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電気代節約で「エアコン暖房を我慢」7割も 無理しない節電法とは

エアコン暖房の節電に関する実態調査を実施

ダイキンは、家庭の電力消費が年間のうちで最も増大するといわれる冬本番を前に、「エアコン暖房の節電に関する実態調査」を実施した。アンケートは、全国528名、20歳〜59歳までの男女を対象としている。

エアコン暖房の使用控えを検討している人が約7割

アンケート結果によれば、自宅で使用している暖房器具として、78.4%の人が「エアコン」と回答。さらに「今年の冬は電気代を意識して、エアコンの使用を控えようと思いますか?」と質問したところ、約7割が「とても思う(27.3%)」「やや思う(40.8%)」と答えたという。

一般的に冬は夏よりも電気代が高くなるといわれ、冬の電気代に不安を感じている人が多いことがうかがえる。だが同社によれば、暖房器具の過度な使用控えはおすすめできないという。例えばWHO(世界保健機関)は、寒さによる健康影響から居住者を守るための室温として18℃以上を強く勧告している。

多くの家庭で、エアコンが暖房器具として使用されている
エアコンの使用控えを考えている人が約7割にのぼった

肌寒さを感じるとエアコンの設定温度を上げる人が約76%

さらに調査では、エアコン使用中に肌寒さを感じた人の7割以上が、エアコンの設定温度を上げていることが分かった。

当然と思える結果だが、エアコンの設定温度を上げると電力を多く消費してしまうのも事実。そこで同社は、節電のためには設定温度を上げる前に、加湿をしたり室内の空気を撹拌するなど、肌寒さを緩和できる可能性のある工夫ができることを紹介している。

エアコン暖房時に寒さを感じると、約76%の人がエアコンの設定温度を上げている

同時に、節電に関して知っておきたいのが「エアコンは、暖房時に設定温度を1℃下げると10%の節電になる」ということ。逆に1℃上げると電力消費が10%増えるということだ。

そこで前述のとおり、エアコンの設定温度を上げる前に、加湿したり室内の温度ムラを抑えたりすることをおすすめする。

より具体的には、洗濯物を部屋干ししたり、加湿器や加湿機能付き空気清浄機を使ったりして加湿すると、体感温度を高められるという。また、エアコンの風向を下向きにしたりサーキュレーターなどで空気を攪拌したりすると、足元に冷たい空気が溜まりづらくなる。こうした工夫が、エアコンの設定温度を必要以上に上げずに肌寒さを抑えることに役立つという。

空気清浄機やサーキュレーターを併用することで、体感温度を高められる可能性がある

フィルターを掃除するだけでも節電につながる

冬にエアコンを使う際に気を付けていることについて聞いたところ、エアコンの節電に取り組んでいる人は少ないことが分かったとする。例えば、実施率が最も高い「フィルターを掃除する」でも、実行している人は、半数を下回っている。

節電の工夫を実施していない人が多い

同社は、エアコンの節電における基本的なポイントは、室内機と室外機ともに、スムーズに空気を吸い込んだり吹き出したりできる状態を保つことだとする。

そのため「フィルターを掃除する」、「室外機周辺を掃除する」ことはとても重要。

また熱を運ぶ量によって、エアコンの心臓部である圧縮機にかかる負荷が変わる。そのため、圧縮機への負担を減らす使い方も大切だ。例えば「スイッチのオン・オフを控える」、「風量を自動に設定する」ことなども工夫のひとつ。

フィルター掃除をすると大幅に節電できる

ここで圧縮機って何? エアコンの仕組みまで知らないとダメなの? と思った人は多いはず。だが、エアコンが部屋を暖める仕組みを知ると、前述したような「節電の工夫」をより理解でき、取り組もうというモチベーションを高められるはず。

そこで同社サイト内に、効果的な節電方法とその理由を紹介するコンテンツ「エアコンのしくみと電気代の関係『暖めるしくみ』編」や「エアコンの『暖めるしくみ』がわかれば、賢く使える」を公開している。これらを参考に、暖かさと節電を賢く両立させて、本格的な冬の寒さを乗り切ってほしい。