神原サリーの家電 HOT TOPICS
高齢の父のみまもり、おうちエクササイズも! ステイホームで役立った家電7選
2020年7月3日 08:00
自宅から離れた広尾にアトリエを持ち、関西方面への出張が多かった私も、新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛で3月下旬から5月下旬までの2カ月、ほぼ自宅にこもっての日々となりました。
そうした中で、これがあって助かった、これがあったから豊かな暮らしが送れた……など家電に助けられたことも多かったのです。今回はステイホーム中に役に立った家電の中から、厳選した7アイテムをご紹介したいと思います。
高齢の父の寂しさを紛らわし、みまもりにも役立った一台。セコム×チカク「まごチャンネル with SECOM」
コロナ禍で一番困ったのは、まもなく93歳になる高齢の父にところに行けないということでした。元々一人暮らしをしていた父は、4年前に転んで大腿骨頸部骨折をして手術をしたのをきっかけに、退院後はサポート付き高齢者住宅に居住しています。
デイサービスの施設が隣接していて、専任のスタッフによる介護サービスもあるのでその点では安心なのですが、3月下旬から家族の面会がシャットアウトされてしまい、電話で話す以外にコミュニケーションが取れなくなりました。
ここで活躍したのがセコムと、IoTベンチャー企業のチカクがタッグを組んで始めた新サービス「まごチャンネル with SECOM」です。これは、チカクが開発した「まごチャンネル」というサービスに、セコムのみまもりの要素が加わったもの。
スマホのアプリで撮影した動画や写真を実家(親側)のテレビに直接送信して、テレビでその画像が見られるという「まごチャンネル」は、2016年に始まった評判のサービスですが、何より素晴らしいのはインターネット環境がなくてもOKということ。テレビにつないだ本体の一部がオレンジ色に点滅すれば、それは新しい画像や動画が届いたお知らせとなる仕組みになっています。
セコムとの新サービスでは、この機器に環境センサーを搭載することで、設置場所の温度、湿度、照度など感知して記録し、アプリ「みまもりアンテナ」のグラフで確認することができます。プッシュ通知で「お父さんが起きたようです」「お父さんが寝たようです」などの通知をしてくれるほか、温湿度の急激な変化や熱中症の注意喚起なども知らせてくれます。
5月に入って夏のような暑さが続いた日に「実家の室温が28度を超えています」とプッシュ通知が来たときには、慌てて電話をしてエアコンの冷房をつけるように言ったこともあります。
今年1月に始まったサービス当初から、父の部屋にこの機器を設置し利用してきたのですが、コロナの問題が大きくなる前は、実はあまり活用できていませんでした。というのも、わが家では孫たちがすでに成人しているため、幼い子供の可愛い写真を送るということができず、私自身も頻繁に顔を出しているので、送られてきた写真や動画を見る楽しみがあまりなかったようなのですね。
ところが、この2カ月間は会えない寂しさを紛らわすためか、頻繁に「お父さんがまごチャンネルを見始めました」という通知が来ます。それに合わせて、こちらもせっせと昔のアルバムから懐かしい写真を接写してそれを送ったり、私が出演した関西ローカルのテレビ番組の動画を送ったりといった具合に、まごチャンネルを通してのコミュニケーションを取ることができてありがたかったです。
チカクの調査によれば、2019年時点で、65歳以上の1人または2人暮らし世帯でのWi-Fi設置率(インターネット環境がある)はわずか17%とのこと。インターネット環境がなくても電源ケーブルのほかに、テレビにHDMIのケーブルをつなぐだけでサービスが利用でき、離れていても親子のコミュニケーションやみまもりにも役立つ「まごチャンネル with SECOM」は、この夏も帰省がためらわれる……というような方にぴったりの一台だと思います。
マスクだけじゃない。ホームソーイングの楽しさに覚醒! アックスヤマザキ「子育てにちょうどいいミシン」
大阪にあるミシンメーカーのアックスヤマザキから3月に発売された「子育てにちょうどいいミシン」は、幅29.4×奥行11.5×高さ26.5cm、重さ約2.1㎏とコンパクトで、ミシンには珍しいマットなブラック。今年の初めにこのミシンのことを知って、とっくに子育てが終わってしまったけれど、また何か作ってみたくなって予約注文をしたのでした。長年愛用していたミシンは、子育て終了とともに処分してしまっていたからです。
まさかコロナでマスクが必需品となり、さらには品薄になって自分で縫う日が来るとはその時には予想もしていなかったのですが、3月下旬に届いたこのミシンで最初に作ったのは、ハンカチをリメイクしたマスクでした。
