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パナソニック、設置工事なしで、コスト面でも手軽にスタートできるホームセキュリティ「スマ@ホーム システム」

 パナソニックは、自宅のセキュリティ強化に役立つホームネットワーク製品「スマ@ホーム システム」の説明会を、プレス向けに開催した。

スマ@ホーム システムの商品群。手前が「ホームユニット」。左奥から順に「開閉センサー」「人感センサー」「屋外カメラ」「屋内カメラ」

 「スマ@ホーム システム」は、屋内/屋外の様子をスマートフォンで確認できる製品群。無線LANと接続する「ホームユニット」に、「屋外カメラ」や「屋内カメラ」、「開閉センサー」、「人感センサー」など、複数の対応機器をつなげて使う。

 店頭価格は、「ホームユニット」と「屋外カメラ」のセットが27,000円前後。同じく「ホームユニット」と「屋内カメラ」のセットが26,000円前後。また、「ホームユニット(12,000円前後)」や「屋外カメラ(18,000円前後)」「屋内カメラ(17,000円前後)」をはじめ、「開閉センサー(4,500円前後)」や「人感センサー(4,000円前後)」が単品販売されている。

普及が進むスマホやSNSなどにより、犯罪が巧妙化している

防犯アドバイザーの京師美佳氏

 説明会では、防犯アドバイザーを務める京師美佳氏が登壇。近年の空き巣やストーカーの犯罪事情と、「スマ@ホーム システム」の活用方法を説明した。

 まず現在は、テクノロジーの進化に合わせて、犯罪がより巧妙になっている傾向があると指摘。例えば、普及が進むスマートフォンやSNSなどが、空き巣の手口の手助けになっているという。過去に起きた犯罪事例を引用し、どういうことかを説明した。

 「SNSに位置情報を付けたまま写真をアップしたことで、自宅を特定されてしまうこともあります。また、旅行先で写真をアップすることで、家を留守にしていることが犯罪者に知られ、家に侵入される事例もあるといいます」

 実は、ライフスタイルが進化することで、犯罪がより身近になっているというのだ。さらにパナソニックが女性を対象にした意識調査では、37.6%の方が日常生活の中で身の危険を感じていると回答。そんな状況でありながら、その中の52.1%が、「あまり対策をしていない」もしくは「まったく対策をしていない」と回答している。

空き巣が侵入する方法の内訳

 一般の女性の多くが、身の危険を感じつつも、有効だと思われる対策をしていないというのだ。さらに犯罪者の侵入手口を調べた警察庁の資料によれば、侵入手段として一番多いのは、鍵の締め忘れ。意外にも、犯罪者はドア鍵を壊したり、窓を割ったりすることなく、開いている玄関ドアや窓から入ってくる事例が一番多いという。

 こうしたデータから、京師氏は「現代人は、空き巣に狙われやすい環境を自ら招いてしまっている」という。また、空き巣と言えば、一部の富裕層だけが狙われると思われがちだが、今は一般の家庭でも、空き巣などが身近に起きているという。

ストーカー犯罪が増加傾向

警視庁がまとめた「ストーカー行為等相談受理状況」

 京師氏は、空き巣だけでなく、ストーカー犯罪についても注意が必要だと続ける。東京都内を管轄する警視庁のまとめによれば、年々ストーカーについての相談件数は増加傾向にある。昨年2014年の相談は2,204件で、2010年(H22)からは倍増、2014年(H25)からは50.8%も増加している。

 また、「これまでのストーカーと言えば、家の外で、待ち構えたり後を付けたりすることがほとんどでした。でも今は、自宅に侵入して盗聴器を設置していくというような、侵入型ストーカーというのが目立ってきています」と、ストーカーの手口が巧妙化していることを指摘する。

気軽に導入できる「スマ@ホーム」で、自分の身は自分で守る

 こうした危険が身近に増し、多くの方が危険を感じている一方で、有効な対策を打てないのはなぜか? その理由として、賃貸住宅に住んでいたり、コスト面での不安を感じたりしている人が多いからとする。さらに、具体的にどんな防犯対策をすれば良いのかが分からず、対策を取らない人が多いのだという。

 確かに「これまでは、一般の方が取り得る対策方法が、限られていた」という。そこで、外出時も在宅時も、簡単お手軽に初められる製品として有効な防犯製品として「スマ@ホーム システム」をすすめる。

 京師氏は「スマ@ホーム システム」を、すすめる理由として、下記の3点を挙げる。

1 家の中や外に、手軽に設置できること
2 手軽な価格で導入できる
3 デザイン性の高さ、他のインテリアと調和しやすい

「屋内カメラ」で撮った侵入者の姿を、スマートフォンで確認している様子

 説明会では、別室のリビングに不審者が侵入したことを想定したデモが行なわれた。警報が鳴り響き、連携されたスマートフォンにはカメラが撮る侵入者が映し出される。スマートフォンに「こら! なにをしているんだ!」と言えば、設置カメラのスピーカーから、さらに犯罪者を威嚇できる。

 同様に、ガレージに「屋外カメラ」を設置したシーンや、窓に開閉センサーを追加した事例が再現された。

システムの基幹となる「ホームユニット」。microSDカードを差し込めば、カメラの映像を録画できる
ガレージにカメラを設置したところ
窓枠に設置された「開閉センサー」

 京師氏によればスマ@ホーム システムは、「警報や声で威嚇でき、侵入するのを未然に防ぐこともできる」と同時に、いろいろな組み合わせによって、侵入された際にはカメラを起動させて録画して、証拠も残せるなど「便利な使い方ができるのが良い」という。

 最後に「手軽で、安くて、デザイン性の高いシステムが普及することで、自分の身は自分で守るという環境が広がっていくことを期待したい」と語り、説明を締めくくった。

留守番中のペットを見守る、というデモも行なわれた
カメラにはスピーカーが内蔵されているので、外出先からペットに話しかけることもできる

河原塚 英信