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フジ医療器、音声操作できるマッサージチェアを試してみた
2019年11月28日 16:46
フジ医療器は、マッサージチェアの新製品「サイバーリラックス マッサージチェア AS-880」を12月10日に発売する。価格はオープン、市場想定価格は398,000円前後(税抜)。音声で操作できるため、ハンズフリーで操作が可能という。メディア向け説明会の様子をレポートする。
説明会冒頭でフジ医療器の代表取締役社長・大槻 利幸氏は「当社は今年4月に創業65周年を迎え、おかげさまで国内市場ではナンバーワンを維持をしております。平成から令和になり、人工知能や、IoTなど革新的技術が浸透しています。当社としても新たなマッサージ体験を創造したい思いから音声でコントロールする最新機種を発表することになりました」と話す。
同社が行なった調査によると、働き盛りの30代、40代、50代は疲れを感じることが多く、その解消法としてマッサージチェアを挙げる人が多いことが分かったという。同社のマッサージ機器事業部 マッサージ機企画担当グループ長の行武和 哉氏は「マッサージチェア市場では高級タイプの販売が堅調に推移しており、全身のメンテナンスや、多様な悩みに応えられる製品が求めれています」と話す。
さらに同社はこの30~50代を分析し、"効率意識が高い""自分らしさを追求する""新しい文化への好奇心"という3つの特徴があるとし、これらのニーズを満たす製品として新製品の開発にあたったとする。
新開発の「ボイスOS」搭載で、マッサージの開始から終了まで音声操作
新製品「サイバーリラックス マッサージチェア AS-880」は、"音声操作対応"と"3つの独立メカとエアの組み合わせた効率的なマッサージ"が特徴だ。
右腕部分にある音声入力ボタンを押し、音声で指示をすると、頭部左側にあるマイクを通して音声を認識。あらかじめ決められたコマンドを言うことで、マッサージチェアが動作する。音声で選択できるコースは4コースだが、リモコンを使うとさらに3コース選択が可能となる。
「音声操作ではイントネーションの違いなど認識が難しい部分があり、非常に苦労しました。音声のコマンドを"ヒーター""イスモード"など、違いがでにくい言葉にすることで、最大公約数を拾えるようにしました」と行武氏は説明する。
複数の人が話した場合は動作しないほか、周囲が騒がしい場合でも座った位置で発せられた音声をマイクで認識するようにしている。
なお、ボイスOSのアップデートなどは対応していないが、マイクの修理対応は行なうとしている。
3つの独立メカとエアの組み合わせで全身同時マッサージ
本機は、3つのメカをエアと組み合わせたマッサージを行なう。これにより、通常全身マッサージを行なうまで5分ほどかかるところを、3分で行なえるため、効率良く全身をほぐせるとする。
準フラグシップの位置づけ
本機は市場想定価格は398,000円前後(税抜)で、同社の中ではフラグシップ機の次にくる準フラグシップの位置づけだという。
2018年7月に発売したAS-790も3つのメカを搭載しているが、本機との違いは部位別強弱調節段階。AS-790は肩5/背2/腰5段階なのに対し、本機の場合は肩7/背3/腰7段階となっている。
実際に本機を試した。もみほぐしメカとエアで、ふくらはぎや手もしっかりと包み込んでほぐすため、気持ちがよかった。音声で操作をすることで、マッサージの心地よさに没頭しながら好みに調整できるため、使いやすい。
第一印象で気になった点が1つ。音声入力ボタンを押した後、ポーンと音が鳴り、ランプが光る。ランプが光ってからマイクに向かって話せばいいのだが、ポーンと音が鳴ってからランプが光るまで少し間がある。ランプは右下にあり、マイクは左側にあるため、ランプを確認しながら音声で指示を出すと、右を向いて声を出すことになり最初のうちはうまく認識しなかった。マイク側の左を向いて話した方が音声は認識しやすいため、ここは慣れが必要だと感じた。
非リクライニング時の本体サイズは、約69×133×109mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約70kg。消費電力は190W(ヒーターのみ40W)。リクライニング角度は最大172度。