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家電 Watch調査、2,000人が所有する「炊飯器」のメーカーランキング、期待度と満足度の差は?

 家電 Watch編集部は、ジャストシステムが提供するセルフ型ネットリサーチ「Fastask」と共同で、全国20~59歳の男女2,239人に、「炊飯器」に関するアンケートを行なった。アンケートでは所有・利用している炊飯器について「メーカー」「購入した理由」「購入前の期待度」「満足度」「おすすめ度」などを尋ねた。

 また回答結果は全体を集計したもののほか、「象印マホービン、パナソニック、タイガー魔法瓶、東芝、三菱電機、日立、シャープの7社」と、「バーミキュラ、バルミューダ、シロカ、アイリスオーヤマなどのその他のメーカー」を別々に集計したものとがある。それぞれの期待度や満足度に差が見られたので、紹介していこう。

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所有・利用している炊飯器のメーカー

 まず「所有している炊飯器のメーカー」を複数回答可として尋ねたところ、1位が「象印マホービン(28.7%)」、2位が「パナソニック(23.4%)」、3位が「タイガー魔法瓶(18.9%)」となった。回答者の約7割が、この3メーカーのうちいずれかの炊飯器を所有していることになる。また回答の集計結果からは、約4割以上が複数メーカーの炊飯器を所有していることも明らかになった。

所有している炊飯器のメーカー

 次に「主に使用している炊飯器のメーカー」を1つ選んでもらったところ、1位が「象印マホービン(25.8%)」、2位が「パナソニック(19.2%)」、3位が「タイガー魔法瓶(14.1%)」となった。いわゆる"7大メーカー"を合計すると91.2%で、その他のメーカーの合計で6.2%という結果になった。近年、新たなメーカーが炊飯器市場に参入したりと話題になっているが、実際の使用率で見ると、1割にも満たない結果だ。

主に使用している炊飯器のメーカー

 ちなみに「所有している炊飯器のメーカー」と「主に使用している炊飯器のメーカー」で順位が異なるのは、「バーミキュラ」「バルミューダ」が入れ替わっている点のみで、他のメーカーではいずれも同じ順位となっている。

炊飯器の購入時期と理由

 現在利用している炊飯器の購入時期を尋ねたところ、1位は「1~3年以内(28.1%)」、2位は「3~5年以内(18.3%)」、3位は「5~10年以内(16.6%)」となった。3年以内となる回答の合計が53.9%で、3年以上の回答が42.6%。長く使用している人もいるが、思いの外、短いという印象だ。

主に利用している炊飯器の購入時期

 また「炊飯器の購入理由」は、「故障」が最も多く49.6%となった。この回答と、他の必要性を感じる理由である「家族の増減」や「ご飯を食べる量の増減」を合わせると、60.7%となり、炊飯器の購入(または買い替え)は、必要に迫られて行なわれていることが分かる。

 また2番目に多い理由は「美味しいごはんを食べたい(15.8%)」で、同様の積極的な理由には「新しい製品に興味を持った(10.0%)」があるが、合わせても25%強という結果になっている。

炊飯器の購入理由

購入の決め手になった要素

 「主に利用している炊飯器の購入の決め手」を尋ねると、最も多い回答は「ご飯の味が良くなる(40.0%)」となった。その他の「ご飯の食感が良くなる(9.0%)」「ご飯の艶が良くなる(2.9%)」「ご飯の香りが良くなる(2.6%)」「保温の味が良くなる(4.0%)」など、も含め"味関連の向上"を決め手としたのは、全体の58.5%となった。前問の購入理由では、"必要性に迫られて購入"した人が多かったものの、買い換えるからには味を重視していることが分かる。

主に利用している炊飯器の購入の決め手

購入前の情報源と期待していたこと

 ここからは全て「主に利用している炊飯器」に関する質問だが、主に利用している炊飯器を"7大メーカー"と答えた人と、"その他のメーカー"と答えた人の回答を分けて見ていこう。

