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夢に向けて古民家をフルリノベ。EcoFlow家庭用蓄電池を導入し、家の全電力をまかないたい

EcoFlow家庭用蓄電池「DELTA Pro 3」+「DELTA Pro 3専用エクストラバッテリー」2機(合計12,288Wh)を導入したリアルな事例を見てきました

長い猛暑と短い秋が終わり、これから本格的な冬を迎えます。2024年は元旦の能登半島地震、台風や線状降水帯による大雨、南海トラフの巨大地震注意が発令されるなど、数々の自然災害に見舞われました。「電気」の重要性を再確認し、防災対策としてポータブル電源を購入した方も多いでしょう。また、より多くの電力をまかないたい、そんな考えから蓄電池の導入も視野に入れている人もいるのではないでしょうか。

備えあれば憂いなし。非常時の出番がないのが理想ですが、日頃から蓄電可能な環境を整えておけば、生活はより快適に、より安心になるかもしれません。今回は築約50年の古民家の全電力をまかなうためにEcoFlow(エコフロー)の「DELTA Pro 3」を購入し、試行錯誤しながら導入したリアルな事例をお届けします。個人での本格的な蓄電システム導入はハードルが高いのか? 住居によって難しいのか? 実際にどれほど発電できるのか? そんな不安や疑問を少しでも解消できるかもしれません。

夢の実現に向けて、まずはエコフロー「DELTA Pro 3」導入

e-bike Watchで動画を担当する映像クリエイターの斎藤詠士氏。もともとオートバイに乗っていましたが、数週間意識が戻らないほどの大きな事故に遭ってしまいます。奇跡的に一命はとりとめたものの大好きなオートバイと離れることになり、モヤモヤした時間を過ごしている時に2020年にe-MTBと出会います。人生の新たな楽しい時間を過ごせるようになります。しかし、もう乗らないものの大好きだったオートバイ、今もオートバイを楽しむライダー、大好きな地元の山形県を観光で盛り上げたい。そんな気持ちが次第に大きくなり、山形にライダーハウス(オートバイや自転車などでの旅行者のための宿泊施設)を開業することを決意。地元にライダーハウスがないため、数年前から物件を探していました。

今年、ようやく理想の物件と出会います。齋藤氏はフリーランスで活動していますが、新たなビジネスの起業には勇気と行動力が必要なんだろうと思います。会社員をしている身としては羨ましくもあります。

リノベーション最中の2024年7月の古民家の様子。ソーラーパネルが到着

購入した物件は築約50年。フルリノベーションに向けて、やらねばならないことが多々ありますが、まずはエコフロー「DELTA Pro 3」を購入。家のすべての電気を自給自足で賄うことを考えました。

近年はそうでもないそうですが本来は雪深い地域。山形県は2024年7月末に記録的大雨による被害に遭いました。将来の利用者のため、自身の生活のために「電気は絶対に確保する」と考えたそうです。そして、「DELTA Pro 3」を選んだ理由についても聞かせてもらいました。

「もともとガジェット好きなこともあり、数年前に友人がキャンプでエコフローのポータブル電源を使ってるのを見てから興味がありました。家電 Watchの記事やe-bike Watchのイベントでも最新モデルの実物をチェックしていました」

2022年に代官山モトベロで開催したイベントでのライドツアーから戻って来ると、真っ赤なトレック「Rail 5」が止まっており、エコフローのポータブル電源を熱心にチェックしている姿を覚えています。

エコフローの蓄電池を選んだ理由も聞いてみました。

「信頼性のあるリン酸鉄バッテリーとエクストラバッテリーを接続して最大12kWhという大手メーカーの蓄電池に匹敵する頼もしい大容量バッテリーに惹かれました。そして、「DELTA Pro 3」は個人でも管理がしやすく、多様に使えそうな機能や拡張性、いろいろ調べているなかで予算的にも非常に魅力的でした」

家電 Watchでも「DELTA Pro 3」のニュースやレビューもお届けしていますが、日本でも一般的な配電方式にも対応しており、据え置きの固定設置型ではなく移動が可能な点なども実際に助かったと語っていました。リノベーションが進んでいくなかで、試行錯誤しながら最終的な設置場所が見つかったそうです。

