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防火仕様でも透明なガラス「ファイヤーバリア」
2025年1月28日 13:05
旭ビルウォールは、防火仕様化学強化ガラス「ファイヤーバリア60」および「ファイヤーバリア20」を1月に発売する。防火が求められる建築空間において新たな選択肢を提供する。
建築基準法に基づく防火性能を満たしながら、透明性と意匠性を兼ね備えた防火設備ガラス。
化学強化ガラスは従来、防火用途に適用するのが困難とされていた。内部応力の制御や強度の課題を克服するため、同社では小口加工技術や表面圧縮応力強化技術の改良を重ねてきた。
本製品の化学強化ガラスは硝酸カリウム溶液に浸漬し、表面に圧縮層を形成することで、高い透明性と美しい仕上がりを実現。また、加熱後の急冷を必要としない低温処理を採用しているため、フロートガラスと同等の平滑性や光学特性を持つ。
このように、従来の耐熱強化ガラスが抱えていた歪みや凹凸の問題を解消したほか、内部の引張応力を最小限に抑えることで、自然破損を防ぎ安全性を向上させた。さらに、表面硬度が高く傷がつきにくいことに加え、従来品の5倍以上の耐風圧性能を持つという。
「ファイヤーバリア60」は鋼製枠を採用し、60分間の加熱試験に合格した特定防火設備の個別認定商品。主に防火区画や避難経路の要所で使用されることを想定しているという。
一方、「ファイヤーバリア20」はアルミ製枠を採用し、20分間の加熱試験に合格した防火設備の個別認定商品。外壁や防火区画の開口部への設置に適しているとしている。
なお、認定された仕様での施工が必要であるため、同社及び認定会社にて材工一式での責任施工体制で販売する。