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3年ぶりに幕張メッセで「CEATEC 2022」スマートホームや家電新製品、オンライン参加も

CEATEC 2022

最新のテクノロジーやソリューションが集結するイベント「CEATEC 2022」が3年ぶりに幕張メッセでのリアル展示を実施。初めてオフライン+オンラインによるハイブリッドで開催する。期間は幕張メッセ会場が10月18日(火)~21日(金)。オンラインは10月1日(土)から開催中で、10月31日(月)まで実施する。

展示する各社ブースの中から、スマートホームなどを展開するシャープやLIXILのほか、注目のポータブル電源関連を展示するJVCケンウッドとEcoFlowのブース内容を紹介する。

「Society 5.0 総合展」として行なわれるCEATEC 2022の開催規模は、出展者数が530社/団体以上、そのうち250社/団体が初出展となる。海外からも9カ国からの参加が決まっている。スタートアップ企業は85社が参加。

シャープはヘルスケアやキッチン便利製品&サービス、曲がる太陽電池

CEATEC 2022のシャープブース

ヘルスケアやスマートホーム、教育、エネルギーなどの分野でブースを展開するシャープ。「Toward Tomorrow with SDGs」をテーマに、「デジタルヘルスケア」と「カーボンニュートラルへの貢献」に向けた製品やサービスについて展示する。

ヘルスケアでは、カメラと赤外線センサーにより脈拍数や血圧、呼吸数、体温など複数のバイタル指標を非接触で計測できる「非接触バイタルセンシングソリューション」を提案。脈拍数や、血中酸素飽和濃度、血圧、興奮度などの指標を、独自のアルゴリズムで高精度に計測するというバイタルセンシング用超小型センサーなどを出展する。

スマートホームを実現する家電として、冷蔵庫内と庫外の食品などの在庫状況をスマホアプリで確認できる「ストックアシスト」を紹介する。

また、自動調理鍋「ヘルシオ ホットクック」や、ウォーターオーブン「ヘルシオ」と「COCORO KITCHEN」レシピサービスを介して連携し、家族のレシピ相談から調理までを連携するサービスを提供するアプリ「うちれぴ」を紹介する。

このアプリは、サッポロホールディングスが“がんばらない”ごはん作りをサポートするというもので、食品メーカーなどによるレシピを探して献立づくりをラクにしてくれる。家族のコミュニケーションにも利用でき、好みに合わせた“おうちレシピ集”として使える。

エネルギー分野では、薄くて軽量なため自由な形状にできる「ペロブスカイト太陽電池」を参考展示。これまで困難だった場所への設置が可能となり、低コスト/省エネルギーでの生産が可能なため、太陽光発電の普及への貢献が期待されるという。電気自動車(EV)や宇宙、航空分野など移動体への搭載も見込んでいる。

将来的にEVと連携可能な蓄電池システムも展開。太陽電池モジュール「BLACKSOLAR ZERO(ブラックソーラー ゼロ)」と蓄電池、パワーコンディショナーなどを接続し、発電した電気を効率的に使用する仕組みを紹介する。

シャープのオンライン会場

LIXILは最新スマートホーム製品と実験住宅

スマートホームシステム「Life Assist2」とパブリックトイレの建築設計支援サービス「A-SPEC」を展示。

Life Assist2は家中のさまざまな建材や家電をトータルにつなぐ製品で、“スマートホームをもっと身近に”がコンセプト。対応する新製品として、外出先からでも簡単に戸締まりの確認や不正解錠の際に照明がつく「スマートクレセント」(22,000円)や「スマートサムターン」(27,500円)を披露する。10月より発売され、後付けでの設置にも対応する。

「スマートクレセント」(左)と「スマートサムターン」(右)

オープンイノベーション拠点として、今秋オープン予定のスマートホーム実験住宅「みらいえらぼ」(埼玉県越谷市)も紹介。業界の垣根を超えて、さまざまな企業やパートナーとの事業共創を目指している。

A-SPECは、“豊かで快適なパブリックトイレ”“誰でも使いやすいトイレ”のニーズに対応するため、LIXILが利用者目線で考えたツール。10月でサービス開始から2周年を迎えるA-SPECの新機能について説明するほか、今後の建築業界のスタンダードとなることを目指してLIXILが考えた「自動設計ロードマップ」を発表する。共同出展はAMDlabと髙木秀太事務所。

EVバッテリーを再利用するポータブル電源を展示。JVCケンウッド

「日産リーフ」の再生バッテリーセル(左)と、開発中のポータブル電源製品イメージ(右)。4月の開発発表時点の画像

「eコマースの“ミライ”」「リアルの“ミライ”」「EVバッテリーの持続可能な“ミライ”」という3つの未来をテーマに展示。

バッテリー関連では、日産自動車やフォーアールエナジーとの3社で共同開発した、電気自動車「日産リーフ」の再生バッテリーを利用したポータブル電源の開発試作品とバッテリーモジュールを展示する。EVバッテリーを活用し、低炭素社会・サステナブルな社会の実現に向けた取り組みについて展示する。

eコマースの“ミライ”について、オンライン商談などに使えるマルチアングルストリーミング配信システムを展示。リアルの“ミライ”としては、実際の人や物が、仮想空間上でリアルタイムに3Dモデルとなる3Dデータ生成/共有インターフェイス「R2モデリングシステム」を紹介する。

再生バッテリーセルを利用してポータブル電源を開発
JVCケンウッドのブース

EcoFlowは最新ポータブル電源を一般向け初披露

アウトドアや防災などで使える大容量バッテリー「DELTAシリーズ」などを展示する。新製品として、10月25日に発売するリン酸鉄リチウムイオン電池搭載の「RIVER 2シリーズ」を一般初公開する予定。

ポータブル電源の新たなコストパフォーマンスモデルとなる「RIVER 2」を展示

そのほか、自宅や外出先を問わず持ち運んで使える折り畳み式ソーラーパネルや、「EcoFlow パワーシステム」を実装したキャンピングカーなどを展示する。ブース来場者向けにオリジナルノベルティグッズも用意する。

「EcoFlow パワーシステム」を実装したキャンピングカーなどを展示