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パナソニック冷蔵庫の節電は、電力会社と連携で自動おまかせ ポイ活にも
2026年4月16日 13:04
パナソニックは中部電力ミライズと共同で、電力需給の最適化に応じて冷蔵庫の稼働を自動で制御する「デマンドレスポンス(以下、DR)自動運転サービス」を開発。4月15日より申込受付を開始する。
節電のために頻繁な手動設定は不要で、冷蔵庫におまかせで最適化できるのが特徴。さらに、電力需給への協力に応じてポイントが貯まり、電気代の支払いや楽天ポイントへ充てられるなど、家計を助ける仕組みが導入されている。
太陽光や風力などの再生可能エネルギーは、天候の影響を受けやすいため発電量が安定せず、時間帯や季節によって電力需給のバランスが崩れやすいという課題がある。DRは発電量が少ないときに使う電力を減らす「下げDR」と、発電量が多いときに使う電力を増やす「上げDR」によって、電力を使う側が使用量やタイミングを調整(ピークシフト)して需給のバランスを調整する仕組み。
本サービスは、家庭用冷蔵庫を活用したDRサービスとしては日本初の取り組みで、下げDRと上げDRの両方に対応。従来の家庭向けDRでは「通知を受ける都度、電力を使う側がアクションを起こす必要がある」「DRのやり方がわからない」などの課題が生じていたが、自動化することで無理なく継続してDRに取り組めるようにした。
対応冷蔵庫は4月下旬発売のパナソニック・WXタイプ「NR-F65WX3」「NR-F60WX3」「NR-F55WX3」、HYタイプ「NR-F55HY3」「NR-F50HY3」「NR-F45HY3」の計6機種。サービスの対象となるのは中部電力と電気の使用契約をしている人で、利用にはパナソニック「キッチンポケットアプリ」への登録が必要。
自動DRで無理なく電力シフト
パナソニックでは、家庭内での電力消費がエアコンに次いで2番目に多い冷蔵庫に着目。専用アプリで設定すると、下げDR時は事前に庫内を予冷し、要請時間にはコンプレッサーを停止して電力使用を抑制する。上げDR時には、扉の開閉が少ない夜間などに実施することが多い霜取り運転のタイミングを変更し、要請時間に実施することで電力を使用。断熱技術の採用などにより庫内の食品への影響を抑えながら、中部電力ミライズからのDR要請に応じて冷蔵庫の稼働状況を自動制御するという。
下げDR時は、消費電力が通常30~40Wほどのところ、予冷が始まると90W前後に上昇。DRが始まるとコンプレッサーがオフになり、待機電力のみの10W未満に下がる。DRが終わると庫内冷却のために一時的に90W近くまで上昇することもあるが、総合すると下げDRのために通常よりも電気代が高くなることはないという。
また霜取り運転に関しては、庫内の状況にもよるがDRにかかわらず通常1日1回程度行なわれており、霜取りの必要がない場合は上げDR要請が届いても運転を行なわない。霜取り運転時の消費電力は180Wほど。
DRが実施される時間帯の目安は、上げDRが9~14時ごろ、下げDRが16~20時ごろ。DR要請は多くて週に3回ほどで、1回につき2~3時間という。夜間は行なわれない。
パナソニックでは年間100回のDRを実施した場合、冷蔵庫1台につきおよそ10kWh分の電力シフトが可能とみている。
DRでポイントも貯まる
DR要請時間の開始/終了時に、冷蔵庫が音で通知する「DRお知らせ機能」を搭載。上げDR開始時には「ドレミファソ」と音階が上がるメロディ、下げDR開始時には「ソファミレド」と下がるメロディとなっている。
この通知によって、DR要請時間中であることがわかりやすくなり、例えば下げDR時にはエアコンを弱めるといった自主的な行動を促すきっかけになることが期待されている。中部電力ミライズとの共同実証では、被験者の7割が「お知らせ機能がほかのDR要請に応える行動につながった」と回答し、下げDR/上げDRの両方で行動変容が確認されているという。
さらに、中部電力ミライズが提供する「NACHARGE Link KADEN(ネイチャージリンク カデン)」へサービス申し込みすると、DR要請に対する電力使用量の変化(直近の平均使用量との差)を貢献量としてポイント化。冷蔵庫の自動DRだけでなく、自主的な行動によるDRによる変化も加算される。
ポイントは1カ月単位で集計し、翌月上旬にまとめて進呈される。貯まったポイントは電気料金の支払いに使えるほか、楽天ポイントやVポイントなどとの交換が可能。中部電力ミライズによると、冷蔵庫のDR自動運転サービスによって、年間800~900円分のポイントが貯まる見込み。
中東情勢による影響 冷蔵庫断熱材には問題なし
現在、中東情勢が悪化していることでナフサなど原油由来の原材料の調達に影響が生じている。本サービスの説明会場で、パナソニック 冷蔵庫事業部 樋上和也 副事業部長が今後の供給に関して次のようにコメントした。
「(冷蔵庫の断熱材に使われる)ウレタンに関しては現在、調達に問題が出てきているところはございません。価格面では少し影響がありますが、パナソニックとしては原価力を高めるグローバル標準コストに取り組んでおり、複数社からの購買も推進しています。(原材料の調達先については)複数のところから、なんとか繋いでいくように考えております」









