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シャープのEVは27年度に発売へ 「LDK+」新コンセプト披露
2025年10月24日 12:11
シャープは24日、電気自動車(EV)のコンセプトモデル「LDK+(エルディーケープラス)」第2弾を発表した。10月30日～11月9日に東京ビッグサイトで開催される「Japan Mobility Show 2025」で初公開する。EV市場参入は2027年度を計画。5人乗りで「ファミリー層が無理なく買える価格帯を目指す」という。
新しいコンセプトモデルの特徴は“止まっている時間”にフォーカスしたこと。キーメッセージとして「Part of your home」を掲げ、“もう一つの部屋”として提案する。
2024年9月に発表したLDK+のコンセプトモデル第1弾は、エッジデバイスにAI技術を搭載し、クラウドAIもシームレスに活用する独自の「CE-LLM(Communication Edge-Large Language Model)」を備え、AIoT技術やセンシング技術などを組み合わせて快適でサステナブルな暮らしを実現する新しいEV(電気自動車)として提案していた。
新しいLDK+第2弾は、このコンセプトを継承しながら、小回りの利くコンパクトボディとゆったり過ごせる車内空間を両立。鴻海科技集團(Foxconn)のEVである「Model A」をベースに開発したもので、コンパクトミニバンサイズながら、広い車内レイアウトを実現している。シャープのAIと鴻海が持つSDV(Software Defined Vehicle)技術の融合によるスマートな車内体験を目指す。
プロジェクターとロール式スクリーン、マルチスピーカーによるシアタールームのような空間や、リモートワークスペースとしても提案。
運転席と助手席の間には、テーブルやプロジェクターを備えたコンソールボックスを配置。運転席を後ろ向きに回転させると、後部座席と対面し、リビングのような空間にできる。後部座席上部に設置されたスクリーンを下ろすと、映画やオンライン会議などに活用できる。
AIと家電をつないだシャープのAIoT(AI+IoT)プラットフォームを通じて、キッチンや空調、ランドリーなど家の中の家電とEVが連携。AIが生活パターンや好みを学習し、「人に寄り添う」ライフスタイルを可能にする。
さらに、EVのバッテリーを家の電力としても活用するV2H(Vehicle to Home)システムとも連携。太陽光発電や住宅用蓄電池と組み合わせた効率的なエネルギーマネジメントの実現を目指す。
長い時間を過ごすスペースとして、プラズマクラスター発生器を搭載。単に機能として備えるだけでなく、車内空間に最適化することで快適性を追求する。
今後の計画としては「既存OEMではできない、“シャープらしい”EVを開発し、27年度の市場参入を目指し、開発を加速する」としている。
販路については、家電量販店や大型ショッピングセンターのような商業施設、住宅メーカーなど幅広く想定している。