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アシックス、着て投げるだけで投球フォームを解析できるシャツを共同開発

 アシックスは、スマートアパレル「e-skin」を展開するXenoma(ゼノマ)と共同で、着て投げるだけで野球の投球フォームを評価できる「投球動作解析 e-skinシャツ」を開発した。

投球動作解析 e-skinシャツ

 体の動きを計測するモーションセンサーや、各関節部位の動きを計測するストレッチセンサーを搭載しつつ、着心地の良さと洗濯耐久性を備えたウェア。

 同製品を着用して投げるだけで、身体が開く速さや胸の張り方など、投球において重要となる動きや細かい投球動作などの特徴を即時に抽出し、評価可能だとする。

着用して投げるだけで、投球において重要となる動きや細かい投球動作などの特徴を即時に抽出・評価可能

 こうした測定は、従来はモーションキャプチャーシステムによる投球動作解析が一般的だったという。だが光学式マーカーやカメラと言った高価な設備や、広い計測環境が必要な点など、気軽に測定できるなかったという。また、計測を通じて得られた各関節角度や角速度といったデータを、指導現場で用いられる「身体の開き」や「胸の張り」といった具体的な表現まで落とし込んで理解するためには、専門的な知見が求められるという。

 同製品は、これらを踏まえ、着用して投げるだけで計測できるようにした点が特徴。

 アシックスは今後、同社が提供するベースボール能力測定プログラム「ASICS BASEBALL Lab.」で、2020年から導入予定とする。

ベースボール能力測定プログラム「ASICS BASEBALL Lab.」で、2020年から導入予定

 なお共同開発したXenomaは、東京大学の染谷研究所/JST ERATO 染谷生体調和エレクトロニクスプロジェクトのスピンオフとして設立された。同社の「e-skin」は、軽くて着心地が良く、洗濯も可能な普通の服でありながら、多種・多点のセンサーを搭載し、ユーザーの情報を取得できるスマートアパレルブランド。