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バルミューダ、生まれ変わった炊飯器The Gohan。粒立ちとおいしさ両立

BALMUDA The Gohan K08A

バルミューダは、蒸気の力で炊く炊飯器の新モデル「BALMUDA The Gohan K08A」を12月上旬より発売する。3合炊きで、価格は49,500円。予約は11月9日より受け付ける。

独自の蒸気炊飯方式を採用し、2017年に発売した従来モデルと同じ製品名のThe Gohanを継承。内部構造や温度制御を刷新して、粒立ちの良さとおいしさの両立を実現したという。価格はやや値上がり(従来モデル46,200円)となる。

ホワイトモデル
従来モデル(左)と新モデル(右)
ブラックモデルの設置イメージ
ホワイトモデルの設置イメージ

蒸気炊飯が他の方式と大きく違うのは、内釜と外釜の2つを使う構造。内釜を直接ヒーターで熱するのとは異なり、外釜に入れた180mlの水を加熱することで発生する蒸気の力で炊飯する。制御はIHではなくマイコン式。

内釜(左)と外釜(右)で構成
蒸気が内釜全体を包み込む

蒸気を使うことで釜の側面だけでなく、全方向から均一に熱を伝えられる点を特徴とする。他の方式のように、炊きムラ防止のために釜の水を沸騰させる必要がなく、米が動かないため、米粒どうしがぶつかって傷つくことも防げるという。結果として一粒一粒がしゃっきりと仕上がり、口の中でほぐれる食感を楽しめる。

上記の点が、甘みやモチモチ感を特徴とする圧力IHと異なるところだが、新モデルでは食感だけでなく、おいしさとの両立を図ったのが変更ポイントとなる。

基本的な炊飯方式は従来モデルから継承しつつ、噛んだ時の甘さをより高めるため、効率的に熱を伝えることを追求した。

外釜をより厚くしたほか、中に入れる水の量を変更。蒸気口の形状なども見直したことで、効率よく米に熱を伝え、本来の香りやうまみを引き出せたという。

コンパクトな内釜

炊飯モードは、白米/白米早炊/玄米/おかゆ/炊き込みの5種類で、ボタンで切り替えて炊ける。従来モデルでも好評だった「冷めてもおいしい」特徴を引き継ぎ、ベタつかずほぐれも良いことから、おにぎりや弁当にも適しているという。

炊き上がりも粒立ちが良かった

ごはんのおいしさが落ちることを考慮し、保温機能は引き続き省いている。炊き上がり後1時間以内に食べきらない場合は、おひつへの移し替えや、冷凍保存を推奨している。

本体デザインは「小さなかまど」がコンセプト。キッチンに置かれた時の道具としてのたたずまいを重視し、鋳物のような質感と、曲線をとり入れたデザインで仕上げた。

上部の操作ボタンとパネル。炊飯後の時間を分単位で表示できる
クリック感のあるダイヤル

本体サイズは242×266×219mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約4.6kg。定格消費電力は670W。電源コード長は約1.2m。本体カラーはブラックとホワイトの2種類。

フタを開けたところ
外して洗える内フタ

製品への自信の表れとして、全ての販路で30日間の全額保証サービスも実施。3月末までこのサービスを提供するという。バルミューダのオンラインストアまたは東京・青山のBALMUDA The Store Aoyamaで予約購入すると、オリジナルのレシピブックがプレゼントされる。

つや姫を炊いたところ。炊きたての香りが高く、しっかりした粒感に甘みもぎゅっと詰まった炊き上がりになっていた
玄米も粒の食感が良く、パサつかずにおいしく炊けていた
背面(左の2つが新モデル)

“ストライクゾーンの広い”仕上がり。シェフのノウハウも味に貢献

バルミューダ マーケティング本部の半澤直子本部長は、従来モデルのThe Gohanについて、粒立ちの良さなど仕上がりに一定の自信は持っていたものの「水の量をしっかり守らないといけないなど、米の量と水の配分がシビアで、誰にでもおいしいものを提供できる状況にはなっていなかった。旨みや香りが不足していたと、今となっては思うところがある」と振り返る。

バルミューダ マーケティング本部の半澤直子本部長

新モデルについては「より“ストライクゾーンが広くなる”ように品質を改善するため、2回目のプロジェクトが進行した」と説明。会社の規模が拡大したことでエンジニアも各方面から集まるなど、技術力の向上も改善に寄与したという。さらに、同社初の“シェフ”に就任した岡嶋伸忠さんが持つ知見も大きく反映された。