「子育てにちょうどいいミシン」という名前が付いているだけあって、若い人にも好まれそうなスタイリッシュなデザインというのも魅力ですが、価格もお手頃で、スマホで動画を見ながら作業できるようにスマホスタンドも付属しているなど、なかなかよくできています。
サイトのQRコードが記載されたシールも同梱されているから、このスマホスタンドやミシン本体に張っておけば、いつでも確認できるという仕掛け。スタンドはミシンをしまうときや作業の途中には「針ガード」になって、万が一お子さんが触ろうとしても危なくないように配慮されているところも素敵です。
また、これは便利だと感動したのが、単三形アルカリ乾電池4本でも使えるということ。リビングのテーブルでも、ダイニングテーブルでも、書斎のスタンディングデスクに置いて立ったまま使うことだってできます。すっかり“巣ごもりホームソーイング”の楽しさにはまり、鍋つかみやティッシュケース、枕カバーなど次々に作ってみました。
多少、歪んだ仕上がりになろうと、縫い目が曲がっていようと、自作のアイテムには愛着がわきます。愛用してきたカバー類や古いカーテン、バンダナやハンカチ、着古したワンピースなど、身近にあるファブリックや衣類などを使ってリメイクするというのも愛着がわく一因だったのかもしれません。
ステイホーム期間中は、断捨離に励んだ人が多く、衣類やシーツなどを捨てる人が多すぎて回収がストップしたというニュースも見ましたが、こんなふうに再利用することをぜひともお勧めしたいと思います。
時間があるから、ちょっと手間をかけて美味しく。レコルト「フードドライヤー」
自粛期間中は朝昼晩、自宅で食事をする人が多かったため、調理家電の売れ行きが好調だったとのこと。中でもホットプレートや電気圧力鍋などのほったらかし調理家電、ホームベーカリーなども人気だったようですが、わが家で活躍したのは、レコルトの小さなフードドライヤー。
オーブントースターより一回りも二回りもコンパクトなサイズ感ですが、網が4枚付属しているので、そこにびっしりと食材を並べるとかなりの量が入ります。これ以上キッチン家電を増やせないと思われる方でも「この小ささなら……」と思えるのではないでしょうか。
レコルトが提案する“プチドライ”とは、65度で2時間ほど食材の水分を飛ばし、生で食べるような食感を残しつつ、食材本来の旨みや甘みを引き出し、調理時間を短縮できるというもの。たとえば、玉ねぎ、ナス、ズッキーニ、パプリカなどを使って作るラタトゥイユも、この2時間ほどのプチドライを取り入れると、なんと煮込み時間10分ほどで出来上がります。
野菜が煮崩れしないで、しっかりとした食感を残しているのに、長時間煮込んだような旨みや味わいがあって美味。色合いが美しく仕上がるのもいいなと思いました。シャープのホットクックで作るラタトゥイユが大好きなのですが(こちらの調理時間は約40分)、そちらはトロリと煮溶けたような味わいに仕上がります。好みはあるかと思いますが、噛みしめながら食べるラタトゥイユ、新鮮です。
そのほかにもプチドライした野菜で作るピクルスやれんこんとエリンギのバルサミコ炒めなども絶品。付属のレシピブックがなかなかよく出来ています。
そしてもう1つ、フードドライヤーで8時間程度しっかりと乾燥させれば、ドライフルーツづくりや食材の長期保存もできるので、まとめ買いした野菜、果物、キノコなどを無駄なく使いきることにもつながります。果物をドライしている時には部屋の中が甘くいい香りで包まれるのもいいなあと思いました。
眼鏡ユーザーなら一家に一台必須の便利家電。ツインバード工業「超音波洗浄器」
外出時にはコンタクトレンズを使用していても自宅では眼鏡という人、多いのではないでしょうか。私自身、いくつもの眼鏡を持っているのですが、けっこう気になるのがレンズやノーズパットの汚れです。
使い捨てのシート状のものを利用したり、布製の眼鏡拭きを使ったりしていましたが、なかなかきれいにならずいいものがないかなと探していて見つけたのが、超音波洗浄器でした。よく眼鏡店の店頭に置いてありますが、あれの家庭用です。
その中でツインバードのものを選んだ理由は、ずばりデザインが美しかったから。機能だけでいいのなら、もっと安いものもありましたが、しまい込まないですぐに使えるところに置いておくならやっぱりデザインは大切です。
実際に使ってみると、本体の中線のところまで水を入れ、台所用中性洗剤を少したらして眼鏡を沈めたら、ボタンを押すだけと簡単。超音波の微細な振動で水面が揺れているのがわかります。
製品によっては水だけでOKとしているものもありますが、中性洗剤を少し入れることで皮脂汚れなど油分を含んだ汚れもよりきれいになるのですね。女性はノーズパッドにファンデーションが付いてしまうことも多いので、こうして“丸洗い”するとスッキリ感が全く違い、うれしくなります。3分経ったら取り出して水でサッとすすいで水気をふき取ります。