従来ならキッチンの冷蔵庫を置くであろうスペースに「DELTA Pro 3」を設置。いちばん人の出入りが多いリビングの隣がキッチン。管理しやすい場所に決定
キッチンに窓用エアコン設置。電源ケーブルは「DELTA Pro 3」本体に接続

一般家庭向けの「DELTA Pro 3」。予期せぬトラブルも丁寧な対応で無事回避

「DELTA Pro 3」は家庭用蓄電池として2024年6月25日に発売されたモデル。価格は539,000円(現在はキャンペーンで377,300円)。日本で一般的な配電方式である「単相三線式」の入出力を備えており、分電盤と家庭内配線の間に挟み込めるのが特徴。

齋藤氏の目的は家のすべての電気をまかなうこと。今回「DELTA Pro 3」本体に加えて、「DELTA Pro 3専用エクストラバッテリー」2機に単相三線式の切替分電盤セットを購入し納品もスムーズに進んでいましたが、実際に納品されると予期せぬ事実が発覚。製品到着で嬉しくてすぐに全製品を開封したものの、物件の分電盤が単相二線式だったことをチェックし忘れていました。

購入した古民家の間取り図。この家全体の電気をまかなうのが目的

単相三線式と単相二線式は家庭用電源の配線方式ですが、その名称のように電圧供給(100V/200V)の本数が違う。東京電力サイトなどでその違いを確認できます。

購入した単相三線式の切替分電盤が使えない事実が判明。未開封の場合は返金対応が基本ですが、施工業者が到着する前に開封済みの状況に。新たに二線式用の切替分電盤の購入が必要になってしまいました。これらのことをエコフローのコールセンターに連絡したところ親身な対応で施工業者を紹介してもらい事なきを得たそうです。購入前や開封にはご注意を。

なお、今回はライダーハウス開業に向けてリノベーションを進める古民家への事例としてご紹介していますが「DELTA Pro 3」は日本のマンションでも導入しやすい家庭用蓄電池モデル。以前に家電 Watchのレビューでも実際にマンションで活用した詳細をお届けしています。

「リノベーションしながら設置場所を検討しました。本体は重たいですが移動が可能な点は助かりました。当初は2階に設置することも考えていたので」

運用も簡単なので、設置場所を決めるのがいちばん難しかったそうです
下が新たな単相二線式切替分電盤。エコフローの対応に感謝しているそう
現状では100V×3。4つ目の小ブレーカーを使う際には別途工事が必要になるそうで、うまく運用できるよう検討しているそう
蓄電池と商用電源で電気の供給が自動で切り替わる

実際にどれほど発電・蓄電できている? 今後の見通しは?

そんなトラブルもありながら、古民家のフルリノベーションもあるためソーラーパネルは仮設置状態ですが、実際に発電状況についても聞かせてもらいました。

現状では、「DELTA Pro 3」本体とエクストラバッテリー2台、ソーラーパネルは(他社製)低圧(設備容量50kW未満)が4枚、高圧が7枚の計11枚の運用となっています。これで家中の電気をまかなえない場合は、エクストラバッテリーのみを追加はできないため、もう1台「DELTA Pro 3」が必要になります。そのため現状では室内の照明をすべて消費電力の少ないLEDに変更。まだ完成状態ではないですが、現地の山形に行った際には発電量のテストも随時行なっています。

仮設置状態のソーラーパネル

なお、「DELTA Pro 3」+「DELTA Pro 3専用エクストラバッテリー」機を導入とお伝えしましたが、これが最大数の組み合わせとなっています。もし家中すべての電気をまかなえなかった場合に、「DELTA Pro 3専用エクストラバッテリー」のみを追加することはできず、「DELTA Pro 3」本体も必要となります。そのため事前にすべての電球をLEDに変更しています。

家中すべての電球をLEDに変更
アプリを活用して電力状況を確認していますが、おそらく大丈夫だろうとの見込み
仕事中もアプリで「DELTA Pro 3」の状況が確認できるのは便利とのこと。この後にWi-Fiの工事が終われば、東京でも状況がチェックできるのが楽しみだそう
これから設置予定のエアコン。それも稼働させて確かめたいとのこと

