家電製品ミニレビュー
ハンバーグ4人分がすぐに作れるタイガーの大容量フードプロセッサー
by 石井 和美(2015/7/21 06:00)
フードプロセッサーは、日常的に使いこなしている方は「もう手放せない!」と高く評価するが、購入後に「ほとんど使っていない」と後悔する方も多く、好き嫌いが分かれる家電でもある。
今回試してみたタイガーの「マイコンフードプロセッサー SKF-G」は、フードプロセッサーを使いこなせなかったという方にも、もう一度挑戦してみてほしい製品だ。
結論から申し上げると、ステンレス製の大容量フードプロセッサーは予想外に使いやすかった。ミキサー代わりにもなり、生クリームの泡立てもできるので色々手軽に使える。
そんな便利なマイコンフードプロセッサー SKF-Gをご紹介しよう。
メーカー名 | タイガー |
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製品名 | マイコンフードプロセッサー SKF-G |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | \10,485円 |
ステンレス製の軽い容器! 付属品はすっきりまとめて収納できる
本体は、フードプロセッサーと聞いてイメージするような重いガラス製容器ではなく、軽いステンレス製容器を採用している。ディンプル加工を施して食材が周囲にはりつきにくくなっている。650gと大容量ではあるが、ガラス製の容器と違って薄いので、それほど大きさを感じない。
本体サイズは287×179×210mm(幅×奥行き×高さ)で、重さは約2.3kg。
アタッチメントは、刻んだり潰すことができる「チョッパーカッター」、大根おろしなどができる「おろしカッター」、泡立てたり、混ぜたりできる「ホイップブレード」、パンなどの生地を作ることができる「パンブレード」の4種類。
他にクックブック、カッターブラシ、ヘラつきブラシ、収納プレートが付属している。付属品を本体に収納できる収納プレートは、本体に取りつけて一体型に、コンパクトにまとめられる。
刃の回転数は用途に応じて4つのコースから選ぶことができる。
動いたり、止まったりする間欠運転する「みじんミンチ」、高速運転の「おろし・スープ」、低速運転の「ホイップ」、低速運転後、高速・中速運転を繰り返す「パンこね」の4コースで、本体の回転数切り替えレバーで切り替えて設定する。
ハンバーグは4人分を余裕で作れる
容量たっぷりの650gサイズだから4人分のハンバーグ(150g×4個)のタネを一度に作ることができる。レシピ通りに牛肉200g、豚肉200gで4個作ることにした。
小容量のフードプロセッサーでは、お肉や玉ネギをみじん切りにしたら、他にボウル等を用意して別にかき混ぜる必要があった。
SKF-Gは大容量のため、お肉、玉ネギはもちろん、さらにパン粉や卵といった材料をドンドン入れて、一気に混ぜることができるので短時間ですむ。冷たいお肉に手を入れてかき混ぜる必要がなく、たくさんの材料で一気にハンバーグのタネができるのでラクだ。少人数のご家庭なら、次の日のお弁当用のハンバーグまで一度に作ることができる。
ハンバーグは塊肉を刻んで3分ほどで粗挽きになった。挽肉と違い、歯ごたえもあってジューシーで美味しい。
レシピブックに掲載されていた、赤味噌を使った肉味噌も家族に好評だった。塊肉をフードプロセッサーで細かくしているので、挽肉と違い、歯ごたえと香りがまったく違う。ニンニクや生姜も入れて一気にカットできて簡単だ。お弁当などにもぴったり!
