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狭い場所にも置けるドラム洗濯機、大容量でも低価格
2025年9月25日 11:00
ハイセンスジャパンは、洗濯12kg/乾燥6kgの大容量ながら省スペースで置けるドラム式洗濯乾燥機「HWF-D120XL-W」を、10月上旬に発売する。価格はオープンで、市場想定価格は168,000円前後。
日本向けとして同社初のドラム式洗濯乾燥機。大容量やヒートポンプ乾燥による省電力を追求しながら、日本の住環境にフィットする省スペース化と、機能の選別による低価格化も図った、日本向けの製品として開発。2025年より日本市場の生活家電事業を本格始動してから投入している冷蔵庫やテレビに続く、注力製品の第3弾となる。
新モデルHWF-D120XL-Wは、特に「本体サイズ」「洗濯・乾燥容量」「乾燥の仕上がり」 「使い勝手」を重視した。
狭小化の傾向もある日本の住宅で、洗濯機前のスペースを広く確保するため、ドアの開閉などがしやすいように薄型の奥行き63cmを実現。狭い洗面所に設置しても扉を全開にして洗濯物を出し入れできるように配慮した。本体サイズは598×630×1,007mm(幅×奥行き×高さ)。ドア全開時の奥行きは112.4cm。設置可能な防水パンは、奥行き500mm以上。
コンパクトな本体ながら、乾燥には省電力なヒートポンプを搭載。衣類にやさしい約65℃の低温風で衣類を舞い上げ、シワを抑えながらふっくらと仕上げる。標準コースの運転目安時間(洗濯~乾燥)は約124分。
ドラムは水平タイプで、3つのリフターが衣類を攪拌。たたき洗い、ゆらゆら洗いなど、コースに合わせた洗い方で洗浄する。ガンコな汚れには温水洗浄も利用可能。4段階の水温設定ができて、黄ばみや皮脂汚れなど、衣類に合わせた洗濯が行なえる。
液体洗剤や柔軟剤の自動投入に対応するほか、汚れや洗剤を洗い流す自動槽洗浄、洗濯槽内や手の届かない裏側に付着した水分を乾かす自動槽乾燥、糸くずやホコリが付きやすい熱交換器を洗い流す自動熱交換器洗浄により、日々の手入れの手間を省ける。自動投入のタンクは液体洗剤が700ml、柔軟剤が600ml。
選べるダウンロードコースで泥汚れ対策やタオルふんわり復元
家族構成や生活スタイルに合わせて、洗い方などを選べる「ダウンロードコース」を搭載。
複数の中から3つまで選択でき、子供の成長など生活の変化に合わせて入れ替えもできる。主なコースとして、洗い3回でしっかり汚れを落とす「泥汚れ」、すすぎ4回で汚れや洗剤をしっかり流す「ベビー衣類」など、生活シーンに合わせて選べる。
フィルターは、3層構造と大容量でホコリをキャッチする乾燥フィルターと、洗濯時の糸くずをとらえる排水フィルターで構成。他社では乾燥フィルターを省いて1つに集約する方式もある中で、同社は乾燥フィルターを薄型ではなく箱型にしてサイズを確保し、たまったホコリを捨てやすくした。
本体カラーはホワイト。標準使用水量は72L/60L(洗濯/洗濯~乾燥)。定格消費電力は400W/550W(洗濯時/乾燥時)、湯沸かし用電熱装置は615W。運転音は約37dB/46dB/46dB(洗い/脱水/乾燥)で、ナイトコース運転音は約37dB/約46dB/約43dB(洗い/脱水/乾燥)。重量は約87kg。
グローバルモデルの日本対応ではなく、日本発でグローバル展開へ
グローバルで家電を展開するハイセンスは、2024年の洗濯機生産台数は800万台以上。通常の家電は、中国の製品を日本向けにカスタマイズして展開するのが一般的だが、今回のドラム式洗濯乾燥機は、当初から日本向けに開発を進め、そこからグローバルへ展開することも想定している。
大容量やヒートポンプ乾燥、洗剤/柔軟剤自動投入といった今のドラム式に重要な機能を備えながらも低価格化できた理由は、DD(ダイレクトドライブ)モーターや自動投入といった装置は世界共通である一方で、フィルターの自動掃除機能を省くなど、同社の考える機能の最適化によるもの。
ハイセンスジャパンの張喜峰 代表取締役社長は「日本の消費者からは、限られた空間に置ける洗濯機で、省エネ、時短、衣類ケアなど非常に高い基準が求められている。こうしたニーズがあるからこそ私たちは新製品の開発に継続して投資し、品質を高めてきた。今回はまさに日本の消費者に応える製品。これからも日本のニーズを継続して収集し、製品開発に活かしていく」と語っている。