ニュース

富士経済、「白物家電3品目」「ロボット掃除機」世界市場、2018年結果と2023年予測値

 富士経済は、白物家電の主要3品目とロボット掃除機の世界市場について、2018年の結果と2023年の予測値を調査結果として発表した。調査によれば、2023年予測値は、すべての品目で2018年より増加することが見込まれている。

白物家電主要3品目の、2017年から2023年の推移

冷蔵庫市場

 2018年の冷蔵庫市場は、前年比1.4%増の1億2,801万台。微増となった原因として、普及率の低い東南アジアなどで需要が伸び悩んだこと、雨が多く天候不順だったことが挙げられた。

 中国市場では、不動産規制の継続により新築住宅数の伸びが鈍化したが、ECによる需要が好調のため増加。北米市場は、景気が好調のため増加したという。

 一方で、日本市場は横ばいの結果。しかし、2019年10月の消費増税前に、一定の駆け込み需要があるとしつつも、一時的なため、以降は横ばいから微減すると予測されている。

 2023年の予測値は1億3,648万台で、2018年度比で6.6%増。

洗濯機・洗濯乾燥機市場

 2018年の洗濯機・洗濯乾燥機市場は、前年比1.6%増の1億1,227万台。東南アジア市場では、個人消費が伸び悩んだため需要が減少したものの、日本や中国市場が好調だったため増加。

 中国市場は、新築住宅数の伸びが鈍化しているものの、安定した需要があるという。日本市場は、ドラム式のほか、まとめ洗いや大物洗いのニーズにより、大容量機種が好調だったという。

 今後は、普及率が低いインドやインドネシアなどが市場を牽引すると予測。2023年の予測値は1億2,108万台で、2018年度比で7.8%増。

電子レンジ・電気オーブンレンジ市場

 2018年の電子レンジ・電気オーブンレンジ市場は、前年比2.3%増の1億411万台。中国市場での、ECによる個人消費が市場を牽引したという。

 日本市場では、高機能なオーブンレンジの伸びが落ち着いた一方、単身者を含む少数世帯が増加していることから、シンプルな単機能タイプの電子レンジが伸びているという。

 今後については、欧米などの成熟市場での大きな伸長が期待できないとし、市場全体は横ばい傾向だという。2023年の予測値は1億801万台で、2018年度比で3.7%増。

ロボット掃除機市場

 2018年のロボット掃除機市場は、前年比25.9%増の1,230万台。世界最大の生産国である中国市場では、同国大手メーカー製が好調なことに加え、生産量について、安価で高品質な製品を製造できるメーカーが増えていることから、増加しているという。

 日本市場は、普及率自体はいまだに低い状況だとしつつも、アイロボット・ジャパンが「一家に1台」キャンペーンを行なっていることを挙げ、今後の伸びが期待されるとしている。

 2023年の予測値は1,710万台で、2018年度比で39.0%増。