家電製品ミニレビュー

挽肉からメレンゲまで手早く調理できるフードプロセッサー

テスコム「フードプロセッサー TK450」

 今回は、1台で6役こなすテスコムの調理器具「フードプロセッサー TK450」(以下、TK450)を紹介しよう。これ1台で、「きざむ」「まぜる」「おろす」「スライス」「千切り」「泡立てる」の6通りの調理ができるフードプロセッサーだ。

メーカーテスコム
製品名フードプロセッサー TK450
希望小売価格オープンプライス
購入場所Amazon.co.jp
購入価格5,866円

 食材を入れる器は、容量500ml(ハンバーグの場合)のステンレスボトル(以下、ボトル)。軽くて強く、錆びにくく、衛生的で、食材の臭いがつきにくい。しかも、熱い食材もそのまま調理できるし、冷蔵庫で冷やしておけばアイスクリームも作れる。

 TK450には、「みじん切りカッター」「おろし刃ディスク」(以下、おろし刃)、「スライス刃/千切り刃ディスク」(以下、スライス/千切り刃)、「ホイップディスク」(以下、ホイップ)の4つのアタッチメントが用意されている。みじん切りカッターはそのまま使えるが、おろし刃、スライス/千切り刃、ホイップの3つは、付属する円板軸につけて使う。

食材を入れるボトル。持ち運びに便利な取っ手がついている
アイスクリームを作るときは、あらかじめ冷蔵庫で冷やしておく
みじん切りカッターはチタンコートされている
円板軸を付けたおろし刃と、スライス/千切り刃、ホイップ

 調理の仕方はとても簡単。用途に合わせてアタッチメントをボトルにセットし、レシピに必要な食材をボトルに入れる。あとは、プッシュスイッチ付きのフタを付けて、フタの投入口にプッシャーを差し込んでプッシュスイッチを押すだけだ。

 本体の回転軸は、スイッチを押している間だけ回る。ボタンを押し続ける「連続プッシュ」と、約1秒間隔でボタンを繰り返し押す「間欠プッシュ」を、材料の様子を見ながら使い分ける。回転数は1分間に2,500回転でとにかくパワフル。定格時間は3分だが、3分間も連続プッシュし続けることはまずないだろう。

ボトルにみじん切りカッターをセット
プッシュスイッチはプッシャーをしっかり押さえてから押す

みじん切りカッターだけで作れる「あらびきドライカレー」

 今回は、すべてのアタッチメントを試してみるために、「あらびきドライカレー」や「ラング・ド・シャ」など4つのメニューを作ってみた。まずは、レシピブックに記載されている「あらびきドライカレー」作りに挑戦だ。

 「あらびきドライカレー」は、みじん切りカッターだけで作れる、とにかくお手軽なメニューだ。

 すべての材料を粗めのみじん切りにしたら、あとは炒めて味をつけるだけ。お店で食べるような、本格的なドライカレーが手軽に楽しめる。

 材料は、しいたけ、にんじん、パプリカ、玉葱、にんにく、生姜で、これらの食材はあらかじめボトルに入るサイズに切っておく。

材料は、あらかじめ適当な大きさにカットしておく
最初にしいたけなどを粗くカットしたら、そこに玉葱などの食材を追加していく
最後に、にんにくと生姜と牛肉を刻んで粗挽きミンチを作る
ドライカレーに目玉焼きを添えて完成

 にんじんや玉葱、にんにくや牛肉など、すべての食材をほんの数回間欠プッシュするだけで粗く刻むことができた。みじん切りカッターの切れ味は抜群だ。

スライス/千切り刃で手軽に作れる「シャキシャキサラダ」

 次に試したのは、大根とにんじんで作る「シャキシャキサラダ」だ。これは、千切り刃とスライス刃を使って調理する。

 材料は、大根、にんじん、きゅうり、玉葱で、事前に投入口に入るサイズに切っておく。

大根を投入口に入れプッシャーをあてて固定する
千切りにした大根とにんじん
スライスしたキュウリと玉葱
調理した食材を皿に盛り、プチトマトを添えてドレッシングをかけた

 大根とにんじんの千切りも、キュウリと玉葱のスライスもあっと言う間に出来上がる。ただ、プッシャーが刃に当たらないようにするための隙間の分だけ、食材にスライスや千切りできない部分ができてしまう。うっかりしていると、空転させてしまいモーターの温度が上がるので注意して欲しい。

 ただし、TK450は保護装置を備えていて、材料を入れすぎたり、連続して使い続けるなどしてモーターの温度が高くなると調理を中断する。保護装置が働くと「温度エラーランプ」が点灯するので気づくはずだ。しばらくして、モーターを動かせる温度になったら、ランプが消灯して自動的に復帰する。とはいえ、保護装置が働くまで運転させ続けるのは危険だということに変わりはない。

大根おろしをたっぷり入れた「あったか雪見なべ」

 次に、たっぷりの大根おろしを入れる「あったか雪見なべ」を作ってみた。おろし刃を使っておろした大根を、鍋にたっぷり入れると食欲をそそる美味しそうな鍋料理が完成した。

 大根おろしは、自力でやるとかなり体力を使う面倒な作業だが、TK450ならあっと言う間におろせてしまう。

 今回は、鍋に鶏団子を入れたかったので、みじん切りカッターで鶏肉を挽肉にした。

大根1/2本分の大根おろし
鶏肉は挽肉にして鶏団子に
ステンレスボウルに具材を並べたところ

少し焦げても甘くて美味しい「ラング・ド・シャ」

 最後に、ホイップを使って甘くて美味しい「ラング・ド・シャ」作りに挑戦した。

 卵白を泡立てるのも、大根をおろすのと同じように、自力でやるとかなり大変。腕は疲れて動かなくなってくるし、少し前屈みになるため腰も痛くなってくる。そんな苦行も、TK450を使えば約2分で終了だ。

 生地が出来上がったらホイップを抜いて生地を取り出すのだが、このときホイップとボトルの隙間に、結構な量の生地が残っていることが多い。もったいないので、付属のヘラなどを使ってきれいにすくおう。

ホイップディスクで約1分30秒連続プッシュしたところ
残りの砂糖、小麦粉、溶かしたバターをまんべんなく入れる
絞り袋から丸く渦を書くように生地を絞り出す
生地の周囲が濃いきつね色になるまで焼いたら完成

食材を一気に投入して時短クッキング!

 食材を入れるボトルの容量が最大で500mlもあるので、3、4人分の料理に必要な食材をあっと言う間に下処理できる。玉葱のみじん切りやにんじんの千切り、キュウリのスライスや大根おろしなら、調理にかかる時間はものの数秒。毎日の調理を時短して、余った時間を趣味や家族とのコミュニケーションに費やすのもいいだろう。

中野 信二