ニュース

SwitchBot、極小サイズで静かな“日本仕様”ロボット掃除機

片手で持てるサイズのロボット掃除機「SwitchBot K10+」

SWITCHBOTは、日本人の使いやすさを追求したというロボット掃除機「SwitchBot K10+」の予約販売を、Makuakeにて4月25日11時より先行予約販売開始する。価格は68,880円。Makuakeでは最安で41,800円(39%オフ/30名限定)の先行割引を行なう。

スマートホーム製品で日本市場に強い同社が、生活家電でも日本人向けに最適化したというモデル。大きな特徴は“世界最小級”というサイズの小ささで、本体は従来機種S1 Plus比で約50%となる24.8×9.2cm(直径×高さ)を実現した。重量は約2.3kg。

「日本人にとっての使い勝手の良さを徹底的に追求した」同製品は、部屋の大きい欧米向け製品とは異なるという点を打ち出しており、家具の隙間にも入り込める小さなサイズや、近隣住民に配慮できるという小さな運転音を重視した。

椅子の脚の間などにも入りやすい小回りの利くサイズ
日本人への調査結果を製品づくりに反映

日本のロボット掃除機ユーザーへの同社調査で半数以上が不満をもっていたという「運転がスムーズでなく、家具に引っかかったり、脱出できなくなったりする」点や、3割以上が挙げた「部屋の隅や壁際の掃除ができていない」といった声に応える形で開発した。

直径25cmを切るサイズにしたのは、日本の家庭にある丸椅子の脚の周りも通り抜けて掃除できるようにするためだとしている。片手でも持てることから、戸建てで2階などへの持ち運びもしやすいという。

コンパクトな本体サイズが特徴
現行機や他社とのサイズ比較

高速ブラシレスモーターの改善により吸引力を高めた一方で、ローターにバランス設計を用いて運転音を30%軽減したという。内部の気流に着目した新技術のSilenTechは、真空ダクトの設計や真空モーターのトルクと速度の最適化により騒音を低減。吸気ダクトには防音素材も採用している。吸引力は最大2,500Paで、1,600/1,100/600Paへの切り替えも可能。運転音は静音モード時で45dB。

自動ゴミ収集機の「ゴミ収集ステーション」は、騒音に配慮して、本体からのゴミ収集の時間設定をできる機能も新たに備えており、夜は掃除後もステーションで収集せず、昼間などに動作するといった指定が可能になった。

ゴミ収集の容量は4Lで、1つのパックで70日間ゴミ捨ての必要がないという。高さを抑えて部屋の空間を広く見せるデザインも特徴で、サイズは22×16×32cm(幅×奥行き×高さ)。重量は約3.6kg。

左がゴミ収集ステーション
本体底面

水拭きは使い捨ての掃除シート

水拭きで特徴的なのは、水を布のモップに染み込ませる従来の方法ではなく、市販または純正の使い捨て掃除シートを貼って行なうこと。赤ちゃんのいる家庭などでも安心できるとしており、掃除後にモップを洗う必要もない。シートは1枚でおよそ1部屋分の使用を想定する。

水拭きは、市販や専用の使い捨て掃除シートを貼って使える

水拭きの際は、掃除シートを取り付けた専用プレートを装着する。プレートは吸引掃除用ブラシがある部分を覆うため、吸引と水拭きは同時には行なえず、どちらかを選択する方法となる。

【訂正】初出時に「水拭きの際は、吸引掃除用のローラーを外す」としていましたが、正しくはブラシのローラーを外す必要はありませんでした。お詫びして訂正します(4月26日)

水拭きの際は掃除シートを付けたプレートを装着する

掃除しながらのリアルタイムマッピング機能に対応する。マッピングにはLDSレーザーを使用。10枚までのマップ登録に対応し、複数のフロアを記憶してスムーズに掃除できる。落下防止機能や、2cmまでの段差乗り越えにも対応する。

作成された部屋のマップ。水拭き禁止エリアの指定などもできる
部品交換タイミングの目安などもアプリで分かりやすい
本体のセンサー

Wi-Fiに対応し、アプリで遠隔操作や、掃除のスケジュール設定などが可能。エリア指定や、水拭き禁止エリア設定などもできる。

他のSwitchBot製品との連携も特徴。例えば「人感センサーと組み合わせて、人が外出したのを検知して掃除を開始する」「部屋の遮音カーテンを閉めてからゴミの自動収集を行なう」といった連携設定もできる。

バッテリー容量は3,200mAhで、1回の本体充電で掃除できる時間は約120分間(2~3LDK、120m2)。本体ダストボックス容量は150ml。

掃除用シート30枚や、交換用ダストバッグ2枚、メンテナンスツールなどが付属する。

Makuakeでは2台セット販売も実施。最大42%オフの先行割引を行なう

物理的な仕事はロボットに任せる世界の実現へ

SwitchBotは、IoTにロボット工学を融合させた「IoRT」の考え方を製品として具現化することを目指しており、「物理的作業はロボットに任せ、人は人にしかできない作業に没頭できる世界の実現」を視野に展開するという。

これまで同社は人の指の代わりになる「SwitchBot ボット」や、目の代わりになる「SwitchBot 見守りカメラ」、手の代わりにカーテンを開閉する「SwitchBot カーテン」、手足に代わって掃除を行なうロボット掃除機を展開している。

幅広く展開するSwitchBot製品

こうした動きを全てカバーするのは家庭で購入できる価格のロボットとしては現時点で難しいが、異なる作業をそれぞれの機器に分担する「分散型IoRT」により、手の届きやすい価格でより快適な暮らしの実現を目指す。

「ミニマムなのに性能は旗艦モデル級」と話すのは、SWITCHBOT社Product Development Manager 兼 Customer Support Managerの北島祥さん。本体サイズを小さくできた理由に、静音技術のSilenTechが貢献したことを説明した。吸引力を保ちながら小型化も可能にしたという。

SWITCHBOTのProduct Development Manager 兼 Customer Support Managerを務める北島祥さん

スマートホーム製品を強みとする同社は、ロボット掃除機も「IoT機器の一つ」ととらえる。掃除機としての基本性能は押さえながら“移動できるIoT機器”という独自の立ち位置も重視。この特性を活かした家電連携などの展開も、次のステップで検討しているという。

“移動するIoT機器”としてのロボット掃除機の進化も視野に
SWITCHBOTは2015年の創業以来、研究開発から生産、販売、アフターサービスまでワンストップで提供するのを強みと話す、Head of Japan Businessを務めるJelly Ranさん
IT・家電ジャーナリスト/家電エバンジェリストの安蔵靖志さんもSwitchBot製品を愛用しており、1つのアプリで複数の機器をまとめて操作できる点を評価。K10+は、リビングなどでも目立ちすぎない存在感で、使い勝手も良いと紹介した