家電製品ロングレビュー

最新スティッククリーナー5機種の実力をガチ比較 後編

~ダイソン、エレクトロラックス、東芝、シャープ、マキタ 使い勝手で選ぶならどこ?

今回比較した5機種。左奥から、エレクトロラックス、マキタ、ダイソン、シャープ、東芝

 最近人気のコードレススティッククリーナー、ダイソンやエレクトロラックスといった外資系メーカーだけでなく、東芝やシャープなどの国産メーカーも本格参入したことで、ますます市場が盛り上がっている。

 あらかじめ充電しておくことで、使いたい時にさっと使えるという手軽さが人気の製品だが、各メーカー、訴求ポイントも違うし、値段にも幅がある。家電Watch編集部では、主要5機種を独自にテストした。対象機種は、ダイソン、エレクトロラックス、東芝、シャープ、マキタの5機種だ。

メーカー名製品名本体サイズ
(幅×奥行き×高さ)
重量充電時間運転時間希望小売価格実売価格
ダイソンDC62 モーターヘッド211×208×1,180mm2kg3.5時間20分オープン55,940円(Amazon)
エレクトロラックスエルゴラピード・リチウム ZB3013263×150×1,070mm2.6kg4時間35分オープン27,367円(Amazon)
東芝ライフスタイルTORNEO V cordless(トルネオ ヴイ コードレス) VC-CL100210×207×1,060mm2.3kg5時間20分オープン37,060円(Amazon)
シャープコードレスサイクロン FREED EC-SX200218×199×1,003mm2.2kg1時間20分20分オープン43,200円(Amazon)
マキタ充電式クリーナ CL141FDRFW114×152×981mm1.3kg22分40分38,232円26,762円(Amazon)

 前編では、吸引力を中心に見てきたが、後半では使い勝手を徹底比較。家具の下、高いところ、すき間、掃除機で掃除したいところは何も床面だけではない。今回は、各メーカーの付属アタッチメントを駆使して、様々なテストを行なった。

差が歴然! な前編は→コチラ

まずは充電スタイルから

 コードレススティッククリーナーは、収納時に充電しておくというスタイルのため、収納場所の近くに電源コンセントが必須となる。キャニスター掃除機のように戸棚の中にしまっておけないので、収納スタイルも製品選びの重要なポイントとなる。

 まずは、ダイソン、エレクトロラックス、東芝の3機種を見てみよう。いずれも専用の充電スタンドが付属する。ダイソンは、壁掛け式のブラケットを使って壁に固定するスタイルだ(壁にかけずに本体に直接アダプタを挿して充電することもできる)。

エレクトロラックス。専用の充電スタンドに収納する。取り出しやすくデザインも馴染みやすい
東芝。専用の充電スタンドに収納。収納時はヘッドや延長管を取り外す
ダイソン。壁掛け式のブラケットを使って床から浮いた状態で収納する。壁でなくても棚などにブラケットを固定することもできる。見える場所にあっても様になる機能的なデザインだ

 次に、バッテリーを本体から取り外して充電するシャープとマキタの収納方を見てみよう。どちらも、本体からバッテリー部分を取り外して別に充電するスタイル。本体は電源のない戸棚の中に収納することもできる。なお、シャープは付属の壁掛けスタンドを使って壁に掛けた状態で収納することもできるが、充電はバッテリーを本体から外して行なう。

シャープ。電源のない戸棚の中に収納可能
付属の壁掛けスタンドを使って壁にかけた状態で収納もできる
充電は本体からバッテリーを取り外して行なう
マキタ。戸棚の中に収納したところ。紐が付いているので、ひっかけておくこともできる
充電はバッテリーを取り外して行なう。電動工具と共通のバッテリーのため、見た目は割とゴツめ
バッテリーを本体に付けたところ

高いところ、階段、すき間……掃除するのは床面だけではない!

・高いところ

 次にチェックしたのは、使い勝手だ。まずは高いところを掃除する場合。今回はブラインドのある一定箇所を目指して掃除した。高いところに届いているかはもちろん、男性の肘の伸び具合にも注目して欲しい。

ダイソン
東芝
シャープ
マキタ
エレクトロラックス。本体は床掃除専用の仕様になっているため、ハンディ掃除機にブラシを取り付けた状態でテストした

・階段掃除

 次にチェックしたのは、階段掃除のしやすさ。延長管を取り外した状態、つまりハンディクリーナーとしての使い勝手をみた。ヘッドの大きさ、かがんだ状態で掃除しやすいサイズなどに注目だ。

延長管を取り外してハンディクリーナーにした状態。機種ごとにサイズが異なる。左からダイソン、シャープ、東芝、マキタ、エレクトロラックス
ダイソン
東芝
シャープ
マキタ
エレクトロラックス

・家具下の掃除しやすさ

 ベッドやソファの下にどこまで入っていけるかを実験した。ヘッドが床面に密着した状態であることを条件として、本体とパイプをどこまで傾けられるかをテストした。機種ごとに大きな差が出た。

延長管にヘッドを取り付けた状態でテストした。ヘッドの大きさ、全長などが機種ごとに異なる。左からマキタ、シャープ、東芝、エレクトロラックス、ダイソン
ダイソン
東芝
シャープ
マキタ
エレクトロラックス

・すき間掃除しやすいのは?

 冷蔵庫と壁の間や、サッシの間など家の中に“すき間”は多々ある。今回選んだ5機種には、そういったすき間を掃除するための専用ツールが付属する。

すき間を掃除するためのツールを付けた状態
すき間ツールの先端形状を比較。細くて長いのはダイソンだった

ゴミ捨てしやすいのはどのメーカー?

 最後にチェックするのは、ゴミの捨てやすさだ。コードレススティッククリーナーは、本体がコンパクトで集じん容量も少ないため、基本的には毎回ゴミ捨てするのがベター。ゴミ捨ての頻度が高いため、ゴミの捨てやすさは大事なポイントになる。

 なお、このテストは前回行なった小麦粉集じんテストの後に行なっているため、ダストボックスやフィルターが粉で汚れた状態であることをご了承いただきたい。

・ダイソン 1ステップ

ダストボックス横のボタンを押す
下のフタが開いて、ゴミが出てくる

・マキタ 2ステップ

本体を回す
すぐにゴミが出てくる
布フィルターにもゴミが付いているので払い落とす

・東芝 4ステップ

ダストボックス横のボタンを押す
ダストボックスを取り外す
ダストボックスのフタを取り外す
逆さにしてゴミを捨てる

・シャープ 5ステップ

ダストボックス横のレバーを下におろす
ダストボックスを取り外す
フィルターに付着したゴミを落とすために、フィルター上のハンドルを回す
ダストボックスのフタを取り外す
中のゴミを捨てる

・エレクトロラックス 5ステップ

ダストボックス横のボタンを押す
ダストボックスを取り外す
フィルターに付着したゴミを落とすため、フィルター上のハンドルを手前に引っ張る
フィルター部分を取り外す
ダストボックスの中のゴミを捨てる

掃除スタイルに合わせて選ぶのが重要

 今回、人気のコードレススティッククリーナー5機種を比較してみたがいかがだったろうか。同じコードレススティッククリーナーでも、機種によって個性があるということが分かっていただけたと思う。コードレススティッククリーナーというと、“サブ”で使う製品のようなイメージが強いが、最新の機種は、価格も装備もメイン並み。自分の掃除スタイルに合わせて最適な1台を選んで欲しい。

編集部