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玄米おいしく炊ける家電は? バルミューダ・ティファール圧力鍋でわかった違い
2024年7月18日 08:05
自他ともに認めるミーハーの筆者。ヤクルト1000が睡眠にいいと聞くと即買いし、オートミールがSNSで流行れば飛びついてきました。
新たなターゲットとなったのは玄米。新しいものではありませんが、白米よりも食物繊維が豊富で腸活にぴったりだと耳にし、俄然気になりはじめたんです。
いつものようにすぐさま玄米を購入したのですが、調べてみるとどうやら玄米は硬くて食べにくく感じる場合もあるのだとか。そこで、玄米をおいしく食べられるように家電の力を借りてみることにしました。
使用したのは自宅の炊飯器と、浸水なしでおいしく炊けると噂のバルミューダ「BALMUDA The Gohan K08A」に加え、玄米には圧力鍋がいいらしいと聞いて、ティファールの電気圧力鍋「クックフォーミー タッチ ホワイト 3L CY9221JP」も。3機種での炊き比べをお届けします。
普通の炊飯器の玄米モードで
まずは自宅の炊飯器から。5年前に購入したタイガー魔法瓶の「圧力IH炊飯ジャー 炊きたて JPC-B102」で炊いてみます。
炊き方は普通の白米と変わりません。内釜に玄米を入れ、指定の水位線まで水を注いだら「玄米」モードに設定して炊飯ボタンを押すだけ。炊飯プログラムに吸水工程が含まれているので、あらかじめ水に浸けておく必要もありません。なお、玄米は白米のように研がず、サッと洗うだけでいいそうです。
炊飯時間は、白米が50分程度で炊けるのに対し、玄米は70分ほどと少し長め。早速、炊き立てを食べてみます。
しゃもじを入れてみると、水分が少ないのかほぐれやすい。パラパラのチャーハンのイメージです。箸で持ち上げると、米粒がポロポロと落ちていきます。
食感は白米よりも輪郭がはっきりしている印象で、ややポソポソしているものの、身構えていたほど食べにくくはありません。玄米の皮部分の食感が残っていることでしっかり噛み締められるため、少量でも満足感があります。
浸水なしなのになんで!? やわらかく炊けるバルミューダ
お次はバルミューダの「BALMUDA The Gohan K08A」。直販価格は49,500円です。お借りしたのは新モデルですが、旧モデルから「なぜか玄米がおいしく炊ける」と話題になっており、気になっていたんです。
最大の特徴は内釜と外釜、2つの釜を使うこと。外釜に入れた水を加熱することで発生する蒸気の力で炊飯します。
使い方は、まず外釜に180mlの水を入れ、炊飯器にセットします。玄米を軽く洗ったら水とともに内釜に入れ、外釜にセットして炊飯ボタンを押すだけ。なお、内釜での洗米は推奨されていません。炊飯時間は長く、90分程度でした。
炊き上がってフタを開けてみると、見るからにもちもちしていそうです。自宅の炊飯器とは異なり、箸で持ち上げてもまとまりがあって、お米の粘りが引き出されているのがわかります。
食べてみると、え、やわらかい……あらかじめ浸水もしていないのになんで!? 先ほどと同じ玄米ということが信じられないほど、やわらかな食感に炊き上がっていました。
バルミューダによると、高めの水温でじっくり吸水させること、そして蒸気の力により中までふっくら仕上がるのだそうです。噛んだときに皮の食感は残りますが、ほとんど白米と同じような感覚で食べられます。
底のほうのごはんがややベチャついているのが気になったので、一度底から大きくかき混ぜるようにしてからお茶碗に盛るとよさそうです。
お手入れ部品は水計量カップ、内釜、外釜、内ブタの4つ。釜が1つ多いからお手入れも面倒に感じるかと思っていましたが、単純な形状なので実際はそれほど大変ではありませんでした。
バルミューダは炊き上がるまで90分ほどかかりはしますが、浸水する手間がないので、手軽においしく玄米を食べられます。
炊飯容量は白米3合まで、玄米2合まで。2合までしか炊けないのは、普段まとめて炊いて冷凍している筆者にとっては少なく感じましたが、おいしい炊き立てごはんを食べる機会が増えると、プラスに捉えようと思います。
玄米のよさを引き出す、ティファールの電気圧力鍋
玄米は圧力をかけて炊くと、皮が破れて中の白いごはんの部分が出てきやすくなるため、もっちりした食感になるのだそうです。そこでティファールの電気圧力鍋「クックフォーミー タッチ ホワイト 3L CY9221JP」も試してみました。直販価格は75,800円です。
クックフォーミーは圧力調理が得意で、炊飯だけでなくおかず作りにも役立てられます。本体にカラータッチパネルを備えているのが特徴で、レシピや手順をパネルで確認しながら調理可能です。
炊飯時は「材料モード」→「米」→「玄米」→「2/3/4合」と選択していくと、調理手順が表示されます。表示に従ってお米を60分間吸水させたら、内なべに水とお米を入れ、スタート。玄米は4合まで炊けます。
圧力調理時間は20分ですが、その前に予熱が8分、圧力調理後の蒸気の排出に1分かかり、さらに15分保温して食べるよう表示されるため、トータルで45分ほどかかりました。蒸気排出時は、本体上部から勢いよく熱い蒸気が出てくるため、注意が必要です。
玄米はふっくらやわらかく炊けていて、独特の香りも(いい意味で)感じにくい気がします。粘りもあり、もちもちとした食感で、白米と比べなくても普通においしい!
バルミューダがとにかくやわらかく、白米のような炊き上がりだったのに対し、クックフォーミーはやわらかいながらも粒立ちがしっかりしていて、玄米のよさを活かしているように感じました。それぞれのよさがあるので、その日の気分やおかずによって炊き分けたくなってしまいます。
お手入れする部品は、内鍋、内ブタ、バルブカバー、ボールカバー、減圧ボールなど。数が多いのもそうですが、細かい部品が多くてなくしてしまいそう……。減圧ボールは調理後、かなり熱くなっているので注意が必要です。
このほか、「炊飯」ボタンがなくて数回のタッチ操作が必要なことがやや不便ですが、炊飯器ではないのでやむなし。また吸水に時間がかかりますが、炊飯時間と合わせて105分と、バルミューダとは15分程度の差です。
玄米を毎日食べるなら、買い替えもあり!
白米の炊き加減の好みが分かれるように、玄米も人それぞれ、好きな食感が異なると思います。今回試したなかではバルミューダが最もやわらかく、次いでクックフォーミー、自宅の炊飯器は硬めに仕上がりました。
ごはんは噛み締めて味わうのが好きで、白米を炊くときはいつも水加減を少なめにしている筆者としては、水分をしっかり含みつつも粒立ちがはっきりしているティファールが好みでした。
以前、タイガー魔法瓶に玄米をおいしく炊く方法について取材したときは、「洗米時に表面を傷付けるように強めに研ぐ」「炊飯時に塩を入れる」「3時間以上吸水させる」といった工夫を紹介してもらいました。お手持ちの炊飯器でもっとおいしく食べたい人は、これらを試してみるのもいいかもしれません。
肝心の腸活に関しては、玄米以外にもヨーグルトや納豆などを食べているため、はっきりとした効果はわからず……。食物繊維が豊富なことは確かなので、これからもゆるく食べ続けていけたらと思います。