早い寝つきと心地よい目覚めには「音楽/振動/照明」が効果的
――パナソニックの調査


 パナソニック電工は、寝入りと起床時に音楽や振動、照明の調光を組み合わせることで、より効果的に入眠・起床できることを、広島大学との共同研究で検証、発表した。

 検証内容は、被験者がテレビゲーム(レーシングゲーム)をプレイし、不快・高覚醒の“イライラ”状態にした後、そのまま消灯して眠るケースと、独自の“環境制御”を与えた状態で眠るケースとで、睡眠状態を比較する。この検証での“環境制御”とは、音楽を流し、音楽に連動した振動刺激を被験者に与え、徐々に照明を減光するというものになる。

 この結果、被験者は環境制御があった方を「寝付きが良い」と評価。脳波や心電図を使った睡眠分析でも、環境制御がある方が、深い睡眠に入っている時間が増えていたという。また、テレビゲームにより上昇した覚醒度が、音楽により低下し、同時に不快度も減ったという。

 さらに、通常通り眠った日の起床時に、何もしなかった場合と環境制御(音楽、音楽に連動した振動刺激、漸増する光)を加えた場合を比較するという検証でも、不快さが減り、起床直後の眠気も低下したという。

 パナソニック電工は、照明と音響などを連動し、睡眠時の環境を整える“睡眠環境システム”「レスティーノ」を開発、寝具メーカーのシモンズより2010年2月に同製品を一般向けに発売する予定となっている。レスティーノでは、入眠時と起床時に音楽を流し、照明を調光するシステムを搭載。また、音楽に連動した振動が味わえるよう、ベッドの足元部分にウーハーを備えている。

パナソニック電工が開発した“睡眠環境システム”「レスティーノ」。音楽/振動/照明により入眠と起床をサポートする機能を備えている(写真は製品発表会のもの)レスティーノでは睡眠時に音楽が流れ、足元のウーハーから体に振動が伝わる仕組みになっている。発売は2010年2月の予定




(正藤 慶一)

2009年12月25日 12:45