付属のアクセサリーホルダーを使うと、時計のベルトやアクセサリーなどにも使用可能。濡らしたくない部分をホルダーの上に置いて、ベルト部が水に浸るようにします。常に身に着けているスマートウォッチ(Fitbit Versa)のベルトや、長年愛用していてくすんでしまっていたアクセサリーなど、次々にきれいになり「買ってよかった!」と満足度120%。今ではこれで眼鏡を洗うのが日課になりました。
私はまだその経験がありませんが、部分入れ歯など「入れ歯」の洗浄にも役立つとのこと。もうね、一家に一台、持っていて損のない一台だと思いますよ。
ながらエクササイズにも本格トレーニングにも! アテックス「ルルドスタイル EMSシート」
ステイホーム中の最大の問題は運動不足。ランニングを始めてみたりもしましたが、マスクを着けて走るのがだんだん辛くなり、バフと呼ばれるフェイスカバーを購入したもののやはり暑くて日課となるにはほど遠い状況に。
そんな私でも“ながらエクササイズ”ができる心強い相棒として役に立ったアイテムが、アテックスの「ルルドスタイル EMSシート」でした。
薄さわずか1㎜のPVC素材にシルバーの電極をウェーブ状にプリントしてEMS機能を持たせていて、とにかく見た目がきれいだし、USBケーブルで充電できるコードレスタイプなので使う場所を選ばないのがうれしいところ。使い終わったら、くるくる丸めて付属のリボンみたいな収納バンドで留めておけば、どこにでもしまえます。
EMSというのは電気の刺激が直接筋肉に働きかけて、トレーニング効果を与えてくれるもの。ピリピリとした刺激だけではなく、周波数によって体感や働きかける筋肉が変わってきます。
このEMSシートには、低周波・中周波・高周波の3つのモードが搭載されているのですが、脂肪の厚みなどによってトレーニング効果が得られやすい周波数が異なるので、30Hz(低周波)、3,000Hz(中周波)、10,000Hz(高周波)をまんべんなく使うのがポイントです。
自宅の仕事用のデスクはスタンディングタイプにしているので、オンライン発表会などに参加するときにも足下にこのEMSシートを置いてスイッチを入れていました。
そんな“ながらエクササイズ”だけでなく、パンフレットに書いてあったやり方を参考に、スクワットや腕立て伏せなどと組み合わせての本格トレーニング時にもこのシートを併用すると、筋肉への負荷が2~3倍になるので効果アップ。使っていないときにはUSBケーブルにつないで充電し、それが終わったらまた使う……の繰り返しで今でも愛用しています。
玄関の壁に大きく映してヨガのレッスンができるプロジェクター付きLEDシーリングライト「popIn Aladdin」
以前にもこの「HOT TOPICS」で紹介したことのあるpopInのプロジェクター付きLEDシーリングライトですが、ステイホーム中にも大活躍となりました。
わが家では玄関の照明として設置してあるので、いつもは白壁に窓を作ったり、絵を飾ったりするイメージで、きれいな風景を映し出したり、デジタル時計のモードにしたりしていましたが、今回活躍したのはヨガのレッスン。壁一面に大きく映し出されるお手本は、わかりやすくてまるでジムに行っているよう。玄関にヨガマットを敷いてレッスンに励んでいました。
そして世界の様々な風景のコンテンツも、気分転換にはうってつけ。テレビのニュースでは、日々コロナにかかった人の人数を更新したりと、ざわざわさせることばかりでしたし、当分海外取材には行けそうもない中で、有料のコンテンツを5月末日まで無料開放してくださったため、訪れたことのある懐かしい海外の風景や、美術館の様子を見られるのはうれしいことでした。
わが家で愛用しているのは初代モデルですが、このステイホーム中に新モデルのオンライン発表会があり、狭い部屋や梁、柱がある部屋でも大画面に投影できる専用の短焦点レンズを搭載、ライトの調光・調色設定範囲の拡充、スピーカーの改良などを加えたモデルが発売されるようなので楽しみです。
リフレッシュ&リラックスにはこれがいちばん。パナソニック「コードレス レッグリフレ EW-RA38」
同じ姿勢でいることが続くと、ふくらはぎにむくみを感じたり、足裏がだるくなったりするものです。小型のマッサージ機器の中でも、パナソニックのコードレスレッグリフレは、コードや電源のある場所をを気にしないでベッドの上やソファに座って……など、気軽にどこでも使えるのでずっと愛用しています。
単三形の充電池を左右2本ずつ使うと、だいたい10回くらいは使えるのも便利。もしも充電をし忘れたら、ACアダプターでも使えます。しかも電池使用の場合でもエアーの力が弱くなったりしないのがいいんですよね。
じっくり10分(足裏、ふくらはぎ)、クイック5分とちょうどいいコースが用意されているのもお気に入りの理由。動作音が静かなのでよりリラックスできます。パナソニックのコードレスタイプには骨盤おしりリフレも仲間入りしているので、腰回りの疲れが気になる方はこちらもおすすめです。