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三菱、ヒートポンプ機器の熱交換性能を3倍にする新技術

ヒートポンプ式冷熱機器向けに、従来比約3倍となる伝熱性能を実現したプレート熱交換器を開発。図の右側が今回の開発品のイメージ

三菱電機はヒートポンプ式冷熱機器向けに、従来比約3倍となる伝熱性能を実現したプレート熱交換器を開発したと、9月14日に発表した。熱交換器内部の冷媒使用量を従来の約3分の1に削減できるため、環境負荷の低減と安全性の向上につながるとしている。

近年のカーボンニュートラル社会に向けた冷媒規制強化に伴い、ヒートポンプ式冷熱機器では、R32などの次世代冷媒への転換や使用量削減が求められている。しかし次世代冷媒は地球温暖化係数が低く、その多くは可燃性であるため、万が一の漏洩に備えて使用量を抑える必要がある。そこで、冷媒量を減らすためには、熱交換器の伝熱性能の向上が効果的だ。だが、プレートに溝を設けて積層する従来の構造では伝熱性能が不足していた。

そこで同社は、平板状のプレート間に伝熱を促進する微細なオフセットフィンを実装した構造を開発した。オフセットフィンは波形構造を隣接列とずらして配置する構造だ。従来はこの微細フィンを配置すると、気体と液体が混在した二相の冷媒がプレート全体に均一に行き渡らない課題があった。だが今回、液分布の均一化を促す分配流路を設けることで解決したという。

オフセットフィンの構造イメージ
オフセットフィンと分配流路を組み合わせたことで諸問題を解決

これにより、空調用のプレート熱交換器との比較において、業界最高水準となる従来比約3倍の伝熱性能を確保。伝熱性能が高まることでプレートの層数を減らせるため、内部の冷媒使用量を3分の1に削減できる。

今後同社は、業務用や家庭用の冷熱機器だけでなく、水や冷却液を用いる電気自動車などのヒートポンプシステムなど、幅広い製品への適用を進める方針。