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ローランドから電子“和太鼓” ~太鼓芸能集団「鼓童」とのコラボで開発
2020年2月7日 12:36
ローランドは、電子ドラム開発で培った技術を駆使した、多彩な太鼓の演奏が可能な電子和太鼓「TAIKO-1」を夏に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は142,000円前後(税込)。
担ぎ桶スタイルの電子和太鼓。打面を叩く位置や強さに応じて多彩な音を奏でる和太鼓特有の音色変化を、忠実に再現している。
和太鼓は打面の端の繊細な音、中心を少し外した伸びやかな音、中心を叩いた時の力強い音など、ひとつの打面から多彩な音を奏でられるという。
同機は、打点位置検出機能を搭載したことで、叩く位置の違いで音が変わるように設計。専用に開発された3層メッシュ・ヘッドを打面に採用し、自然な叩き心地と高い静粛性を実現。音の大きさを気にせず練習できるとする。
また桶胴太鼓はもちろん、長胴太鼓や締太鼓、大太鼓など異なる種類の和太鼓の音で演奏が可能。さらに竹バチや雪バチ、チャッパや拍子木といった鳴り物や掛け声など、太鼓以外の打楽器や効果音も内蔵し、一台で様々な音色を使って演奏できるという。
効率的に練習するための多彩な機能も搭載。例えばテンポ感を養うために必要なメトロノームはもちろん、和太鼓の練習に欠かせない「地打ち」フレーズも収録する。
Bluetoothでスマートフォンと接続すれば、好きな曲に合わせて演奏できるという。
さらにUSBメモリーに保存したオーディオファイルを本体に取り込んで演奏可能。ほかの太鼓の音を録音して取り込んだり、内蔵の太鼓の音に別の音を重ねて新たな太鼓の音色を作ることもできるという。
そのほか、本体を分解してコンパクトに収納でき、持ち運びもスムースだとする。
本体サイズは430×430×521mm(幅×奥行き×高さ)。重さは4.5kg。電源はACまたは充電式ニッケル水素電池(単三形乾電池8本)。
太鼓芸能集団「鼓童」と開発してきた電子和太鼓
なお同社は同機の開発を、太鼓芸能集団「鼓童」とともに進めてきたという。電子和太鼓の初の試作機を制作したのが2017年のこと。その試作機を使用した鼓童のパフォーマンスは大きな話題となったとする。
その後も開発を続け、構造の改良や軽量化をはかり、今回のTAIKO-1が完成したとする。同社はTAIKO-1について、次のように語っている。
「和太鼓は日本各地の伝統的な祭りや寺社祭礼、学校教育などで用いられ、多くの人に親しまれている楽器です。
しかし演奏時の音量が大きく、本体のサイズや重さによって持ち運びに苦労しがちな和太鼓を個人で所有することは難しく、練習する場所も限られていました。
TAIKO-1は、これから和太鼓を始めたい初心者が気軽に練習できるだけでなく、プロ演奏家のパフォーマンスの可能性を広げることができる新しい和太鼓です」