ジュースも作れるから、ミキサーとしても使える
スープやジュースなどの液体も調理できることもSKF-Gの魅力だ。液体の容量は、600mLまで作ることができる。3~4人分のジュース作りが可能だ。フードプロセッサーは液体不可の製品も多いが、SKF-Gは液体OKで調理のバリエーションが広がる。
マンゴーの缶詰と牛乳、ヨーグルトを使ったジュースを作った。甘味が少なく、とろりとした食感が楽しい。
レシピにあったビスクにも挑戦した。カニ缶、エビなどを入れた本格的なスープで、甲殻類の濃厚な味わいが特別な日にもぴったり。
フードプロセッサーでなめらかにしたスープを、鍋で温めて調味料を入れれば完成だ。もちろん、コーンやカボチャなどの簡単なスープもできる。
ミキサーも兼ねているので、スープやジュースも色々できて楽しい。
ホイップコースで、泡立てもおまかせ
今回、新しく加わった新機能が「ホイップ」コースだ。ホイップコースは低速で、別途付属しているホイップブレードというアタッチメントで生クリームの泡立てまでできる。
生クリームの泡立ては面倒で、洗いモノも増えて後片付けが面倒であるが、これならおやつ作りもはかどる。ミキサー代わりにもなるから、別途ミキサーを買う必要もない。
生のブルーベリーを使ったムースは、チョッパーカッターを使ってホイップコースで作り、上に乗せる生クリームもホイップブレードで泡立てた。ホイップブレードでグルグルと回転させるだけなので、本当に泡立つか心配だったが、30秒ほどでしっかり泡立った。もう少し短くてもよかったかもしれない。
生クリームは1回で最小量100ml、最大量200ml泡立てることができる。おやつに生クリームを添えたくても今まで泡立てが面倒だったが、これなら手も疲れず、簡単にできて嬉しい。
他にも、チョッパーカッター「ホイップコース」でサーモンのテリーヌを作った。紅鮭、はんぺん、生クリーム、白ワインなどを入れてなめらかになったら、パウンドケーキ型に入れて40分ほどオーブンで焼く。特別な日はパーティーなどにも出せる、おしゃれなテリーヌが完成した。
こういった料理はすりつぶしたり、裏ごしが面倒だが、フードプロセッサーがあれば簡単にできる。手作りの楽しさや美味しさを改めて実感できた。
面倒な山芋のおろしも、すりおろし時間はたった40秒
おろしカッターを使えば、面倒な山芋のおろしもあっという間に終わる。皮を厚めにむいて3cm角に切り、酢水につけておく。あとはおろしカッター「おろし・スープ」コースで40秒ほど待てばとろろが完成する。
マグロのサクを買ってきて、おろした山芋を乗せれば山かけになる。ヌルヌルして扱いにくい山芋も、フードプロセッサーがあれば簡単にとろろができて便利だ。
パン生地と中身をフードプロセッサーで作ればカレーパンもできる
「パンこね」ブレードで、パンの生地作りもできる。パンこねで作れる生地は最大150g。
一般的なホームベーカリーと比較すると少なく思えるが、テーブルロールは6個、ベーグルは5個、約25cmのピザなら2枚作ることができる分量だ。ここではカレーパンを作ってみることにした。
強力粉、ドライイースト、ぬるま湯、塩、砂糖、溶かしバターを入れて、パンこねブレードで約2分ほどこねればしっかりまとまった。あとはラップをかけて発酵させる間に、フィリングをチョッパーカッターで作っておく。玉ネギ、人参、しょうが、にんにく、牛肉を細かく刻んだら、フライパンにうつしてカレー粉などで味付けをする。
発酵した生地でフィリングを包み、溶き卵とパン粉をつけて油で揚げるだけ。アツアツのカレーパンは絶品で、家族みんなが大喜びだった。家で作れば新鮮な油を使えるため、胸焼けもない。子供にも安心して食べさせることができる。
フードプロセッサーで簡単なパンも短時間で作れるので、おやつ作りにも重宝している。
軽くて手軽に使えるから、出番も多い!
透明のガラス容器は外側から中身の確認ができるため、ステンレス製だとそれはできないのが少々不便に感じた。とはいえ、ガラス製容器よりも大容量なのに軽く、後片付けも簡単なので使い勝手は抜群だ。4人分の下ごしらえも一気にできるので時短につながる。
大容量と聞くとファミリー向け製品といったイメージがあるが、作り置き用に常備菜を作ったり、次の日のお弁当分のおかずを作ったり、一度にたくさん作れると色々活用できる。
中途半端な大きさのフードプロセッサーを購入するなら、色々な用途に使える大容量タイプがおすすめだ。どんどん食材を入れられるので、包丁の扱いが苦手な方や料理初心者も、迷わず作ることができるだろう。