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ペットがコンロ操作して火事……もふもふプッシュに注意

留守中のペットがガスこんろの操作ボタンを操作して、火災に至った事故が報告されている(写真の動物は、実際の事故とは無関係。なお動物の安全に配慮して撮影している)

独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)は、ペットによる火災事故について注意喚起している。

NITEに通知された製品事故情報のなかで、ペットによる事故は、2013年度~2022年度の10年間に合計61件発生し、全体の9割(54件)が火災に至っている。製品別で件数が最も多いのはガスこんろで、犬や猫が操作ボタンを押したことで発火したと考えられるという。

そのほかペットが電気製品に排尿したり、電源コードに噛みついたりしたことによる事故も発生している。

年度ごとの事故発生件数
製品別・ペットの種類別の事故発生件数。なお()内は火災事故の件数
事象別の事故発生件数と被害状況。なお()内は火災事故の件数

事故を防ぐための5つのポイント

NITEは、ペットによる事故を防ぐポイントを5つ挙げている。

●出かける際はガスこんろの元栓を閉め、IHこんろ・電気こんろは主電源を切る
ペットがガスこんろに寄りかかったり、IHこんろの上に登るなどして、操作ボタンやスイッチを押してしまうことがあるという。万が一そのような事態になっても火災につながらないよう、ペットを家に残して出かける際は、ガスこんろは元栓を閉め、IHこんろや電気こんろは主電源を切るよう呼びかけている。また操作ボタンをロックする機能がある場合は、ロックをかけるよう案内している。

ガスの元栓を閉める様子

●目を離す際や出かける際は、ペットをケージに入れる
ペット(特に犬や猫)は行動範囲が広いため、出掛ける際は室内で放し飼いせずにケージに入れておくことも、大切なペットを火災から守るために有効な対策の一つという。

●こんろや暖房器具の周りには可燃物やペットの興味を引く物を放置しない
こんろや暖房器具の周りに、可燃物やペットの興味を引くエサやおもちゃを放置していると、ペットがこんろの火を点けたりストーブを倒したりした際に、製品の熱源に可燃物を接触させてしまうことがあるという。

●電気製品を使用しない時はプラグを抜いて、ペットの行動範囲外に保管する
ペット(特に犬)は、電源コードやバッテリーを噛んでショートさせることがあるという。電気製品を使用しない時や外出時はプラグを抜いて、ペットの行動範囲の外に保管するよう案内している。

プラグを抜く様子

●ペットが好む排尿場所付近に電気製品を置かない
ペットの尿によるトラッキング現象で、電気製品の火災事故が発生しているという。ペットが好む排尿場所などに、配線器具や電気製品を置かないよう呼びかけている。特に猫は、高い位置にある製品でも飛び乗ることができるため、注意する必要があるという。