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トースターをプログラミングすると理想のクッキーが焼ける? ワークショップ開催

プログラミングできるトースターの試作機でワークショップ

パナソニックは、マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボが国内で初めて単独主催する教育イベント「Media Lab Summer Camp 2021」に参画。トースターや照明を参加者自身がプログラミングして学ぶセッションを6月26と27日に実施した。

Media Lab Summer Camp 2021は、業界を超えたコラボレーションを通して社会課題思考の研究や活動にチャレンジした経験、学びを次世代に伝え、学び合うセッションとして開催。中学生や高校生を対象に行なわれた。

パナソニックが参画したセッションでは、プログラミングできるトースターを使った理想のクッキー作りや、 様々な色の光を操作できるスマート照明を使った作品の制作を実施。IoT家電は利便性の向上だけではなく、そこで暮らす人の「創造性を育む道具」としても使える考え方をシェアしたという。発表者はパナソニックの高田和豊氏。

スマート照明やトースターのプログラミングを実践

トースターのセッションには、小学校3~6年生の親子が参加。ヒーターの温度や時間を調整して親子で試行錯誤しながら、クッキー作りに挑戦。「もっとサクサクにしたい」など、理想の食感や味を目指して進められた。

Scratch×トースターのセッション

スマート照明のセッションには、中学1年生から高校3年生が参加。アート作品を題材に対話型観賞により作品と自身との関係を言語化した後、「生命感」を表現する光の作品をスマート照明を用いて創り上げていったという。

Scratch×スマート照明のセッション

プログラミングトースターやスマート照明は、製品化未定の試作機を使って行なわれた。プログラミングは、MITメディアラボが開発した教育向けのプログラミング言語Scratchを使用した。

なお、プログラミングできるトースターのワークショップは、9月中旬以降にシリーズ開催を予定。場所は東京・有明パナソニックセンター内にあるクリエイティブミュージアムAkeruE。

パナソニックは、今回のセッションのような取り組みを将来的に事業化に結び付ける狙いがあるほか、トースターなど家電の新製品開発や改善などにおいても、参加者らから得られたフィードバックを活かしていくことを検討している。

スマート照明の試作機を使用

今回のMedia Lab Summer Camp 2021では、上記ワークショップに加え「都市未来デザイン~データと審議を通したまちづくり~」と題したオンラインセッションも実施。パナソニック ライフソリューションズ社とMITメディアラボ シティ・サイエンスグループが共同研究してきた取り組みや、両者が取り組むプロジェクトの事例を紹介。講演とミニワークショップが行なわれた。

発表者はパナソニックの山崎菜々子氏と、City Scienceの酒井康史氏。高校生など約20名が参加した。

都市未来デザインに関するオンラインセッション