 「購入時に参考にした情報源」で、"7大メーカー"と"その他のメーカー"の回答を比較したときに5ポイント以上の差があったものは3項目。"7大メーカー"の方が高かったのは「家電量販店などの店頭」19.1ポイントで、"その他のメーカー"の方が高かったのは「雑誌」6.9ポイント、「情報系Webサイト」6.3ポイントとなった。7大メーカーの購入は店頭で情報収集し、その他のメーカーは雑誌やWebサイト、またSNSなどの口コミ情報を収集して購入する傾向があることが分かる。

炊飯器の購入時に参考にした情報源(7大メーカーのみ集計)
炊飯器の購入時に参考にした情報源(その他のメーカーのみ集計)

 一方、「購入する前に期待していたこと」は、各項目を7段階で回答してもらった。各項目で最も高い7段階目が選ばれたものについて、その項目を、"7大メーカー"と"その他のメーカー"で比較したときに2ポイント以上の差があったものは6項目。

 "7大メーカー"の方が高かったのは「長く保温できる」7.2ポイント、「食事の量が増える」3.8ポイント、「ご飯の炊きあがりが早くなる」2ポイント、"その他のメーカー"の方が高かったのは「保温の味が良くなる」8.1ポイント、「ご飯の味が良くなる」3.9ポイント、「家族が喜ぶ」2.9ポイントとなった。いずれも味の向上に対して期待があるものの、特に保温については時間と味で違いの出る結果となった。

炊飯器を購入する前に期待していたこと(7大メーカーのみ集計)
炊飯器を購入する前に期待していたこと(その他のメーカーのみ集計)

使用している炊飯器の満足度と、おすすめ度

 次に、実際の「満足度」について、「期待度」と同じ項目を、同様に7段階で評価してもらった。各項目で最も高い7段階目が選ばれたものについて、その項目を、"7大メーカー"と"その他のメーカー"で比較したときに2ポイント以上の差があったものは、5項目。

 "7大メーカー"の方が高かったのは「食事の量が増える」が4.2ポイントで、"その他のメーカー"の方が高かったのは「ご飯の味が良くなる」が6.6ポイント、「ご飯の食感が良くなる」が3.4ポイント、「長く保温できる」と「電気代が削減できる」が3.1ポイントとなった。

 全体的に見ると、最も高い7段階目が選ばれた率は、期待度よりも満足度が減少する傾向があったものの、"7大メーカー"での「食事の量が増える」、"その他のメーカー"の「長く保温できる」では、期待度よりも満足度が上昇するという結果になっている。いずれも、期待度としてはあまり数値の高くなかったもので、"期待以上の結果が得られた"ために、期待度から満足度への上昇が見られたと考えられる。

主に利用している炊飯器の満足度(7大メーカーのみ集計)
主に利用している炊飯器の満足度(その他のメーカーのみ集計)

 最後に、「友人や家族へのおすすめ度」を尋ね、前項同様に7段階で評価してもらった。全7段階を"7大メーカー"と"その他のメーカー"で比較すると、"7大メーカー"は上から2/3番目が高く、"その他のメーカー"は上から1/3/5/7番目が高い結果となった。

 おすすめ度を、上位3つ、中位1つ、下位3つに分けると、"7大メーカー"は中位1つが高く、"その他メーカー"は上位3つ、下位3つが高い。つまり、"7大メーカー"ユーザーは勧める訳でも、勧めない訳でもないが、"その他メーカー"ユーザーは勧めたいという人がそれなりにいると同時に、勧めないという人も一定数いるという結果になった。

主に利用している炊飯器のおすすめ度(7大メーカーのみ集計)
主に利用している炊飯器のおすすめ度(その他のメーカーのみ集計)
ジャストシステムが提供するセルフ型ネットリサーチ「Fastask」は「調査人数×質問項目数×10円」で手軽にネットリサーチが行なえるシステム。今回の調査費用は291,070円。資料請求やお問い合わせはこちらから。