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タイガーの断熱技術が「細胞」を運ぶ! 再生医療用ボトルを見てきた
2026年8月26日 07:04
タイガー魔法瓶は、再生医療分野における細胞輸送プロセスの高度化を目的に、ステンレス真空断熱技術を活用した小型医療検体輸送容器「真空断熱セルポッド」を開発した。再生医療の提供プラットフォームの構築を推進するGaudi Clinical(ガウディ クリニカル)との共同開発で、2026年4月より実証実験がスタートしており、すでに20の医療機関と連携しつつ2027年の実用化に向けて製品改良を進めている。
2018年には国際宇宙ステーションから物資を運ぶ、JAXAの小型回収カプセル内の真空二重断熱容器の開発を担当した。過酷な宇宙環境で半日/1日の飲料保温保冷用途から、複数日の低温物資輸送用途に向けて、高精度な保冷・断熱テクノロジーが実証された。2018年には4℃/4日間だったモデルが、2021年には20℃/15日間を実現した。
そして、同社の100年を超える真空断熱技術を活用した「真空断熱セルポッド」の開発を2024年12月からスタート。R&Dマーケティンググループ 統括マネージャー 南村さんは、一定温度を維持して液体の飲み物だけでなくモノを運べるという気づきがあったと語る。
実物を見ると、見た目は大きめのボトルという印象。真空断熱セルポッドは、重要な温度管理の安定性が検証され、20℃帯(15~25℃)では24時間の維持、5℃帯(2~8℃)では11時間の維持を達成した。猛暑の日本での運用を想定し、どちらも周囲環境は35℃で、周囲温度と約30℃の差があっても基準を満たすという。
断熱力を上げようとすると、どうしても厚みが出るために本体のサイズが大きくなってしまうが、真空層は1.5mm、ステンレスの厚みを含めても約2mmを実現。さらにフタ内部には温度ロガーを内蔵する。Bluetooth通信でスマートフォンと連携し、輸送中の温度データをリアルタイムで取得し、規定温度からの逸脱時にはアラートが通知される。データはクラウドに集約されて、一括・集中管理、輸送中の温度状況の可視化が可能となった。
従来の細胞輸送では断熱輸送箱を用いることが多く、移動手段が限られることに加え、公共交通機関での持ち運びや医療機関内での運用で負荷が生じるケースがあった。そして、複数の細胞を同時に持ち運ぶことで、取り違えのリスクを避けるために現場の負担も大きい。再生医療を普及させるために、Gaudi Clinicalと運用面の柔軟性や確実性の両立を追求した。2027年の実用化に向けてラストスパートの状況である一方、この先はドライアイスを使うような冷凍の温度域への挑戦も検討しているそうだ。



















