家電製品ミニレビュー
コードレス掃除機派の俺が乗り換えたダイソンの最新モデル「DC62」
by スタパ齋藤(2014/1/17 07:00)
DC45からDC62へ乗り換えるコードレス掃除機派の俺
去年の年末に家電Watchの記事を漁っていたら、ダイソンからコードレススティッククリーナーの新型「DC62」が発売された件を知った。しかも去年の9月発売!! ななな何だって~っ!! 知らなかった。ノーチェック……ぐぬぬ。てゅーか買うし!!
DC62のラインナップは3機種で、それぞれ、「DC62 モーターヘッド」、付属ツールが豊富な「DC62 モーターヘッド コンプリート」、付属ツールが最も豊富な「DC62 モーターヘッド プロ」(ダイソンオンラインストア限定)がある。で、買ったのは、いちばん安価&付属ツールが少ない「DC62 モーターヘッド」。
メーカー名 | ダイソン |
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製品名 | DC62 モーターヘッド |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | ダイソンオンラインストア |
購入価格 | 69,800円 |
ちなみに俺、かなりのダイソンのコードレススティッククリーナー愛用者。2011年にダイソンの「Digital slim DC35 multi floor」を購入し、2013年にはダイソンの「Digital Slim DC45 モーターヘッド」を購入。つい最近まで使ってきた。
この、つい最近まで使った「Digital Slim DC45 モーターヘッド」については、購入後ほぼ毎日使った感じ。お陰様で「年間を通して床がピカピカ状態」。非常に満足度の高い掃除機となっていた。
ので、その後継機種的な新型こと「DC62 モーターヘッド」が出てたとあれば、とりあえず乗り換えるしか!! というわけで迷わずサクッと購入した次第である。
「DC62 モーターヘッド」はこんな掃除機
まずは「DC62 モーターヘッド」の概要から。充電式&コードレスで使えるスティック型クリーナーで、最大約20分の連続使用が可能。満充電までにかかる時間は最大約3時間半と、比較的に速く充電できる点も特徴的ですな。充電は付属のACアダプターで行ない、本体にACアダプターを直結しても、ACアダプターを接続した収納用ブラケットに本体をセットした状態でも行なえる。
冒頭で「DC62 モーターヘッド」は「いちばん安価&付属ツールが少ない」とは書いたが、それでも4種類の実用的なツールが付属している。付属ツールはそれぞれ、「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」「ミニモーターヘッド」「コンビネーションノズル」「隙間ノズル」となる。
ノズル類を使ってみての雑感を言えば、まあユーザーにもよるとは思うのだが、俺としては「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」と「コンビネーションノズル」があればOK、みたいな。このふたつだけでほとんどの場所を掃除できちゃう感じっす。
というのはまず、拙宅はペットの毛がこびりつくようなカーペットがナイので、「ミニモーターヘッド」はほぼ使わず。それから「隙間ノズル」も使う機会が非常に少ない。
これはDC45のときもそうだったが、いわゆるハンディクリーナーと違い、DC45やDC62はかなり吸引力が強い。ので、「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」や「コンビネーションノズル」が、ほかのツールの役割まで果たす感じ。たとえばソファーやベッドの上あたりは「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」でだいたい問題無く吸えちゃう。「コンビネーションノズル」はブラシ部の毛足が長めで、また先端もそれほど大きくないので、「隙間ノズル」の代替になる。
てなわけで、DC45のときも、このDC62の現在も、「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」と「コンビネーションノズル」しか使ってない俺。なので、いちばん安価&付属ツールが少ない「DC62 モーターヘッド」でも大満足であり無問題なのであった。
なお、DC62のメインのヘッドとなる「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」だが、DC45付属のものと比べると、ブラシのパワーが上がっているような印象を受けた。吸引力も上がったためか、砂粒状のゴミをより確実に吸い上げる感じ。また、フローリングに静電気でこびりついた細かなホコリをさらに強力に除去できるという感触もある。ブラシの回転音は若干大きく甲高くなったような気がするが、より確実にホコリなどを除去できるヘッドと吸引力は嬉しい感じ。
従来モデルの約1.5倍パワフル!?
