藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム
【大掃除一点豪華主義その6】黒ずんだ床、シールの剥がし跡、正体不明の汚れまで落とせる洗浄剤「ケセルワン」
2019年12月25日 06:30
子どもの頃、通っていた小学校までは片道45分ほどかかった。あまりに遠くて歩くことに飽きるほどだった。
大人になるまでその道のりの正確な距離を把握しないままいたのだが、Googleマップで当時の通学路(どういうわけか公道だけでなく人の家の裏庭のような私道もつかっていた)を緻密に計測してみたら2キロ半ほどあり、さもありなんと納得することになった。
とにかく、この道のりが長すぎて苦痛だったのだが……。ある日、筆者は画期的なこの「苦痛の消し去り方」を発明してしまう。それは、ひたすら……「上の空で歩く」、というワザである。
とりあえず、両足は淡々と動かそう。しかし脳内では、毎日、行きも帰りも「空き缶を再利用して作る画期的なコンロのしくみ」とか「ザクロを使った斬新なデザート」「大金持ちになってしまった場合のお金の使い方」などといった、めくるめく妄想に耽るのだ。
するとアラ不思議、気がつけば学校や家に着いている。ただ弊害はあり、よく犬のフンを踏んづけたり、ツバメのフンが頭に落ちてきたりしていた。まあクルマにぶつからずに済んだだけ僥倖だったと思いたい。
果たして、これほど意識的な「上の空」でないにしろ、私たちの脳というのは慣れ、ルーティン化された環境下では、ほとんど新情報を取り入れないような、「上の空」なしくみになっているらしい。
だからふと気付いた時、馴染み深い我が家に、得体の知れない汚れが付いているようなことがあるのだろう。
正直、何が原因なのだか、よくわからない汚れだ。もしかすると無意識的な自分の動きの中で、自らが何かをしでかしてしまったのかも知れない。でも、これといって身に覚えはない。いつの間にか汚れている。原因は不明である。
「家」というのは、毎日なにやかやと活動し使う場なので、そんなふうに無自覚的に付着させ、溜めてしまった汚れというものは、いつしか、ちょっとやそっとの掃除では落とせない状態にまで育ってしまうことがまま生じる。
今回ご紹介する「ケセルワン」が得意とするのは、ひらたくいえばそういったタイプの、「何これ?」という正体不明な汚れの類である。
メーカー名 | エービーシー商会 |
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製品名 | ケセルワン 300ml |
実売価格 | 1,750円(税込) |
泥でもない。カビでもない。どうしてそうなったのかよくわからない。でも明らかに汚い。気になりだすと、常に気になる……。そんな箇所を是非この「大掃除」を口実にやっつけてみてほしい。
ちなみに筆者宅では、玄関の鋼製ドアの内側の何かが擦過したっぽい汚れ、ビニールクロスに浮き出てきた謎の汚れ、気づくと黒ずみの溜まっている床……などでこの道具が活躍した。有機溶剤ではないので、素材が傷みにくい点が評価できる。
そのほか古いシールの剥がし跡や、落書き汚れなどにも効果がある。
モヤモヤと不快に感じ続けている汚れが家の中にもしあるのなら、我慢せず今年のうちに落としてしまうことを勧めたい。
※ただしお風呂場の白いカルキ汚れのようなものや水垢、サビ、かたまったシリコンなどの汚れは落とせないので注意されたし。