五臓の「脾」に働きかけて、体の滞りをスムーズにするほか、「辛」味なので体も温め「水太り」を改善していきます。さらに疲労を感じる方は、「ニンジン」を多めに加えて体を活性化させましょう。代謝を促す「ハト麦」をプラスして、雑炊のようにいただいても美味しいですよ。

 

老廃物を洗い流す、「枝豆」と「モヤシ」のナムル

枝豆とモヤシの両方がもつ、老廃物を排出する効果が期待できるナムルです。枝豆は茹でて豆だけを出し、モヤシはさっと茹でてザルに上げておきます。昆布ダシと少量のゴマ油を加えて混ぜ合わせ、みりんと醤油で味を整えたら出来上がり。

「枝豆」と「モヤシ」全般は、それぞれ利尿作用に優れ、「水毒」を改善して老廃物を体外へ排出するので、「水太り」の症状を和らげます。薬膳で「モヤシ」は「タンパク質」を含んで夏バテにも使われる、パワーフードなんですよ。もしお酒を飲み過ぎて水分過剰になってしまったら、「緑豆モヤシ」や「キャベツ」が二日酔いにおすすめ。具材に使ってみてくださいね!

 

お手軽な水分調整には「海藻類」、パスタやスープで

「ワカメやヒジキで作るお手軽パスタ」です。ワカメ、ヒジキ、パスタはそれぞれ茹でて水気を切っておきます。オリーブオイルを引いたフライパンでパスタに熱を通し、ワカメ、ヒジキ、少量の塩、コショウ、ゴマと混ぜ、白髪ネギを添えたら完成です。お好みで梅味にしても美味しく、麺はソバを使っても合いますよ。

「海藻類」は体内の水分を調整しつつ、「ミネラル」も豊富に摂れる食材です。カロリーが低く、「食物繊維」が豊富で腸内環境を整えるので、ダイエットに最適な食材でもありますよ。海藻類は「涼寒性」が多いため、今の季節ならパスタやスープなど温かい料理でいただくのがおすすめです。最後に「レモン」(【旬の薬膳11】食材紹介)を絞ると、消化器官(「脾」)の働きを良くしてくれます。また「ストレス太り」で何となく熱っぽかったり、落ち着かずスッキリしない方は、【不調の薬膳16】も参考にしてみてくださいね!

 

まとめ

体に余分な水分を溜めているかもしれないと感じた方は、まず毎日の水分摂取量を振り返ってみましょう。猛暑の時季や屋外での作業を除いては、意識して水分を摂り過ぎると体にとって過剰になってしまいます。また【基本の薬膳7】の「水」でご紹介したように、「水太り」や「水毒」が心配される場合は、アルコールや脂っぽい食べ物、濃い味付けはお休みしておきましょう。そして「水太り」を解消するには、五臓の「脾」に働きかけて、消化器官の働きを良くすると効果が出やすくなります。今回ご紹介した「ネギ類」「レモン」のほか、「ショウガ」や「トマト」なども調理に使って、体バランスを調整してみてくださいね!

 

 

A's Pumpkin(薬膳マイスター)

日々健やかに過ごしたいと考える、おばちゃまライターです。
薬膳マイスター資格を取得、自然由来食材のエネルギーをよりよく活かすことで、ひとりでも多くの方が健やかに過ごせるお手伝いが出来ればと思っております。国際薬膳食育師3級。