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フィリップス、目的の声を聞きやすいAI搭載の補聴器。店へ行かずに購入も

フィリップス ヒアリンク 9030/7030/5030の装着例

デマント・ジャパンは、フィリップス補聴器で初となるAI(人工知能)音声処理技術を備えた補聴器「フィリップス ヒアリンク 9030/7030/5030 充電式補聴器」を3月3日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は販売店のフィッティングなどのサービスによって異なるが、両耳で9030が90万円前後、7030が70万円前後、5030が50万円前後。

フィリップス ヒアリンク 9030/7030/5030本体

ロイヤル フィリップスと商標ライセンス契約しているデマントが独自開発した、フィリップスブランドの耳掛け型(ミニRITE T R)補聴器。周囲のノイズを低減しながら会話などを聞けるほか、Bluetoothでスマートフォンやタブレットなどに接続すれば、音声ストリーミングで直接補聴器に音声が届く。適合範囲は、軽度~高度/重度難聴(105dBHまで)。

コロナ禍により自宅で過ごす時間が増え、家族とのコミュニケーションが重要視されている中で、聞こえに悩む人の家族とのつながりを深めることや、認知症のリスク要因となる難聴の対策として提案。高齢者に限らず、軽中度の難聴を持つ現役世代など、仕事や生活に不便を感じる人にも幅広く訴求する。

新モデル9030/7030/5030は、AI音声処理技術を備えた「SoundMap 2」を搭載。騒がしい場所でもクリアな音声を届けるノイズ低減技術を強化している。数十万という音環境の学習や検証を重ね、知識を蓄積した学習済みの人工知能「AIサウンドテクノロジー」を本体メモリーに搭載。そのデータの中から周囲の環境に合ったデータを適用し、ノイズ低減を行なう。

この技術により、例えばにぎやかなレストランや、ターゲットとなるモダンシニアがよく訪れるイベントなどでの騒音抑制などに効果を発揮。大人数での会話でも、目的の声のみをAIで推論して、聞こえやすくするという。

小さな耳掛け型で、装着時も目立ちにくい

スマートフォンの通話や音楽などを聞ける音声ストリーミング機能は、これまではiOSのみ利用できたが、新たにASHA(Audio Streaming for Hearing Aid)対応のAndroidもサポート。iPad/iPhoneだけでなく、Android端末ともダイレクトに接続可能になった。テレビなど周りの音を聞いている途中で電話がかかってきた場合は通話に切り替え、終了後は元に戻す、といった使い方もできる。

スマートフォンとダイレクトに接続できる

新たに、販売店へ行かなくても補聴器の調整やカウンセリングが受けられる「リモートフィッティング」に対応。

手持ちのスマホ/タブレットとペアリングして、専用アプリを立ち上げると、販売店と接続。販売店側のパソコンとビデオ通話でコミュニケーションしながら、フィッティングや調整ができるようになった。

電源はリチウムイオン充電池で、1回の充電で1日間利用でき、充電時間は約3時間。IP68の防塵防水仕様。

本体カラーは、肌や髪の色に合わせたベージュ、トープ、ブラウン、グレー、ダークグレー、ブラックの6色。

カラーは6色
充電時