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毎日の食事がもっと簡単に、日立のスマホ連携オーブンレンジ「ヘルシーシェフ」と、料亭の味を再現した炊飯器の試食会レポート
2019年7月12日 16:12
日立グローバルライフソリューションズは、6月22日に発売した過熱水蒸気オーブンレンジ「ヘルシーシェフ MRO-W10X」、7月6日に発売したIHジャー炊飯器「ふっくら御膳 RZ-W100CM(5.5合)」の、メディア向け試食会を開催した。価格は順に、120,000円前後、80,000円前後(税抜)。
スマホと連携。レシピサイト「クックパッド」の人気メニューを新たに搭載
過熱水蒸気オーブンレンジ「ヘルシーシェフ MRO-W10X」は、赤外線温度センサーと重量センサーの「Wスキャン」で、食材の重さと温度を測る高機能オーブンレンジ。加熱に必要なパワーや時間を算出し、火加減を自動コントロールできる点が特徴。
日立のヘルシーシェフは、これまで赤をメインカラーに据え、ハンドルやダイヤル部分に金属メッキを施し、操作部が目立つデザインを採用していた。しかし、新製品ではデザインを一新。
まず自動メニューを扉にプリントするのを止め、ハンドルとダイヤルには落ち着いた色味を採用。大きな液晶と、ダイヤル周辺をリング状に光らせることで、操作性に配慮した。
そして新製品のポイントは、スマホ連携。無線LANに対応し、独自のスマートフォンアプリ「ヘルシーシェフアプリ」で、献立決めや本体の操作を行なえる。
アプリでは、”解凍””焼き物”といった「調理分類」、”魚介””卵”といった「食材」、”和風””洋風”といった「ジャンル」などからメニューを検索できるので、例えば買い物に行く前に、アプリを見ながら献立を決めるといった使い方ができる。隙間時間に献立を決められるので、効率良く食事の支度に取りかかれるという。
レシピは、本機の取扱説明書に掲載されているものだが、今後新しいレシピをアプリに配信していく予定なので、作れるレシピは増えていくというわけだ。
オーブンレンジを使ったメニューといえば、「ローストビーフ」や「魚のハーブ焼き」といった、ちょっと特別感がある料理をイメージするが、本機では搭載レシピの内容にもこだわった。
レシピ検索サイト「クックパッド」で殿堂入りした30レシピを新たにオートメニューとして搭載。殿堂入りとは、1,000人以上のクックパッドユーザーが実際につくってみたというレポートを投稿した人気レシピのこと。日常的で親しみのある「おかず」メニューが多く、これならオーブンレンジを毎日の食事づくりにもっと活用できそうだ。
試食会では、クックパッドの殿堂入りレシピから「*トマトで煮込んだロールキャベツ*」の調理実演が行なわれた。
キャベツの下ゆでや、タマネギに火を通す下ごしらえの工程も行なえるので、洗い物が少ない。肉だねをキャベツで包んで成形した後、耐熱ボウルに並べ、カットトマト/顆粒コンソメ/トマトケチャップ/水/塩・こしょうを一緒に入れて、オートメニューで煮込む。この日はロールキャベツ6個を調理し、調理時間はおよそ18分前後だった。
試食したロールキャベツは、キャベツが柔らかく中まで火が通っており、おいしかった。個人的に便利だと思ったのは、プッシュ通知。調理をしている間、ほかの家事をすませていても、調理終了の通知が届くので、できたてのタイミングを逃さずに食卓に提供できるのがよいと思った。
米料亭が考えるおいしいご飯を味わえる炊飯器
IHジャー炊飯器「ふっくら御膳 RZ-W100CM(5.5合)」は、米料亭を運営している「京の米老舗 八代目儀兵衛」が理想とする、”ひと粒ひと粒しっかりとした食感で、かむと甘みが広がる外硬内軟(がいこうないなん)”の美味しさを目指して、炊飯方式と内釜を開発した炊飯器。
最高1.3気圧の圧力と最高107℃の高温スチームで、ごはんひと粒ひと粒を丁寧に炊き上げる炊飯方式「極上ひと粒炊き」を新たに採用した点が特徴。
発表会には「京の米老舗 八代目儀兵衛」の総料理長・橋下氏も登壇。「外硬内軟」について次のように説明した。
「最近の炊飯器は圧力を使ったものが多く、柔らかくふっくらとした仕上がりのご飯が多い。しかし私たちは、ご飯の美味しさには、歯ごたえも含まれていると考えている。いわば逆アルデンテ。この歯ごたえを出すのが難しい。硬いご飯と、歯ごたえがあるご飯は違う。硬いご飯は中がアルファ化していないので甘みが足りない。外硬内軟とは、外側は硬いが、中は柔らかく食べているうちに甘くなるご飯のこと」
日立の炊飯器は、昨年までは「ふっくらとしたご飯」を目指していたので、仕上がりの方向を変えた格好だ。
実際に炊いたご飯を試食してみた。歯ごたえがあり、ひと粒ひと粒が際立つ食感だ。「逆アルデンテ」という表現に納得。そして噛むごとに甘みが広がり、持続する。食べ終えて口の中からご飯が消えても、しばらく甘みを感じられた。ひと口ずつ、ゆっくりと味わいながら食べたいご飯だ。
このご飯の炊き上がりを実現するため、同社がこだわったのが「浸し」「再加熱」「蒸らし」の3点だという。まず「浸し」。一般的な炊飯器では60℃にした水に米を浸すのに対し、本機では40℃に設定してゆっくりと浸水させる。これにより、米の表面が溶けて崩れることを抑えて食感をよくするのだという。
続いて「再加熱」。加熱工程で圧力を最高1.3気圧まで高めて一気に加熱。最後に10秒ほど107℃の高温スチームで「仕上げ加熱」を施すことで、余分な水分を飛ばし米粒をシャキっと仕上げる。
さらに、同社では「外硬内軟」を少量の炊飯時にも楽しめるよう「少量専用ボタン」を用意した。5合炊きで、1合や2合などの少量炊飯すると、米の上部に空間が広くなり温度が下がりやすく、一方で底部のIHヒーターの火力が強過ぎて、米を加熱しすぎてしまうため、少量のご飯をおいしく炊くのは難しいのだという。本機ではスチームとヒーターで高温をキープし、少量の炊飯でもおいしく炊き上げるとしている。
同社では、以前から少量炊き用の専用ボタンを搭載しているが、本機では少量でも「外硬内軟」のご飯を炊けるように調整したという。
毎日の食事づくりに役立ちそう
筆者は同社のオーブンレンジを使用したことがある(参考記事「解凍上手! ひき肉も薄切り肉も、日立のオーブンレンジならオートで成功」)。
重さと温度をはかって分量にあわせて出力を加熱する「Wスキャン」機能は、特に解凍の仕上がりがよく、毎日の食事の支度がぐっとラクになった。オーブンレンジは火を使わないので、そばについていなくてもいいし、夏場などはキッチンが暑くならないので重宝する。今回、クックパッドの殿堂入りレシピを搭載したことで、オートメニューがより使いやすくなり、毎日の食事の準備にもっとオーブンレンジを活用できる。普段の食事の支度がもっと簡単にできそうだと思った。
また炊飯器は、好みはあるかもしれないが、嚼むごとに甘みを感じるご飯はとてもおいしく感じた。米料亭の店長が太鼓判を押す美味しいご飯を、炊飯器に任せっきりで楽しめるのはうれしい。さらに内釜が軽く、カーボンフッ素加工搭載で洗米も可能な点も使い勝手がいい。カーボンフッ素は6年保証なので、長く愛用できそうだ。