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タニタから次世代ヘルスメーター。筋肉や歩き方から衰えを評価&アドバイス

ヘルスメーター「FRシリーズ」

タニタは、加齢による身体の衰えをトータルで評価し“見える化”する、中高年向けのヘルスメーター「FRシリーズ」を11月1日に発売する。価格は11万円。

ヘルスメーター「FRシリーズ」は、体組成計「FR-200L」と筋力計「FR-100L」、歩数計「FR-300L」の3機種で構成される。

体組成計と筋力計、歩数計がセット
複数の機器とアプリで、健康状態を総合的に判定/評価できるのが大きな特徴

厚生労働省の調査(2021年12月20日)によると、平均寿命は女性87.45歳、男性81.41歳に対し、健康寿命は女性75.38歳、72.68歳と、平均寿命と健康寿命のかい離が問題視されている。

要因の1つとして注目されているのが「フレイル」。加齢により心身が衰え、弱った状態のことを指し、要介護になるリスクを高めるという。

タニタによると、これまで加齢に伴う心身の衰えや社会的な活動の低下を総合的に評価し、改善を促す機器やサービスはなかったとのことで、今回のFRシリーズの開発が進められた。

体組成計「FR-200L」は、体重や体脂肪率、筋肉量、下肢筋肉量のほか、筋肉の状態を評価する新たな指標「筋質点数」を計測表示できる。この筋質点数は、加齢や運動習慣の有無によって変化する筋繊維の大きさ、脂肪や線維質など結合組織の含有量といった筋肉組織の状態を数値化するもの。

筋肉の状態を評価する指標「筋質点数」も計測できる体組成計

筋力計「FR-100L」は、両腕の筋肉量と握力を計測。

両腕の筋肉量と握力を計測する筋力計「FR-100L」。写真は筋肉量の測定時
握力は片手ずつ測る

歩数計「FR-300L」は、タニタが新たに開発した「がんばり歩行」を提案する機能を搭載する。ユーザーの歩行速度の平均値から、目標とすべき歩行速度と歩行時間の目安を提示。無理のない範囲で強度の高い歩行をすることができ、体力の強化と維持につなげられるとする。

ユーザーごとに最適な目標や歩行速度、歩行時間の目安を提示する歩数計「FR-300L」

これらの機器で計測した生体情報や活動情報を、トータルで解析。Android対応の専用アプリ「TANITARING」で、身体の衰えを見える化する新指標「健康総合判定」を表示する。なお、アプリのiOS版も今後提供予定。

3機種で計測したデータを解析し、身体の衰えを見える化する新指標「健康総合判定」を、専用アプリ「TANITARING」で確認できる

新指標の「健康総合判定」は、上記の筋力計、体組成計、歩数計での測定結果に加えて、専用アプリ上で行なうチェックの回答結果から、心身の健康状態を5つの観点(食事摂取・筋力・心身疲労・身体機能・活動量)で分析し、総合的に判定したものだとする。

同アプリは、現状を見える化するだけでなく、評価に合わせた具体的な運動や栄養に関するアドバイスと目標を提示する。これにより、シニア世代の健康づくりをサポートする。

筋肉や運動などのアドバイス
体型や食事に関するアドバイス

本体サイズと重さは、体組成計「FR-200L」が317×360×36mm(幅×奥行き×高さ)/1.6kg、筋力計「FR-100L」が63×210×149mm(同)/700g、歩数計「FR-300L」が84×14×35mm(同)/70g。

タニタ食堂のノウハウ活かした食事提案なども

今後データを蓄積していくことで、よりパーソナライズ化した目標を出すなど進化させていく予定。第1弾として、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)と連携し、東京都板橋区の高島平団地のUR賃貸住宅に住む高齢者を対象に、11月1日からFRシリーズの実証実験を行なう。

フレイル分野においては、東京大学高齢社会総合研究機構と共同研究。新たな健康計測機器やサービスの開発を進める。タニタ食堂やタニタカフェのノウハウを活かした食事面のサポートも検討している。

タニタによる今後の取り組み計画