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新型コロナウイルス不活性化に、オゾン水ミストの効果を実証。フジ医療器

シャーレでの試験の様子。色のない斑点は、新型コロナウイルスが細胞に感染した部分

マッサージチェアや治療機器などを手掛けるフジ医療器は14日、電気分解法で生成したオゾン水ミストが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の不活化に効果があることを確認したと発表。奈良県立医科大学(MBT研究所、微生物感染症学講座 矢野寿一教授、中野竜一准教授)や、MBTコンソーシアムと協力して実証した。

“ウイルスの不活化”は「感染力を失わせること」を指す。今回の試験では、新型コロナウイルス液をシャーレに塗抹し、オゾン水ミストを2回噴霧して、15秒/60秒/3分の反応後、チオ硫酸ナトリウム混合回収液で反応を停止させ、ウイルス感染価をプラーク法で測定した。各工程を2回ずつ実施している。

その結果、初期値1.69×106PFU/mlから、15秒後は1.15×104PFU/ml(減少率99.10%)、60秒後は1.75×103PFU/ml(減少率99.84%)、3分後は1.25×102PFU/ml(減少率99.99%以上)の検出限界以下まで感染価が減少、不活化したという。

ウイルス感染価の推移

今回の試験は、製品の使用方法に沿った試験条件で実施。試験液による拭き取り清掃を行なっており、フジ医療器は「物質の表面についた新型コロナウイルスによる接触感染防止に有効である可能性が考えられた」としている。