やじうまミニレビュー

スリーアップ「ぞうさんスポットファン EF-1302」

~長い鼻から風を吹き出す小ゾウ型卓上扇風機

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです

象の形をした扇風機

スリーアップ「ぞうさんスポットファン EF-1302」

 もうお盆も過ぎて、夏用品を紹介するには時期を逸しているのだが、今年は残暑が厳しいので、お許しいただきたい。

 今回紹介するのは、象(たぶん小象)の形をした卓上扇風機だ。通りすがりの店で見かけて、長い鼻から風を吹き出す姿が、えらく愛らしくて購入してしまった。Amazonでも購入できるので、価格などはそちらを紹介しておく。

メーカースリーアップ
製品名ぞうさんスポットファン EF-1302
参考価格3,980円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格2,880円

胴体から吸って、鼻から風を吹き出す

 「ぞうさんスポットファン EF-1302」(以下、ぞうファン)は、卓上型の扇風機だ。

 動物をモチーフにした扇風機はいくつかあるが、ぞうファンは、その名の通り、象の形をしている。太くて長い鼻、4本の太い足、耳を表している吸気口、ピンと上を向いたシッポと、全体の造形が象らしさをうまく表現している。さらに、ただの黒丸のように見える表情のない目が、かえって可愛さを増しているように感じる。

外箱はかなり大きい。横に置いてあるのは2Lサイズのペットボトル
パッケージを開けた状態。調理家電でも入っていそうな梱包
丸い本体が入っている

 本体サイズは17×32×18cm(幅×奥行き×高さ)で、写真で想像するよりも、ちょっと大きい。箱に入った状態では、手持ちで持ち帰るのがギリギリの大きさだ。本体の重さは1.4kgなので、大きさの割には軽い。

ぞうファンの全景
本体正面。ホースの奥にファンが見える
本体側面。大きな吸気口が耳に見える
本体上面。丸っこいデザインだ
電源コードは本体から直に生えている
4本の足は太い。足裏にはクッションが貼られていてすべりにくい
30cm定規との比較。割りと大きめなのがわかる
背の高さも約20cmほどある
机の上に置くと存在感がある

 ぞうファンの本体の側面には吸気口があり、簡単なフィルターを装備して、ホコリを防いでいる。吸気口から吸い込んだ空気を、鼻に見立てた長いホースの先から吹き出す。風量の調整は、「強」と「弱」の2段階で、シッポの下にあるダイヤルで選択できる。

 ホースの中には、アロマトレイが用意されており、付属のアロマパッドにアロマオイルを垂らせば、風に香りを着けることもできる。アロマパッドは3枚付いてくる。 

ホースを一杯に伸ばした状態
ホースは上下左右に曲がる
斜め上から見たところ
上を向いたシッポがかわいい
スイッチはお尻にある。左に回すと「弱(LOW)」、右に回すと「強(HI)」
吸気口のフタはマグネットで固定されているので簡単に外れる。ホコリよけのフイルターが内蔵されている

 本体色は今回使用したブルーのほか、ピンクとホワイトも用意されている。余談だが、ぞうファンのカラーバリエーションにピンクがあるのは、ちょっとびっくりした。英語で「Seeing pink elephant」と言えば、酔っ払って幻覚を見るという意味があるからだ。小説や映画でも、そういうシーンがあり、ピンク色の象はアルコール中毒者が見る幻覚の典型的な表現として使われている。まぁ、そういう表現自体が、今ではあまり使われないということだろう。

自由に動く鼻が便利

 機能は、風を吹き出すだけなので簡単だ。使い方は、本体から生えている電源コードのプラグを壁のコンセントに差し込む。電源コードは1.5mあるので、ほとんどの場合困らない長さがある。鼻のホースを自分の方に向け、シッポの下にあるダイヤルを回して「強」か「弱」に設定すれば良い。

 ホースはちょっと硬い感じだが、上下左右に動くため、自分の方に向けるには不自由はない。

鼻を上に向けると象っぽくなる
自分の目から見るとこういう風に見える

 風はホースから出てくるので、当たる範囲は狭く、風量もそんなに多くない。顔に当てて汗が出るのを抑えるぐらいの風量だ。ただ、ホースを曲げることで、自分の思う場所に風を送ることができるので不自由はない。

 気になった点は、ファンの運転音が、強だとちょっと大きく、振動も少し出ること。結果的に、我が家では弱で使用することが多かった。仮にぞうファンを持ち込めるような自由なオフィスでも、会社のデスクで使う場合は、運転モードは弱に限定されるだろう。

弱から強へと運転。強にするとちょっとうるさい

 もう1つ気になった点として、出てくる風がしばらく樹脂臭いということ。気になる方は、最初からアロマオイルを準備しておき、アロマパッドに垂らして使うことをお勧めする。アロマオイルは使い過ぎると逆に匂いが気になるので、数滴垂らすだけで十分だ。簡易なアロマディフェーザーとは言え、机の周囲が香るぐらいの効果はある。

ホースの下にアロマトレイがある
アロマパッドはトレイに1枚、ほかに2枚付属している。アロマオイルは付属しないので、手元にあったものを使った
アロマオイルは、パッドに数滴垂らせば十分だ

 さらに消費電力も気になった。ぞうファンは意外と大食いで、消費電力は25W(50Hz)/23W(60Hz)と、普通のお座敷用扇風機と大差がない。節電を優先するのであれば、USBファンあたりを選んだ方が良い。

 なお、製品の保証は1年だが、設計寿命は4年とされている。色物っぽいわりには、意外と長持ちする製品という印象だ。

夏は扇風機、それ以外の季節はアロマディフェーザーとして

 ぞうファンは、機能とデザインの一致という意味では、数あるアニマル系ガジェットの中でも、よくできた製品だ。

 一言で言えば、ヒーターを内蔵していない布団乾燥機のような構造の製品なのだが、鼻の長さとディテールのうまさで、うまく象に成りおおせている。あえて言えば、ちょっと図体が大きいのが惜しい。もうひと回り小さいモデルがほしいところだ。

マウスとの大きさ比較。もう一回り小さいと、さらにかわいくなる
飼い猫の鉄蔵(6歳オス、約5kg)は、ぞうファンを怪しんで近寄って来た。やはり、動物っぽく見えるらしい
匂いを嗅いで確認している

 こういう可愛い製品なので、プレゼントにも向いている。扇風機として考えれば、夏も過ぎようという、この季節では遅いかもしれないが、簡易型のアロマディフェーザーとして贈るのであれば、季節は問わないだろう。ユーカリなどの一般的な香りを選べば、誰にでも向いた良いプレゼントになるだろう。

伊達 浩二