東京/東北電力管内の電力事業法27条による電力使用制限が解除
東京/東北電力管内に対して、7月1日に発動されていた「電気事業法27条に基づく電気の使用制限」が9日20時に解除される。これは、大口需要者を対象に、契約電力500kW以上の大口需要家に対して、電力需給が逼迫した場合に強制的な電気の使用制限を行なうというものだった。
当初の予定では、東京電力管内が7月1日~9月22日の平日、東北電力管内が7月1日~9月9日の平日を期日としていたが、電力の需給状態が改善されていることから、東京電力管内についても繰り上げて終了となった。
これに伴い、東京電力と東北電力とも、社長名義で協力を感謝するコメントを発表している。
■東京電力
『8月30日に政府から公表されておりますとおり、当社受持区域において7月1日から発動されておりました「電気事業法27条に基づく電気の使用制限」が、本日を最後に終了となります。
このたびの電気の使用制限の対象となりました大口で契約をいただいている企業や公的機関等の皆さまには、業務全般にわたり、大変厳しい制約をおかけしてまいりましたことにお詫び申し上げます。
今夏の電力需要は、昨夏と比較いたしますと、高気温の発生時には900万kW~1,000万kW程度低い水準となり、需給の安定を確保することができましたが、これは、大口契約のお客さまを含む全てのお客さまによる節電へのご理解とご協力によるものと考えております。このことに対し、改めて心から感謝申し上げます。
当社といたしましては、今後も電力需給の安定を確保するために供給力の確保に全力を尽くしてまいる所存ですが、お客さまにおかれましては、引き続き、無理のない範囲での節電をお願いいたします。』
■東北電力
『当社は、東日本大震災により供給設備に大きな被害を受け、夏場に需給逼迫が予想されたことから、広く産業界や国民の皆さまに対し、節電をお願いしてまいりました。地域の皆さまのご理解とご協力によりまして、これまでのところ、計画停電を実施することなく経過しており、深く感謝申し上げます。
本日をもちまして、電気事業法第27条に基づく電気の使用制限が終了することとなりました。対象となりました大口のお客さまにおきましては、自家用発電設備の稼動や、操業形態・休業日の見直し等にも踏み込んで節電にご協力をいただきました。これまで、関係する多くの皆さまに大変なご苦労とご不便をおかけしたことにつきまして、お詫び申し上げるとともに、そのご協力に対しまして改めて感謝申し上げます。
当社といたしましては、引き続き、発電設備の復旧や緊急電源の設置など供給力対策に全力で取り組んでまいります。
しかしながら、今後もしばらくの間は厳しい需給状況が続く見通しであり、引き続き、自主的な節電へのご理解とご協力をお願い申し上げます。』
(伊達 浩二)
2011年9月9日 13:55