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シャープから節電エアコン、太陽光発電と連携 フィルターは両面自動掃除

プラズマクラスターエアコン Xシリーズ AY-S40X2

シャープは、節電機能が進化したプラズマクラスターエアコンのフラッグシップ機「Xシリーズ」を11月30日に発売する。暖房能力6~7畳の「AY-S22X」から21~26畳「AY-S80X2」までの9モデルで、価格はオープンプライス。店頭予想価格は31万円~44万円前後。

CO2センサーを搭載し、換気の適切なタイミングを通知することでムダなく冷暖房が行なえるエアコンの新モデル。2027年度を目標とする新省エネ基準も達成している。

「エコ自動運転」が進化し、室内のCO2濃度の上昇具合から「掃除や料理といった家事による活動」「在室人数の増加」などの体感温度や室温が上昇するシーンを推定。状況に応じて暖房運転を自動で弱めて消費電力を抑えられるようになった。室内のCO2濃度変化は本体からの音声やランプで知らせ、それに合わせて人が窓開けなどを行なうことで、適切なタイミングで換気の開始と終了ができるという。

エアコンをクラウドに接続することで、使う人のライフスタイルに合わせて省エネ運転を自動で行なう「つないでもっと節電」にも対応。COCORO HOMEアプリでクラウドサービス設定をONにすると、家族の外出時間を予測して室内と室外の温度差が小さくなるように自動で運転を弱める「省エネ温度シフト制御」などで省エネ運転を行なう。

起床時間や帰宅時間などをAIが学習し、より節電できる運転モードの設定を提案する機能も備えるほか、毎月の電気代をアプリでも確認できる。

業界初、太陽光発電との連携で省エネ運転

シャープは業界初のサービスとして、家の太陽光発電とエアコンの運転を連携させて電気料金を抑える「ソーラー家電連携」も11月21日より開始。新しいXシリーズが対応製品の第1弾となる。

ソーラー家電連携に対応

現在、電力会社から電気を買う電気代が上昇しているのに対し、自宅の太陽光発電から電力会社に売る場合の価格は下落している。そこで太陽光発電システムのある家では「電気を売るよりも効率的に自家消費すること」が結果として電気代節約につながる傾向が続いている。

これを活用したのがシャープのソーラー家電連携で、太陽光発電の電力を、天気予報に合わせて効率的に使えるようにした。これまでも気象情報などをもとに、蓄電池にためた電力の充放電を制御して有効活用するサービスはあったが、新サービスでは蓄電池がなくても、対応するエアコンの運転を直接制御できるようになっている。

具体的には、翌日の気象予報で多くの発電が見込める(余剰電力が多い)場合、翌日のエアコンの運転をわずかに強めに制御して太陽光発電の電力を積極的に使う。逆に発電量が少ないと予想された場合は、エアコンをゆっくり起ち上げることで設定温度到達までの消費電力量を抑制。安定運転時も常に省エネ運転とする。

連携イメージ

一方で、節電するあまり快適な環境を損なわないように、上記の制御は「快適な温度範囲内」に留めるように設定されている。季節や日差し、在室する人数などの状況に合わせてわずかに強め/弱めに運転する程度のため、極端に寒い、暑いような体感にならないよう配慮している。

冷房時の制御

「ソーラー家電連携」サービスはエアコン以外も対応予定。さらに他社の家電や既設家電も順次対応を検討しており、Web APIや、ECHONET Lite(エコーネット ライト)など共通通信規格を活用して連携できるようになるという。

フィルター両面を自動掃除して節電

Xシリーズの手入れの面では、業界で唯一という「フィルター自動両面お掃除」を搭載。2つのブラシで挟み込んで両面を掃除するもので、フィルター裏側のホコリを押し出す掃除アシストブラシと、押し出されたホコリを回転しながら取り除くトルネードブラシで構成。

フィルターの目詰まりを防ぐことで、シャープのテストでは暖房時の設定温度到達までのムダな消費電力を約21%カットでき、設定温度到達までの時間も約19%短縮した(室温2℃→設定温度23℃時)という。

エアコン内部の汚れを抑える「風クリーンシステム」のほか、ルーバーやダストボックスなどを簡単に外して水洗いでき、吹き出し口を手軽に拭き掃除可能な「簡単お手入れ構造」などで内部も清潔に保つ。

イオン濃度50,000個/cm3のプラズマクラスターNEXTも搭載して浮遊ウイルスや浮遊カビ菌などの作用を抑制。エアコン内部や室内のカビ抑制にも対応する。

付属リモコン(暖房時)

「上下両開きロングパネル」も搭載。冷房時は風が直接、身体に当たらないように天井方向へ冷風を吹き出し、暖房時は温風漏れを抑えて足元に温風を届けるという。

冷房の適用床面積11~17畳、暖房11~14畳のモデル「AY-S40X2」は、消費電力が冷房940W、暖房1,010W。室内機の運転音は冷房63dB、暖房69dB。室内機のサイズは798×373×295mm(幅×奥行き×高さ)、重量は18kg。

「上下両開きロングパネル」で快適な空調を実現
「Xシリーズ」ラインナップと店頭予想価格

「AY-S80X2」(暖房21~26畳、冷房22~33畳) 44万円前後
「AY-S71X2」(暖房19~23畳、冷房20~30畳) 42万円前後
「AY-S63X2」(暖房16~20畳、冷房17~26畳) 40万円前後
「AY-S56X2」(暖房15~18畳、冷房15~23畳) 38万円前後
「AY-S40X2」(暖房11~14畳、冷房11~17畳) 35万円前後
「AY-S36X」(暖房9~12畳、冷房10~15畳) 34万円前後
「AY-S28X」(暖房8~10畳、冷房8~12畳) 33万円前後
「AY-S25X」(暖房6~8畳、冷房7~10畳) 32万円前後
「AY-S22X」(暖房6~7畳、冷房6~9畳) 31万円前後