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高性能センサーで障害物を避けるから事前の片付けが不要! パナの最新ロボット掃除機「RULO」を見てきた
2020年2月11日 00:00
パナソニックは、3月下旬に発売するロボット掃除機「RULO(ルーロ) MC-RSF1000」のメディア向け実演セミナーを開催した。実演では、床に置かれた積み木や洗濯物を避けながら掃除する様子や、段差やラグを乗り越える「アクティブリフト」機能が披露された。
掃除前の片付けが必要ない! 世界最高レベルのSLAM技術
まず、オモチャや洗濯物といった障害物が置かれたスペースにゴミを設置し、本機を運転させてみる。すると、スペースをくまなく動き回ってゴミを吸引していくのだが、一度も障害物にぶつからなかった。障害物のギリギリまで進んでいきながらも、対象をしっかりと認識し避けて走行する。少し触れただけで動いてしまうボールも、運転開始前と同じ位置を保っていた。
本機は、千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター「fuRo」が開発した高精度レーザーセンサーを用いた空間認識技術「レーザーSLAM」を搭載。360度全方位の間取りや、床にあるもの・動くものなどの部屋環境をスピーディーに認識するため、障害物を巧みに避けながら走行できる。
レーザーセンサーは本体上部の円盤部に搭載しており、半径8m先までを検知する。1秒間に10回の高速回転で、360度全方位を測定。精度の高い地図を構築し、自己位置を把握できるという。そのため、本機が作成したマップと実際の間取りを比較した際に、95%以上の高い一致率を実現。空間を正確に認識することで、掃除完遂率も向上したという。
実際にリビングを再現した空間で本機を走行させると、運転開始の瞬間から広範囲のマッピングを始め、終了する頃にはかなり正確な部屋のマップが完成していた。
25mmの段差を往復できる、業界初の「アクティブリフト」機能
家庭でロボット掃除機を使用する際にネックとなるのが、事前の片付けに加えて少しの段差やラグの存在。段差を越えられないために掃除できない箇所があったり、ラグをめくりあげてしまったりと、掃除機かけをロボットに任せきれない側面があった。
本機は、8~25mmの段差を乗り越える「アクティブリフト」機能を搭載する。本体前方のフロント3Dセンサー(赤外線)で段差を見極め、本体内部のカムがタイヤユニットを押し出すことで、本体がリフトアップする仕組み。25mmより高い段差は回避する。
本体がリフトアップする際の動作はとてもスムースで、段差の前で少し減速するが止まらずにそのまま乗り越えていった。乗り越える瞬間も音が大きくなることはなく、通常の走行音と変わらない。ただ、段差を降りる際はガタッという音がした。
任意の場所を掃除する「otomo」機能やGoogle アシスタント対応でさらに使いやすく
ほかにも、業界初となる「otomo(おとも)」機能を搭載。本体に自分の足を認識させ掃除したい場所まで歩いていけば、本体が足に追従し、立ち止まった場所をスポット掃除してくれるという。
スポット掃除は1.5mの範囲で、ぐるぐると円を描きながら行なわれ、掃除終了後は自動で充電台に戻る。otomo機能は、本体上部の円盤を3回タップするだけで起動するため、子どもでも簡単に利用できる。
さらに本機はGoogle アシスタントの音声操作に対応。Google アシスタントを搭載したGoogle Homeなどのスマートスピーカーに話しかけることで、本体の運転・停止・充電などの操作ができるという。
また専用のスマートフォンアプリ「RULOナビ」も用意。外出先から本体の操作ができるほか、部屋のマップ確認画面では、ゴミが多い箇所が赤く表示される。今後、レーザーSLAMで測定した走行地図も確認できるようになる予定だとしている。
「RULO MC-RSF1000」は3月下旬発売。価格はオープンプライス。店頭予想価格は15万円前後(税抜)。
本体サイズは、345×330×99mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約3.4kg。最大稼働面積は約120畳。集じん容積は0.25L。連続使用時間は約100分。充電時間は約5時間。繰り返し充放電は約1,500回。