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アシックス、毎日の歩行で心と身体の状態が見えるスマートシューズ

RUNWALK ORPHE

アシックスジャパンは、歩幅や歩行スピードなどから心身の状態をスコア化できるセンサー付きのスマートシューズ「RUNWALK ORPHE(ランウォーク オルフェ)」を発売する。価格は61,600円。

伊勢丹新宿店で9月21日から、アシックスウォーキングオンラインストアや、アシックスランウォークギンザ、アシックスランウォークディアモール大阪、アシックスランウォーキング 八重洲地下街、アシックスウォーキング 名古屋ユニモールなどの店舗では10月28日から最大300足の先行予約販売を開始。製品が届くのは12月中旬以降を予定する。先行予約分はオンラインストアのみ抽選、そのほか実店舗では先着順で受け付ける。

アプリと連携して歩行をスコア化できる

RUNWALK ORPHEは、履いて歩くだけで心身の状態を見える化して、日々のパフォーマンス向上をサポートするシューズ。「走れるビジネスシューズ」がコンセプトのRUNWALKシリーズ新製品として発売する。足の動きをデータ化するセンシングソリューションの「ORPHE TRACK」を手掛けるORPHE社と共同開発した。

外観はシンプルなプレーントゥのビジネスシューズで、ミッドソール内部にセンサーを内蔵できるスペースを用意。側面の窓パーツからLEDの発光が見えるデザインとなっている。

外観はシンプルなビジネスシューズ

付属のセンサー「ORPHE CORE 3.0」を取り付けると、歩数や歩行スピード、ストライド(歩幅)、接地角度、立脚時間などの歩容(歩行パターン)データを取得。それらのデータとアシックススポーツ工学研究所が培ってきた知見を組み合わせ、心身の状態をスコア化してスマートフォンアプリ「ASICS ORPHE WALK」に表示する。

センサーの「ORPHE CORE 3.0」
ミッドソールに装着
アウトソール側面から見たところ

アプリのASICS ORPHE WALKはiOSとAndroidに対応し、12月ごろに提供予定。利用にはOneASICSへの会員登録が必要となる。

アプリ「ASICS ORPHE WALK」の機能

歩数や歩行距離などの量的情報だけでなく、歩行スピードやストライドなどの質的情報を組み合わせることで、使う人に合わせた評価コメントがもらえるほか、がんばりすぎて心と身体のバランスが崩れていないかなどを客観的に見直すことができるという。結果が悪い場合にはどのように歩けばいいかなどのアドバイスも、アプリで行なう予定。

アシックス スポーツ工学研究所 スポーツコンテンツ研究部 草野拳さんによれば、身体(フィジカル)面だけではなく心(マインド)面の変化も歩行に表れるとのことで、フィジカルは質が高い歩行、例えば速度が速い/歩幅が保てているなどの時に高いスコアと判断する。マインドについてはダイナミックな歩きだとスコアが高くなる。例えば不動時間が長いと心的なスコアが低いが、それでも1日トータルで運動した際の量が多く質が高い歩行をすれば身体のスコアは高くなるとのこと。

フィジカル(緑色)とマインド(水色)を分けてスコア化
歩行の状態とスコアの例
心身それぞれの状態が分かるという

一日が終了した時点で、その日の総括コメントが自動でフィードバックされる。手動計測モードも備え、30秒で今の歩容状態を可視化して、すぐに状態を確認することもできる。

30秒の歩行でも状態が分かる

センサーを開発したORPHEは、これまでもアシックスとのコラボレーションでランニングシューズにセンサーを備えた「EVORIDE ORPHE」(36,300円)を製品化している。新しいORPHE CORE 3.0センサーは、このシューズの収納部に入れてランニングに使うこともできる。従来のORPHE COREセンサーはランニング向けに特化しているが、最新の3.0では歩行のデータも測定でき、日常的にデータを取れるようになったほか、待機電力や、通信距離も伸びたのが主な進化点。なお、ORPHE CORE 3.0センサーの提供はアシックスが第1弾となるが、現時点でセンサー単体での販売は予定していないという。

ORPHE CORE 3.0センサー
既存シューズのEVORIDE ORPHEにも装着できるとのこと

センサー部のサイズは約4.5×3cm(縦×横)、重さは約20gで、履いていてもセンサーがあると感じずに1日を過ごせるという。加速度センサーやジャイロセンサーなどが秒間200Hzの速度で認識。歩幅や足の高さ、着地衝撃などを高精度に解析する。データはBluetoothでスマートフォンに伝送する。

シューズのアッパーは天然皮革と人工皮革で、光沢のあるソフトガラスレザーを使用。アウターソールはゴム底。紐を通すハトメはマット仕上げ。靴底のかかと部には衝撃緩衝機能のGEL(ゲル)テクノロジーを搭載する。サイズは24.5cm~27.5cmの0.5cm刻み。カラーはブラック。生産は日本国内。

元ラグビー選手のHiRAKU社 廣瀬俊朗代表取締役がアシックスのアドバイザリースタッフを務めており、新しいRUNWALK ORPHEを体験。普段からスーツの時などにRUNWALKシリーズを愛用している廣瀬さんは「深夜2時くらいに寝て6時に起きた時は『疲れが出ている、速度が遅い』と出ましたが、眠れた時は良い結果になっていました」と、客観的に確認できることを評価した。

左から、HiRAKU代表取締役で元ラグビー選手の廣瀬俊朗さん、ORPHEの菊川裕也CEO/Founder、アシックス スポーツ工学研究所 スポーツコンテンツ研究部 草野拳さん
廣瀬俊朗さんがトレッドミルでRUNWALK ORPHEを体験