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三菱重工、地球温暖化係数が「R32」の1/5の冷媒「R454C」を小型エアコンに採用へ ~世界初
2019年4月18日 13:58
三菱重工グループの三菱重工サーマルシステムズは、地球温暖化係数が「R32」の1/5となる冷媒「R454C」を、1馬力級の小型エアコンに世界で初めて採用したと発表した。
地球温暖化係数(GWP)は、小さいほど温暖化への影響が少なく、主要な各冷媒の係数は、「R454C」が146、現在の主流冷媒「R32」が675、「R410A」が2090となっている。つまり「R454C」の地球温暖化係数は、「R32」の1/5、「R410A」の1/14。さらに「R454C」は、オゾン層破壊係数がゼロだという。
「R454C」の実用化技術の開発背景として、「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」の2016年改正(通称、キガリ改正)により、例えば日本などの先進国は、2036年以降に代替フロン(HFC)を85%以上削減する必要があることが挙げられる。
しかしながら「R454C」は、混合冷媒のため、熱交換性能が劣るといった課題を抱えていたが、同社による熱交換器最適流量化技術などにより克服。「R454C」を採用する家庭用エアコンの実証機を開発したという。
今後は、環境規制の厳しい欧州市場での先行発売を目指し、量産準備を進めるとしている。
なお業務用エアコンの能力は、馬力で換算される場合があり、1馬力はおよそ2.5kw程度の能力。
またキガリ改正を受け日本では、2018年7月に「特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律」を改正、同8月に「特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律施行令等の一部を改正する政令」が閣議決定されている。