ニュース

適切な室温でないと体温は正しく測れない? 過半数が経験。タニタ調査

タニタの電子体温計「BT-471」

タニタは、新型コロナウイルス感染症の影響で体温計の使用が広まる中、「体温計に関する意識・実態調査2021」を実施。4月22日に公開した調査の詳細では、6割以上の人が「体温を測る機会が増えた」と回答したことが分かった。

調査はインターネットリサーチで、調査期間は3月11日から3月15日の5日間。全国の15歳から69歳の男女1,000名を対象に行なった。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、体温を測る機会にどのような変化があったか聞いたところ、「非常に増えた」が35.6%、「やや増えた」が30.2%で、合計で65.8%の人が「体温を測る機会が増えた」と回答した。コロナ禍において出社や登校前の検温を義務づけている職場や学校が増えたこと、健康意識が高まっていることの影響が考えられるという。

体温計には使用可能な室温範囲が設定されているものがあるが、その認知率は14.6%にとどまったとする。調査では体温を正確に計測できない可能性がある測り方を提示し、それぞれについて経験があるかを質問。すると、「室温が低い部屋で測る(冬の暖房をつける前の部屋など)」が64.5%、「室温が高い部屋で測る(夏の冷房をつける前の部屋など)」は58.4%と、どちらも半数を上回り、適切な使用法を意識せずに体温計を使用した経験がある人が多いことが分かった。これからの季節は発汗の影響なども受けると同社は指摘する。

このほか調査では、商業施設や飲食店の入り口で検温する際、「うまく測れないことがあった」「平熱より低い温度が表示されることがあった」などと感じている人が多いという。

タニタは「感染防止対策としての実効性を高めるためには、これらの課題を解決し、検温を形骸化させないことが重要」としている。同社では今後、体温計の安定供給に努めるとともに、その特性や使い方に関する啓発活動に取り組み、新型コロナウイルスの感染予防と健康づくりをサポートしていくとする。