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エステー、冷蔵庫の野菜を長くシャキシャキに保つ「新鮮番」

新鮮番

エステーは、冷蔵庫の野菜室に置いておくだけで野菜を新鮮に保つ鮮度保持剤「新鮮番(しんせんばん)」を4月1日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は437円前後。全国のスーパー、ドラッグストア、ホームセンターなどで販売する。

「新鮮番」は、冷蔵庫の野菜室に置いておくことで、炭酸ガス(CO2)によって庫内を低酸素状態にし、野菜が老化する原因である呼吸を緩やかにするという製品。水分や栄養素の消耗を抑え「野菜を眠ったようにして新鮮さを保つ」としている。鮮度保持の対象となるのは葉茎野菜、根菜、果菜類、果物など。

新鮮番の本体

同社調査によると、コロナ禍で健康を気にして野菜を食べる機会が増えた人が42.4%いた一方で、食べきれずに廃棄してしまったことがある人は78.8%、使いきれず廃棄することがあることを理由に購入をためらった野菜がある人も50.4%いたという。

そこで、米を虫から守る「米唐番(こめとうばん)」を2003年より展開してきたエステーが、新たなブランドとして新鮮番を発売。新鮮番の初年度の売上は50万個(約2億円)を見込む。

炭酸ガスでレタスやほうれん草などを長期保存

新鮮番は、冷蔵庫内の水分と反応して炭酸ガスを発生させることにより、野菜の呼吸を抑制。なお、炭酸ガスを活用して野菜の鮮度を保持する仕組みは一部の冷蔵庫の機能としても既に採用されている。

新鮮番から発生した炭酸ガスは保存用のポリ袋などにも透過するため、設置した約2時間後には鮮度保持に有効な濃度になり、袋類に入った野菜にも効果を発揮。冷蔵庫の空気は循環しているため設置は野菜室の上段と下段どちらでも効果は同じで、野菜室がない場合には、野菜の近くに置く。なお、冷凍庫では使用できない。

野菜は収穫後も呼吸を続けて老化していくことから、特に呼吸量の多いレタス、ほうれん草、小松菜などの葉物野菜に対して効果的としている。新鮮番の有無による鮮度保持の長さの違いについては野菜の種類によって異なるが「1週間程度の優位性が確認できている」という。

なお、カット野菜に対しても効果はあるが、基本的には野菜丸ごとでの保存に効果が高い製品となっている。

野菜の老化メカニズム
鮮度保持効果の例

鮮度保持に有効な使用期間は、野菜の種類や野菜室の環境や季節によって異なる場合があるが、約3カ月間。交換の目安となる開始日を油性ペンで記入できる場所も設けている。

右上に開始日を記入できる欄を設けている

本体サイズは116×20×72mm(幅×奥行き×高さ)。水分の多い野菜室でも使いやすいプラスチック素材を採用している。葉物野菜をモチーフにしたデザインとなっている。