ニュース
全固体電池、宇宙へ JAXAとマクセルが共同研究
2026年6月8日 06:04
マクセルは5日、人工衛星への搭載を想定した全固体電池の実証を国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で実施することを発表した。全固体電池を搭載することで、機体の軽量化を図り、温度管理設備を最小限に抑えた「機体全体の軽量化」および「設計自由度の向上」の両立を目的とする。
近年、人工衛星の打ち上げ数の急増とミッションの長期化を受け、機体の軽量化・高性能化および長期間の安定稼働への対応が課題となっている。そのなかで制約となるのが、人工衛星の駆動用電源として従来、広く使用されてきた液系リチウムイオン電池(LIB)の耐温度性能だという。
宇宙空間では機体が高温・低温環境にさらされる場合があり、例えばLIBの上限使用範囲温度である60℃程度では、過酷環境となり寿命が加速的に低下するほか、100℃を超える高温域では破損や発火のリスクがあるため、特殊な温度管理設備が必要となる。その結果、機体の重量増加や設計自由度の低下につながっていた。
マクセルはこれまで、100℃以上でも高い安全性を維持できる全固体電池の開発に注力してきた。本共同研究においては、従来のLIB同等のエネルギー密度の実現に加え、全固体電池の特性を活かし、宇宙環境のような極めて広い温度範囲下における、安定した出力特性および長寿命特性の確立を目指すとしている。
本共同研究は、「JAXA 宇宙技術実証加速プログラム(JAXA-STEPS:JAXA Space Technologies rapid Evaluation Program on Small satellite)」(以下、JAXA-STEPS)において、「宇宙機ミッションを最大化する高耐熱全固体電池の開発実証」をテーマとして提案し、選定されたもの。
JAXA-STEPSは、官民にとって必要な将来ミッション・技術を、小型衛星を活用してクイックかつタイムリーに実証することで、研究開発の牽引・加速を図る。
