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誤った体温計の使い方に注意。冬の正しい検温方法をオムロンが解説
2020年10月23日 07:00
家庭や人が集まる場所での検温が日常化している一方、誤った体温の測り方がされている場面をみかけるケースもある。オムロン ヘルスケアは22日、これから寒くなる冬に向けて、体温計の種類ごとの正しい検温方法について紹介した。
非接触体温計(皮膚赤外線体温計)は外気温と直射日光に注意
検温スクリーニングなどでよく使われている非接触体温計。これは皮膚から放射される赤外線で体温を計測している。
直射日光の影響を受けやすいため、屋外で使用する場合は日光を避ける必要がある。
また、外気温の影響も受けるため冬場は注意が必要だ。10℃以下の場所ではできるだけ使用を避けるほか、なるべく10℃以上の場所で保管し、本体が冷えすぎないようにすることを推奨している。
計測する場合、寒い場所から急に暖かい場所に入ると顔がほてるため、計測はほてりが落ち着いてから行なうほか、額が冷たい場合は室内の温度に慣れて額が温まるまで待つよう注意している。汗やメイクも影響するため、検温前に拭き取った方がよいとしている。
計測する際は、額の中心から3cm程度あけて額に平行にして体温計の本体を持ち、検温する。検温中は体を動かさないことも重要だ。
わきで計測するタイプはわきの下の熱を冷ます
家庭でよく利用されているのがわきで計測する体温計だ。このタイプの正しい計測方法は次のとおり。
厚着をしていると熱がこもりやすいため、乾いたタオルなどで拭いて冷ますとよい。特に子どもは汗をかきやすいため、わきの汗をしっかり拭き取ることがポイント。
体温計をはさんだあとは、肘を脇腹に密着させる。手のひらを上向きにすると、わきがしまりやすいという。子どもの場合は、腕を軽く押さえると密着しやすい。
このほか、検温中は体温計を動かしたりはさんでいる位置がずれないよう案内している。
体温計には実測式と予測式がある
体温計には実測式と予測式の2つの方式があり、それぞれ計測にかかる時間が異なる。
実測式は、測定部位のその時の温度を計測し表示する方式。一般的に実測式体温計の場合、わきで正しく計測するには約10分、口の中は約5分時間が必要。必ずブザーが鳴るまで検温する必要がある。
予測式は、検温開始から体温計に体温が伝わっていくときに温度の変化を短時間で分析・計算し、平衡温(へいこうおん)を予測して表示する。検温時間は15秒から30秒が一般的だ。口内用とわき用それぞれ専用の計算式を使う。