取材当日は天候にも恵まれていたため、実際の発電量なども確認させてもらいました。10月中旬の午前10時頃に訪れた際には1,294Whほど発電。

「今日は少し雲もかかっていますがもっと快晴時は1,800Whほどしっかり発電できたこともあります。これならうまく運用できそうな自信が持てました。これからエアコンを設置し、その他の家電を使っても開業後も問題なさそうです。これから秋~冬のシーズンになりますが、猛暑の際にソーラーパネルにどれほどの熱がこもるダメージがあるのか……それだけ気がかりですが、DELTA Pro 3とエクストラバッテリーで運用できる目途は立ちました」

我々が訪問した際には30%後半の充電量でしたが、最終的には82%まで充電
設置と充電イメージ動画

当初の予定どおり、「DELTA Pro 3」でライダーハウスを運用できる目途がついたとホッとした様子でした。今後は雪シーズンを迎えるにリノベーション作業を急ぎ、地元とのライダーハウスの打合せを進めていくそうです。

「DELTA Pro 3」と「DELTA Pro 3専用エクストラバッテリー」2機を導入、全電球をLEDへの変更。リノベーションで費用を抑えたい気持ちになりますが、今回の先行投資で将来的には日常の電気料金のコストがどうなるのかも記録し、蓄電池のありがたみをその際に実感したいと語っていました。また、雪深いエリアではないですが、自然災害による停電時の安心感も備えておきたいとのこと。

「自分ひとりなら我慢すればいい話かもしれないけれど、来客者の不安を取り除く準備ができることも検証していきたいです」

冬が来る前に急いでリノベーションが終了したそう。ソーラーパネルの設置も完了
エアコンなどもすべて設置完了。もちろんフル稼働ではありませんが、取材後に「電気の自給自足は問題なさそう」とホッとした様子の連絡もありました

蓄電池に頼れないエリアは別のアイテムで対応!?

2025年の開業に向けて準備を進めている最中ですが、ライダーハウスだけでなくe-bikeレンタルも検討しています。山形の魅力的なスポットを巡ってほしいという願いです。自身がe-bikeの楽しさを知っているからこそ、観光にe-bikeを使ってほしいとも語っています。自然も温泉もグルメも楽しめるエリアなので、我々e-bike部も遊びに行きたい。

ちなみにe-bikeを保管するガレージには電源がないため、使い勝手の良いポータブル電源「DELTA 3 Plus」を活用する予定。それなりの重量はありますが、持ち運びもしやすいため、レンタサイクルの台数に合わせて増数することも視野に。先日は野沢温泉自転車祭のe-bikeレースでも活用していました。

リノベーション前のガレージ。コンセントもないため電源の確保が必要で、ここではポータブル電源「DELTA 3 Plus」(1,024Wh)などを活用したいとのこと。大容量だと固定せざるを得ないので、状況次第で持ち運べるサイズを増やすことも検討しているそう。ちなみにガレージや作業場、夜間の玄関前の照明として「三脚スタンド付きライト」も導入済み
持ち運べるポータブル電源「DELTA 3 Plus」はe-bikeのロケやレース体験でも便利とのこと

今年の猛暑のなかでリノベーションが始まり、東京-山形間を往復する生活で、庭の草刈りが「本当にしんどい」と聞いていたので、発売されたばかりの「Power Hat」をお借りして試してもらいました。ソーラーパネルのハットで、USB-type A/type C ポートを備えており、ネックファン、Bluetoothヘッドフォン、スマートフォンの充電が可能です。

庭の草刈りの様子。夏には2m近くにも達したそうで、その作業が大変だとのこと
10月中旬の山形でしたが日中は夏日。ハットとして暑さをしのぎながら充電できることを気に入ったそう。真夏の草刈りは本当にしんどいのでファンを動かせるだけでもありがたいし、特に今は蓄電池も気になるのでスマートフォンを充電しながら状況を確認していました
ハット内側に充電ポート。全体の重量は約390gで被っていても違和感のない軽さです

今回はライダーハウス開業でのエコフロー蓄電システムのリアル導入事例でしたが、マンションでも運用しやすいのが特徴です。ちなみにEcoFlowオンラインストアでは「ブラックフライデーセールキャンペーン」を11月26日まで開催中です。蓄電システム「DELTA Pro 3」をはじめ、扱いやすい1,024Whの「DELTA 3 Plus」やソーラーパネルハット「Power Hat」など、充実のラインナップがセール対象になっているので、興味がある人はぜひ検討してはいかがでしょうか。

ブラックフライデーセールキャンペーン

(提供:EcoFlow Technology Japan)