トピック
シャープの触らないタッチパネル、ソニー電気自動車VISION-Sなど、CEATECがオンライン開催
2021年10月20日 09:05
10月19日(火)~22日(金)の期間で、オンラインイベント「CEATEC 2021 ONLINE」が開催中。2020年に続いて今年も完全オンラインで行なわれる。出展社の中から、シャープやソニー、パナソニックの出展内容をお伝えする。
今年のCEATECは「つながる社会、共創する未来」をテーマに300社/団体以上が参加し、そのうち30%以上が新規出展となる見込み。国内外のスタートアップ企業100社/団体以上も参加する。
オンラインならではの取り組みとして、ライブ配信や、出展者とリアルタイムチャットで交流できる機能なども提供する。入場は無料(登録入場制)。
展示だけでなく、「カーボンニュートラル」や「5G」「モビリティ」「スーパーシティ スマートシティ」といったテーマで参加企業のトップや自治体の首長らが語るイベントも行なわれる。
シャープは「触らないタッチディスプレイ」や「黒い太陽電池パネル」
ニューノーマル社会を支える取り組みとして、画面に触れずにタッチできる「静電ホバータッチディスプレイ」や、アクリル板などのパーティション越しでも会話しやすい「マイク搭載スピーカーシステム」などを展示している。
静電ホバータッチディスプレイは、衛生面に考慮して、タッチしなくても画面に約5cmまで指を近づけると検知して操作できるもの。飲食店で注文するパネルなどにも活用できる技術となっている。タッチしなくても操作したことが分かりやすいように、指を検知すると音で知らせる仕組みとなっている。
マイク搭載スピーカーシステムは、受付などでパーティション越しに話す際や、マスクでの会話時にも声が聞こえやすいように、会話する2人それぞれにマイク付きスピーカーを設置したもの。声を大きくするだけでなく、ハウリングを防ぐエコーキャンセルや、人の声の周波数帯域を聞こえやすくするクリアボイス、周りの雑音を拾わないようにするマイク集音範囲制御の各機能も備えている。
エネルギー関連では、住宅用太陽電池モジュール「BLACKSOLAR ZERO」を展示。モジュール部分を黒色にしたことでつなぎ目が目立たず、従来機に比べ一体感が向上し、屋根に調和するという。黒色基調のデザインは業界唯一としている。
産業向けには、より高効率な太陽電池モジュールを展開しており、工場の屋根などでの利用を提案。セルを従来サイズの半分にし、バスバー電極を9本に増やした構造で出力を向上。公称最大出力は375W、モジュール変換効率は20.6%を実現している。
ソニーの電気自動車「VISION-S」登場
ソニーは「世界をよりクリアに、見る・魅せる・感じ取る」をテーマに出展。カメラ/自動車向けのイメージセンサーなどのイメージング&センシングテクノロジーなどを中心に紹介する。
注目は、電気自動車の「VISION-S」。米国の「CES 2020」で披露されていたコンセプトカーで、ソニーの車載向けCMOSイメージセンサーを中心に合計40個のセンサーを搭載し、車の周囲360度をセンシング。Level2+相当の運転支援を実現するという。
同社はモビリティやエンタテインメントなど各分野の動画を配信。「モビリティ関連」6本、「社会課題・環境への挑戦」8本、「エンタテインメント関連」8本の計22本を公開予定。
パナソニックはバーチャル展示会や3Dアバター受付など
パナソニックからは、子会社のパナソニック映像と、パナソニックLSネットワークスが出展する。
パナソニック映像の「バーチャル展示会 ソリューション」は、展示会をオンライン上で実施したい企業向けに提供するもので、リアルタイムチャットや3Dアバター、セミナーのライブ配信、アンケートなどまで一連のサービスを提供する。動画コンテンツの制作なども請け負う。
遠隔コミュニケーション「AttendStation」は、企業の受付などにアバターの映像を使用し、スタッフが特定の場所で待機する必要がなく接客可能になるというサービス。受付端末に映し出されたアバターがスタッフの動きと声に連動し、文字ではなく音声対話で来客対応ができる。
パナソニックLSネットワークスは、企業の社員が働きやすい空間を作るという「Welfeeldo(ウェルフィールド)」を紹介。「働き方分析」や「ファシリティ改善」を通じて業務改善を支援する。
位置情報を活用し、オフィスでの人やものの所在が確認できるシステム「POSITUS(ポジタス)」も展示。社員がどのフロアで働いているか、プロジェクターなどの共通物がどこにあるかなどの所在確認ができ、業務の効率化が図れることを特徴としている。