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シャープ、マンタのエラ形状から学んだドラム式洗濯機。乾燥まで80分の時短コースも

ES-X11A(リッチブラウン)

シャープは、洗濯と乾燥を約80分で仕上げるコースなどを備えたドラム式洗濯乾燥機「プラズマクラスター洗濯乾燥機 ES-X11A」を11月17日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は43万円前後。

“ラク家事”を追求したドラム式洗濯乾燥機で、投入口を大きくして洗濯物の出し入れをしやすくしたほか、3つの「自動お掃除機能」などで日々の洗濯をサポートするという。洗濯容量は11kg、乾燥容量は6kg。

「メガマウス」で大きな洗濯物も投入しやすく

洗濯物の投入口は、従来モデルの直径332mmに対し、新モデルは370mmに拡大。本体幅を維持しながら新設計したデザインにより実現したもので、丸めた毛布など大きな洗濯物を押し込まなくても出し入れしやすくした。また、投入口周辺のエッジ部分はつなぎ目のないデザインにしており、よりスムーズに出し入れができる。

ES-X11A(クリスタルシルバー)
大きな洗濯物も出し入れしやすくした
投入口のエッジ部分は、つなぎ目のないシームレスな一体成型で出し入れがスムーズに
従来モデルとの投入口の比較

洗浄は、100~500μmの微細な水粒子を毎秒100万個以上噴射する「マイクロ高圧洗浄」により、繊維の奥の汚れをはじき飛ばす。すすぎは布地を傷めず、洗剤をしっかり洗い流すという。ドア部に凹凸を設けた「ひまわりガラス」でこすり洗いを行なうほか、衣類を絡みにくくする独自形状のバッフルや、落下エネルギーを活用する「170度たたき洗い」も採用する。

4つの洗浄方式

シャープ史上最高の乾燥力という「ハイブリッド乾燥NEXT」を引き続き搭載。ヒートポンプとサポートヒーターを併用するもので、温度/湿度センサーで衣類の素材を見極め、パーカーやズボンのポケットなど乾きにくい厚手の衣類なども乾燥ムラを抑制。AI制御により、消費電力量を抑えながら、乾燥時間を延ばすことなく、あたたかくふんわりした仕上がりを実現するという。

一方で、乾きやすい衣類と判断した場合は、省エネ/低騒音でスピーディーに乾燥する。そのほか、大風量の温風を吹きかけてシワを伸ばしながら乾かす「シワ抑え」乾燥コースも備える。

ハイブリッド乾燥NEXT

急ぎの際に80分で乾燥まで仕上げる新コース

新開発の「洗乾80分コース」は、洗濯から乾燥まで約80分で仕上げるもの。標準モードが洗濯と乾燥の省エネと低騒音を優先するのに対し、新モードは時間優先で乾燥まで行なう。推奨容量は3kgで、同社調査によると1回あたりの洗濯~乾燥容量は3kg以下が73%を占めていたことからこの容量に設定したという。

洗乾80分コース
操作パネルの右上に専用メニューを用意して、すぐ選べる

同モード選択時も、3kg以上だった場合は、運転開始直後に洗濯機が音声で通知して、ワンタッチで乾燥を延長するように設定可能。この場合は通常モードと同じ乾燥時間に設定される。また、衣類の量や素材などから乾きにくさを判断してWi-Fi経由でスマホに通知することで、遠隔操作でも乾燥を延長できる。

80分で乾燥まで仕上がらない可能性がある場合は本体やスマホに通知

液体洗剤と柔軟剤の自動投入機能を引き続き搭載。洗剤/柔軟剤の種類や粘度を問わず投入量を正確に測るというシステムを採用し、手入れは6カ月に1度で済む。この仕組みは、洗剤/柔軟剤が流れる経路を常にきれいな水で満たすことで、タンクから引き込まれた量がすぐに水と混ざるため、洗剤の違いによる影響を受けにくいというもの。

洗剤と柔軟剤の自動投入に対応
洗剤などの種類を問わず正確な量を投入する計量システム

マンタのエラを応用した新フィルターなどで掃除をラクに

乾燥フィルターと、乾燥ダクト、洗濯槽の3つに「自動お掃除機能」を搭載。乾燥フィルターは運転終了後に自動でホコリを集めるため、まとめてつまんで捨てられる。乾燥ダクトは、給水のたびにホコリを洗い流し、乾燥効率の低下を抑える。手が届かない洗濯槽の外側は、すすぎのたびに洗い流すことで清潔を保てるという。洗濯槽の自動お掃除は新たに搭載したもの。

乾燥フィルターは乾燥運転後に自動で掃除
3つの自動お掃除機能

排水フィルターの形状も見直し、たまったゴミを簡単に捨てられる「するポイフィルター」を開発。糸くずやゴミが絡みにくい設計で、細かいゴミもまとめて取り除ける。この形はシャープが得意とする「ネイチャーテクノロジー」によるもので、海を泳ぐマンタ(大型のエイ)がエサを捕食する際に適したエラの構造を応用。

するポイフィルター

マンタのエラはプランクトンを効率良く集めるため水中に渦を発生させる形状となっており、これと同様にフィルターのすき間を水が通る際に小さな渦が発生。集めた糸くずはすき間を通過できずに分離されて中央の部分に集まり、これをぬぐうことでまとめて捨てられる。

マンタのエラの構造と同様の仕組みで糸くずを集めて捨てやすくした
左が新しいすぐポイフィルター、右が従来の格子型のフィルター
「するポイフィルター」のゴミ捨ては簡単

独自の湿度センサーなど7つのセンサーを備え、洗濯状況に合わせて運転パターンを選択することで省エネや低騒音を実現。すすぎ時に衣類に残る洗剤を素早く落とすタンブリング制御により使用水量を抑え、節水も可能にしている。

独自のプラズマクラスターを搭載し、洗濯槽内にプラズマクラスターイオンを放出することで衣類の除菌や、静電気の除去で衣類の花粉を落としやすくできる。ジャケットなど家庭で洗いにくい衣類を水に浸けずにケアできる「除菌・消臭コース」も搭載。そのほか、槽クリーンコースでは、洗濯槽やヒートポンプユニットのカビ菌の繁殖を抑制する。

本体は新デザインを採用し、前面ドアに曲面の部分を設けた。本体サイズは640×739×1,115mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約84kg。洗濯~乾燥時の運転時間/消費電力量/標準使用水量は、約155分/600Wh/52L。カラーはクリスタルシルバーとリッチブラウンの2色で、クリスタルシルバーは左開きと右開き、リッチブラウンは左開きを用意する。

右がクリスタルシルバー、左がリッチブラウン

乾燥機能などが異なるモデル「ES-V11A」も同じく11月17日に発売。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は385,000円前後。洗濯容量は11kg、乾燥容量は6kg。

乾燥方式がハイブリッドではなくヒートポンプ式で、乾燥フィルター自動お掃除機能を搭載しないほか、センサー数がES-X11Aとは異なり、消費電力量や使用水量がやや多くなる。本体サイズは、640×739×1,115mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約80kg。洗濯~乾燥時の運転時間/消費電力量/標準使用水量は、約170分/900Wh/54L。カラーはアッシュゴールド。ドアは左開き/右開きを用意。

ES-V11Aの操作パネル
ES-V11Aはアッシュゴールド
ES-X11A/V11Aの比較