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掃除機を買ったのにスカーフが届く? 激安販売の模倣サイトに国民生活センターが注意喚起

国民生活センターが、模倣サイトによるトラブルに注意喚起

独立行政法人国民生活センターは、模倣サイトによるトラブルが増えていると、注意喚起している。同センターによれば、有名メーカーなどのWebサイトに非常によく似た作りで、正規サイトの価格よりかなり安く販売している模倣サイトによる、トラブルが増えているという。

特に新型コロナウイルス感染症拡大防止に関連する自粛生活で、インターネット通販の利用が増えた影響もあるという。また、同様のトラブルは以前から衣服やスニーカー関連に見られていたが、最近では家電や家具などが多い傾向にあるという。

こうした模倣サイトによるトラブルは、相手方が海外に所在する悪質事業者である可能性が高く、被害に遭うと、事業者と連絡が取れず、被害回復が困難なことも多い。そのため、トラブルを未然に防止することが重要だという。

模倣品トラブルのうち、家具と家電品等の月別件数

主な相談事例

何度決済しても受け付けられず、気づくと複数回注文になっていた

家電メーカーの公式サイトを検索し、画面の一番上にあったサイトで、商品が激安になっていたため、ファンヒーターと掃除機をクレジットカード決済しようとした。ところが何度決済しても受け付けてくれず、注文履歴を確認したところ6件が注文済みとなっていた。注文完了メールなどは届いておらず、サイト内から注文をキャンセルしようとしたが、ボタンが見当たらず手続きできなかった。

掃除機を注文したのにスカーフが届いた

ネット検索した結果、家電メーカーのサイトが表示されたと思い、掃除機や空気清浄機、ドライヤーをクレジットカード決済で購入。だが、送られてきたのはスカーフだった。事業者へ何回か連絡したが返事がない。

注文したサイトに記載の番号に電話すると、模倣サイトだと言われた

ネット広告に表示されていた有名家電メーカーのサイトで掃除機を注文。その後、商品到着予定日を過ぎても商品が届かない。サイトにあったフォームから問い合わせをしても返信がなく、注文した商品の配送状況も確認できない。そこで、サイトの会社概要に記載されている問い合わせ番号に電話したところ「それは模倣サイトだ」と言われた。

模倣サイトトラブルに遭わないためのチェックポイント

国民生活センターは、模倣サイトトラブルに遭わないために、購入前にチェックすべきポイントを挙げている。

まず右記の場合は模倣サイトの可能性が高い。「販売価格が大幅に割引」や「サイトURLの表記がおかしい」「事業者の住所の記載がない。または住所記載はあるが、場所を調べてみるとおかしい」「事業者の連絡方法が、問い合わせフォームやフリーメールだけ」「決済がスムーズにいかず、何度も入力される」など。

また次のような点を確認することを推奨している。「URLを入力してサーバー情報を調べるサイトを利用し、当該サイトやサーバーの情報に不審な点がないか」、「インターネット上の当該サイトに関するトラブル情報」、「購入前に運営事業者へ問い合わせを行なった際の返信内容など」。

国民生活センターが挙げる、模倣サイトトラブルを回避するためのチェックポイント

トラブルに遭ってしまったら、すぐに最寄りの消費生活センターなどへ相談する。海外事業者とのトラブルについては、国民生活センター越境消費者センター(CCJ)でも受け付けている。