DC62には、従来モデルのDC45と比べて「約1.5倍パワフルで高効率なモーター」が搭載されているという。また、「2列配列/15個のサイクロン搭載のティアーラジアルサイクロン技術により、より微細なゴミまで集じんでき、部屋に舞う花粉やアレルゲンまで取り除くことができる」のだそうだ。この件の詳細については、ニュース記事に詳しくあるのでソチラを。
パワフルなモーター、そして倍以上の数のサイクロン!! これは大期待!! すっごい吸引力で一瞬で床ピカピカだったりするかも♪
とか興奮して使い始めてみたものの、結果は「えーと……DC45と、そーんなに変わらないかナ!?」てな感じに。DC45で床を一通り掃除したあと、さらにDC62で掃除したところ、DC62のダストカップ内部にはDC45の掃除で取り切れなかったっぽい微細なホコリのような汚れがたまったので、DC62のほうが吸引力が強いと思われる。
細かい話をすれば、DC45よりもDC62のほうが吸引力が強いと感じられる状況はいくつか見られる。たとえば前述のように砂粒状のゴミのように、重め大きめのゴミをより容易に吸引できる。「コンビネーションノズル」を使って入り組んだ場所の掃除をしても、吸い取り残しが少なくなったように感じられ、そういう箇所の掃除を短時間で終えられるようになったとも思う。
のだが、これらは、「おおっコレがDC62のパワーか!!」みたいに喜べるレベルってほどでもない。DC45を長く使っていないとよくわからないかも的な、「ちょっとしたパワーアップ」くらいの差になるかもしれない。
あと、使用時の音だが、DC45より少し大きめ&甲高い音になったようだ。掃除機ってより電動工具? みたいな、若干SFチックなサウンドなんですけど、けっこー耳障りとも言える。猫びっくり。テレビとか観てるそばでDC62を使われると、視聴どころではない感じとも言える。まあこれはDC45も同様。音はウルサめの掃除機ですな。
さておき、DC45もDC62も、充電式でスティック型のクリーナーとしては群を抜いて吸引力が強いと思う。従来モデルのDC45を使い始めて以降、キャニスター型掃除機(床にユニットがあってそこからホースが伸びる掃除機)の出番はほぼ皆無となった。恐らくDC62も、キャニスター型の出番を無くす「これだけでイケる掃除機」となってくれると思う。
使いやすさが光るDC62
従来機種DC45と新機種DC62では、体感できる吸引力の差はあんまりナイという印象になった。ぶっちゃけ、吸引力という点では期待しすぎた感じで、少々期待外れとなった。
じゃあDC62は平凡な新型なのか? これについては、いろいろと新しい使いやすさがあり、決して平凡ではないと感じられた。たとえばDC62、いろいろと「軽い」んである。DC45ユーザーがDC62を使ったら、すぐにそんな印象が得られると思う。
具体的には、まず本体を持った感じが軽い。ヘッドなどを装着した使用状態の質量では、DC45よりDC62のほうが270g軽い。このくらい差があると、掃除するときたびたび「軽いな~」と感じられる。まあこの軽さにもすぐ慣れちゃうんですけどネ。
本体自体が軽くなり、より軽快に扱えるようになったDC62だが、ヘッド部の改良によってか、床面でヘッドを転がす感触も軽い。明らかにDC45よりもDC62のほうが抵抗なくスイスイと転がる。
あ、あと、ダイソンのこのタイプのスティック型クリーナーで悪評があった、トリガー式の電源スイッチも軽くなっている。これなら握力の弱い女性でも容易に扱えるように思う。
質量減で軽くなり、ヘッドの動きも軽快になり、電源ボタンも軽く引けるようになったDC62。いろいろ軽いDC62を使った後、従来機種のDC45を使ってみると、「あら~前のはあんまりスムーズでなかったんだー」みたいな気分になる。
DC62には、ほかにも細々した改良が加えられている。目立ったところを写真で見ていこう。
ダストカップ周りで言えば、吸い込んだホコリなどがダストカップ下部でクルクル回るようになった。DC45とDC62では、ダストカップ内のサイクロン機構外側の形状がかなり異なっている。その形状の違いからか、DC45はダストカップ下部を中心にゴミが回りつつ、ゴミが上に浮くようなことが多めだった。一方、DC62では、ゴミが上に舞い上がりにくいように思う。これにより、ゴミが下部で固まりやすく、ゴミ捨てのときに固まったゴミをポンと捨てやすくなったように感じられる。
また、ゴミがダストカップ下部で回りつつ固まるので、メッシュ部へのゴミの付着が少ないように思う。DC45のときはけっこーな頻度でメッシュ部(というか穴あき部)にホコリの固まりがくっついたが、DC62ではあまりそうならない。このことから、メッシュ部のメンテナンスをたびたび行なわなくて済んでいるような気がする。
てな感じの「DC62 モーターヘッド」。正直、DC45から買い換えるほどは、パフォーマンスの差を「体感できにくい」かもしれない。が、全体的に正常進化のDC62であり、一度使ってしまうとDC45に後戻りできない良さが多々ある。コードレスのスティック型クリーナーを好む方にとっては見どころの多いDC62なので、ぜひ一度実機に触れてみてほしい。